第20話 療育って?
療育って何?
普通の幼児教育とは何がどう違うの?
私は幼稚園教諭、保育士の資格を持ち、少しばかりに過ぎないが…専門の勉強、研修、そして実際仕事もしてきた。
とにかく私は昔からの夢である保育士になりたかった。
思い描く幼稚園、保育園の先生と園児たち。。
幸せなことに、そのような仕事も数年携われた。
でも、療育……という言葉についての認知、知識は恥ずかしいことに全く無かった。
療育とは……
療育とは障害のある子どもの発達を促し、自立して生活できるように援助することをいいます。
と、調べると出てくる。
調べないと出てこない。
私が息子と通う事になった療育教室。
そこにいる保育士の先生は、ある意味同業者。
私の知っている保育士の仕事ではない。。
いや、でも保育士の仕事だ。
ある意味毎回が参観日だ。
親子教室だもの。
いやいや、それも違う。
親は見に来ているのでは無い。
親であるこの私も子どもと一緒に療育をうけにきているんだ。
ここにいる10組の親子はみんな…。
本当に保育士さんですか?
聞いてみた。
「そうよ〜私たちは保育士なんですよ〜。特別な保育士とかじゃないのよ。」
じゃあ、私もこういう所で働こうと思えば働けるんですか?
「もちろん!ぜひいつかそうして欲しい!」
そんな風に励まされた。
でも、私が見た最初の印象は凄まじいもので……
とても自分の知ってる保育士の仕事内容では無くて……
先生の言うことがほとんど伝わってない子どもたち…
うろたえる親……
泣き叫びパニックになって暴れてる子ども…
そんな親にも子どもにも、とびきりの笑顔で 大きな元気いっぱいの声で話し、笑い、抱っこし、追いかけて……寄り添う先生たち。。
見た事のない光景だった。
圧倒され、若干ひいた。。
そして、苦しんでいるのは自分だけではないんだと…自分の知ってる世界の狭さに気づいた。
我が子が自閉症でなければ、もしかしたら知ることもなかった世界だったかもしれない。
こんなに一生懸命に生きていこうとする子どもたち、育てようと必死で頑張る親、そしてそんな親子を孤立させず助けようと支援してくれる人々がいること。
目の前が真っ暗になることもあったけど…開けた世界もあった。
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