戦後処理
ミナーミ国兵は全員武器を回収され、隊長と副隊長以外は戦闘直後の消耗した状態で1日分の食料しか渡されない形で解放され国へと帰らされた、これはもちろんUターンしてまた襲ってくることを危惧しての対応である
そうして隊長と副隊長が捕虜としてモフ町で数日過ごすこととなる
いわゆる戦後処理、これからどうするかの話し合いでの滞在となっていた
「いやーーこの町は快適ですねえ隊長、こんどはあっちの温泉に行ってみませんか?」
「クククそうだな、ここの温泉のなんと贅沢なことか、これで一般庶民レベルとはこれは我が王もモフ町が欲しくなるというのも納得だな」
と貴族隊長と副隊長がのんびりと歩きながら談笑している
「おいてめええら何楽しんでんだよ、もっとしおらしくしろよ、捕虜だぞ捕虜」
「捕虜でもあり、交渉相手ともなるぞ、フハハハハいわば客よ」
「くそ適当なこと言いやがって、隊長ともなるとこれくらいの気概がなけりゃだめなのか?大物すぎだろ」
「あっあっあっあっあっ」
貴族隊長と副隊長は武器を取り上げられ、世紀末剣士と乳丸だし盾持ちに監視されながら行動していた
そう言って貴族隊長はなにかと無駄に交渉を長引かせ2週間後モフ町の滞在を満喫し帰って行った
そしてクマ太とコン太と女王が話をしている
「という形でミナーミ国との話し合いは終わったコン」
「妥当な所ね、こちらの要求をのませつつ向こうへのメンツを守っている」
「あとは今後の防衛面コン」
そうコン太がいいつつクマ太をチラリと見やる
「その点は女王と相談して対策をとっているクマ」
「そうコン、女王と相談しているなら僕から言う事はないコン」
コン太の中では今回のクマ太の失態で、クマ太の心象は下がっていた
「あともう一つお願いがあるクマ」
クマ太が神妙な面持ちで言葉を発する
「モフ町の防衛にひと段落ついたら、少しの間だけ旅がしたいクマ」
「なっ!?今回の件でさらに防衛には力を入れないといけない時に何を考えてるコン!?」
コン太は信じられないという面持ちでクマ太を見やる
「いいよー」
「!?女王もなんでそんなに軽いコン!?」
「クマ太にも何か考えがあるんでしょ、それにクマ太もコン太もここに来てくれるときに自分自身の成長を望んでる子っていうアタシの言葉を聞いてきてくれたでしょ、きっとクマ太にはこの旅が必要なんでしょ?」
「そうクマ、僕は世界を知らなきゃだめクマ、ここの中だけじゃ成長できないクマ」
「ああ、いいわねえ、自分探しってやつ?青春してるねー」
「はあ、女王がそういうなら僕からは何もないコン」
そんな話し合いの後クマ太が、防衛強化の仕事のため席をはずし、女王とコン太が残った
「クマ太も何を考えてるのかさっぱりコン、失敗を挽回しようと気概が無いコンね。これは女王の次のナンバー2はクマ太からコン太にチェンジコン!!」
コン太がにやりと女王を見やる
「ダメ、ナンバー2はクマ太だよ」
「なんでコン!?今回の件での相当な問題コン」
「あはははは、なんか始めはクマ太が真面目くんでコン太が楽観的かと思ってたけで、全然違ってたねーあはははは」
笑いながら女王はコン太の言い分を一蹴する
「はあ、じゃあ娼館作っていいコンか?」
コン太が半ば冗談でいつものやりとりをする
「いいよー」
「マジコン!?」
「うん、コン太も今回頑張ってくれたしね、まああんまり外観は夢の国の世界観崩さないようにしてね」
「やったコン!!それじゃあ早速、夢の国づくりにいってくるコン!!」
そう言ってコン太は国づくりへと走りさっていった
場所は大山頂上付近のとある場所
「うるさい」
だれもいないはずのその場所から発せられた言葉は誰の耳にも届かなかった
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