109 帰宅
放牧していた馬や山羊を馬に乗って追い立て、居住区の近くにある農場へと誘導する。柵の鍵をかけるとウルグとポコは帰路へ着いた。
草原エリアと居住エリアの境界線に設けられた検問シールドの入り口で、パスカードをかざし居住エリアへと入っていく。
「それじゃまた」
ウルグと別れ地下鉄に乗り込むポコ。地下鉄で30分の所にポコの家はあった。
農場で作ったチーズと山羊の干し肉が夕食だ。
親はいない。兄弟もいない。物心ついたときから農作業をしていた。
チーズやバター、ヨーグルトの作り方、搾乳の仕方、山羊の捌き方、干し肉の作り方、馬の乗り方を、タギオル・モーノシスさんは教えてくれた。
僕が思い出せる一番小さな頃の記憶はそれだ。
少し前にモーノシスさんはいなくなり、代わりに来たのがウルグだった。
休みの日には、コウセイプログラムを受けに街に行く。
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