異世界転生 とばしても大丈夫

ありふれた異世界転移



異世界に転生する時の話ですので飛ばしてもらっても大丈夫です






 時は遡りこの話は、女王が異世界転移するときの話です





「異世界トリップか」






「最近の子は理解が早くて助かるのお」






 そう問いを返したのは目の前の白髪白髭の神様とか仙人っぽいおじいさん






「察しの通りこちらの手違いで死んじゃったんで異世界に転移してあげるってやつじゃ、もうそこまで分かっておるなら説明いらんじゃろ」






 神様っぽい人が面倒な説明を省けた嬉しさか、笑みを浮かべながら言ってくる






 実際私はネット小説も読みまくって憧れもあったし、死んじゃったのは悲しいが、それよりも第2の人生、しかも約束された成功となりゃ期待のほうが大きい。だけど








「まじかーやりたいこともまだまだあったのに、手違いで死んじゃうなんてかなしいなー」


と悲しんでるふりしとかないとな、まだチート能力とかもらってないし、というより、チート能力なんかよりも王子様との出会い!もうベタベタなやつでいいから








「わかっておる、チート能力とかそんなんだろ?一応聞いておくけどどんな世界に行きたいんじゃ?」






「剣と魔法の世界!」






「まあそうじゃろうな、あとは何がのぞみじゃ?」






「異世界で王子様との運命的な出会いから始めたい」






「恋愛小説系ってやつじゃな、分かった分かった、じゃそんな感じでいこうか、あと1回だけ手助けはしてやるからその時は呼ぶように、ただし1回だけだから慎重に使うようにするのじゃよ、それで本当に最後じゃから肝に銘じておくように」






「ありがとう神様」






 そうして私は37年間生きた地球に別れを告げる。


 さよなら地球私は異世界で地球ではできなかった、王子様とのラブラブな生活を手に入れる!そう決意をし、ゆっくりとまどろみの中眠りについた…














 お姫様(予定)の朝は早い


「ここは?」






目を覚ますとそこは森にかこまれた幻想的な雰囲気の池、いや池って言い方はよくないな泉、とりあえず神秘の泉って命名しとこう。






「結構雰囲気いいじゃん神様わかってるねー」






そんなことを呟きながらあたりを見回してみるが泉がある以外周りはでっかい木ばっかり、樹齢100年くらい経ってんじゃねえのってくらい木がでかい、こりゃそうとうな森の奥地だろう






「雰囲気はいいとして、こんなとこに王子様来るの?」






いやいや異世界トリップして神様にも願ったんだからそれは来るだろ、あとはどういう形で出会うかだけ






こういう場合神秘の泉の岸際に泉から這い出てきた風で寝そべってりゃいいんじゃないかな


ちょうどスポーンした所もその辺だったし、たぶん神様もそのへん計算してこの場所だったんじゃないかな、とりあえず王子様待ちでしばらくスポーン地点で寝そべっておくか。








きっとそこに王子様がやってきて黒髪ロング黒目の美しい女性が!とか言ってお持ち帰りしてくれるはず


そんなことを考え私はにやにやしながら寝そべって待つこととした。








30分後


「遅い」


まだ来ないどうなってんの?寒くないからいいけどこれ以上待っとけっていうの?


辺りを見回してみるが、人の気配はない……というよりさっきから気になってたけど体の調子がすこぶる良い、去年○○ゾンでかった大量の恋愛小説を持ちあげたときに痛めた腰も治ってる。こう今ならなんでもできそうな、昔の全盛期に戻ったような








「まさか」




そう思い私は泉に向かって自分の顔を見てみる、そこには……










いつもの自分の顔があった




「若返ったんとちゃうんかい!」






 そんな突っ込みをいれたところで、今の状況を考えてみる。


 呼吸をするたびに体に力が満ちているような感じ、これもしかして魔力ってやつかな


イメージとしては地球では極薄の魔力で生命活動だけで必死って感じだけど、こっちでは大量の魔力で生命活動以外にも魔法とか使えそうな感じ






「でも若返りのほうが良かったな」






 そんなことを呟きながらスポーン地点に目印に棒を立てて周りを観察してみる


しばらく静かに観察していると






「ぐぎゃぎゃぎゃ」


「なに?なんの声?」






獣にしては聞いたことのないような声、異世界だしモンスターとかかな


そんなことを考えている間にガサガサと近づいてきている音が聞こえてくる






周りを見渡し隠れるようなところがないか確認するが泉しかない


水の中に入るのは逃げ場がないし万が一見つかった時にやばい


というよりも下手に動いてみつかったほうがやばいんじゃないかと思い


息を殺しその場にしゃがみじっとしていたが、やがてそいつはゆっくりと姿を現す






「ゴブリン」そう呟く


もうイメージ通りの緑のちっさいやつ一匹手には木の棒をもってる


一匹だけならどうにかなるかと思ったけどその後に5匹出てきた


おいおいまじかよなんて思ってたらやっぱりすぐに見つかった






「ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃー」






そう叫びながらゴブリンが襲ってくる


もうこれは覚悟決めるしかないと思い私はゴブリンを……










迎えうつ!!!!

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