4 白

「起きて」


 目を開くと女の子が康太郎を見下ろしていた。


「誰だ」

「リア・ロロ・アーナプオ」

 リアはクスクスと笑った。


 康太郎は起き上がると白い広大な空間を目の当たりにした。

 巨大な白亜の立方体の中に康太郎はいた。

「ここは何処だ」

 リアは笑顔のまま、康太郎を見つめキスをした。

 康太郎は驚き後ろに飛びのいた。

「何をする」

 リアは無言のまま微笑んでいた。

「なんでそんなに怖がるの?」

 じわじわと歩幅を詰めるリアに合わせ、康太郎は後ずさった。


「ここは何処でお前は何者だ。いやまて、そもそも俺自身、自分が何者かわかっていないんだ」

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