創作のこと④《音楽と文章》

わたしの創作は独学なので、はちゃめちゃかもしれないんだけど。

お話を書く時には、音楽と組み合わせて考えています。

(創作談義もあまりしないので、同じようにやってらっしゃる方がいるかもしれないけれど)


まず、思いついた物語を音楽に変換します。

浮かんだ音楽から、脳内で総譜を作って、総譜から楽器ごとのパート譜に分解するイメージを浮かべながら、プロットを作ります。

プロットができた段階では、私の脳内では、物語の音楽を奏でる各楽器ごとのパート譜を準備しつつ、演奏者たちがチューニングをはじめています。

いよいよ書くぞ、という時には、私は指揮者になります。

手もとにははじめにつくった総譜があって、それを眺めつつ、指揮棒を振ります。

そして、脳内でエア演奏がスタート。

奏でられる音楽を文字化すると、物語になります。…みたいな書き方をしています。


同じようにやってらっしゃる方、いるかな?


もちろん、音楽も楽譜もイメージしているだけで、実際には存在しません。

でも、わたしの中では奏でられていて、ここは高音がんばれ!とか、いいぞ低音楽器、そこは地獄の長音だ!とか、指揮台の上から、エア楽隊のエア演奏を惚れ惚れと眺めています。


なぜこんなことを書いているかというと…。

先日とある作家さまに話す機会があったのですが、賛同が得られず、やっぱりへんなのかなと、ちょっと最近考えたわけです。

でも、音楽と創作って、わたしはやっぱり一緒に考えやすいと思うんですよね。


音楽は、つまり、音程と音色と時間から成る芸術です。

物語の各シーンも、同じように考えれば演出や表現がしやすいなと思ってます。


音程は、メロディーラインのもとです。物語だと、ストーリーのイメージです。

音色は、その音を奏でる楽器で決まります。

各シーンが華やかなのか、切ないのか、重いのか、軽快なのかが、なんとなくイメージしやすいです。

音楽を構成する時間は、音ひとつひとつの長さ、又は、メロディーが始まって終わるまでに費やす時間です。

後者は、そのまま、各シーンの尺がイメージです。

長すぎても良くないし、短すぎても良くないしで、メロディーと全体の構成から考えると、もう尺が決まってくるんですよね。

奏でたいメロディーに対して不足してるなと思ったら文章を足しますし、逆に「長すぎて飽きるわ…」と思ったら削ります。

前者のほうは、音の伸びです。八分音符なのか全音符なのかで文章のリズムは変わります。スタッカートなのかテヌートなのかでも、句読点の数も変わってきます。

軽快なリズムの中で休符が効くと思ったら、文章もちょっとリズムを止めてあげればいいし、あえてリズムを崩して、ブレイクビーツ的な怪しさを表現したいなと、イメージを膨らませることもできます。


基本的にはクラシックで想像するけど、それは、ひとつのメロディーが展開していく物語を、わたしが好きだからだと思います。


音楽で考えると、引き算がしやすいのも便利です。

あのメロディーを、ここと、そこと、あそこで使って、奏でる楽器はこれとあれとそれ…と考えると、ステージに呼ばなくてもいい楽器がどれかが見えてきます。

オーケストラの演奏を聞きに行ったとしても、ステージにいるのは、その曲を効果的に演奏するのに必要な演奏者だけじゃないですか。

物語も同じで、必要がなければあえて呼ばないほうが、メロディーラインを強調しやすいです。


物語を書いているうちに、クラシックの指揮者ではなく、テクノ音楽のDJっぽくもなります。

曲から抜き取った要素と要素をうまいこと混ぜてべつの曲へと展開させていくデジタル音楽が、すごく好きなんですよね。



すみません、今回は本当にとりとめがないです。

ただちょっと、なんで音楽なんだろ…と思ったらとまらなくなったので、落書きをするように書きにきました。


読んでくださってありがとうございます(笑

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