息抜き

息抜きに書きにきました。


自分の書いた文章をはじめて書店で読んだのは、「俳句界」という雑誌に載った時ででした。

俳句のコンテストで入選して、載せてもらったのでした。


その次は、雑誌の「anan」でした。

雑誌のうしろのほうに読者プレゼントや新商品が20個くらい載っているページがあるじゃないですか。

ライターとして働きはじめた時に勤めていた会社が制作を担当していたのでした。

商品それぞれについて20~30字くらいで紹介するんですが、決められた字数で的確に紹介しなくてはいけないので、新人の練習にちょうどいいから、とのことでした。

修行なので、字数がきっちり指定されていました。

決められた字数ぴったりで、過不足なく紹介する練習です。

書き上げると上司にチェックしてもらって、赤字がバシバシ入りました。

当たり前ですが。

新人が書いたものがそのまま世に出ることはありません。


初めて自分の文章が載った時は、ドキドキしながら書店に買いに行きました。

自分が企画したページじゃないし、新人に任されるくらいなので難しい仕事ではないんだけど、自分も買ったことがあった雑誌に自分が書いた文が載ったことが嬉しくて、書店に向かう時に足がふわふわしていたのを今でも思いだします。


どうして急に思いだしたかというと、上司にチェックしてもらった時に、「あのね、あなたは表現が大げさすぎなのよ」としょっちゅう怒られていたからです。

はっきり覚えていないけど、「最高の一品!」みたいな書き方をしたんですよね。

「感情的になりすぎないで、もっと具体的に、伝わるように!」みたいなことをよく言われました。

今でもやりがちなので…というか、ついこの前も「あ…マタヤッチマッタ…」と真っ青になりつつ直したんですが、その時のことを思いだしたのでした。


今は、プロットを練る作業をしています。

わたしは準備段階でまあまあ書くほうで、4~5万字、多いと6万字くらい書きます。

今回は最終的に12万~15万字くらいになる予定ですが、3分の1から半分はいつも書きます。

この段階で書いた中で最終稿まで残る文はまずないですが、シミュレーションをしながらとにかく書いて、分類して、捨てます。


4万字ちょっと書いて、さてプロットにしていくぞーと整理をはじめたところなんですが、これから分けていく先が、骨と、皮と、肉と血だなと、ふっと思いまして。

よくここで、生き物をつくりたいとか、モンスターをつくりたいとかと書いているんですが、本当にそのつもりなんだな~と。

骨は骨組み、皮は表面にあるものなので表に出す情報、肉と血は内側にあるものなので、残すけど文章には直接書かない情報、としたいみたいです。


つくりたいですね、モンスター。

本の中から飛び出して、読んでくださる方の頭の中で動き回るモンスターみたいな物語をつくれますように。

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