第385話 優、少し見ない間に大きくなったわね


それからは学校で基本を学ぶことができるようになった。

優の本当のレベルを知らない奴等には、バカにされたりしているがレベルのことは黙って我慢。

そのうち基本が出来てくると、ダンジョンなんかでは今までとは全然違う動きができるような感じがしてきた。

実際、ダンジョンにソロで行って敵を倒してみる。

ギルドでは30階層か31階層か知らないが、そこでは怖いことが起こるという噂があった。

誰か冒険者が到達した時に、階層すべてが焼けただれていたという話があった。

本当かどうかはわからない。

優が到達した時には、30階層は赤い砂漠の世界だった。

バジリスクがいた。

ダンジョンでは腕輪はしていないので、遠慮なく全力で戦える。

レベル差もあるだろうが、バジリスクの視界に写ることなく仕留めることができた。

まさに瞬殺。


しかし、35階層ではレイアには言ってないが、ヤバい時があった。

ミノタウロスという魔物だ。 

レベル38の魔物。

まぁ何とか倒せたおかげで今のレベルがあるわけだが、腕輪のおかげでやはり身体の基本性能がかなり上がっている。

その喜びの方が大きかった。

職種もマーシャルなんていうのを選んだ。

戦士系でもあり、指揮官クラスのようなことが表示されていた。

なんとなくかっこよさそうなので選んでしまったわけだが。

まぁ、別に不利になっているわけでもないのでいいだろう。


<ほぼ優目線で>


優たちは学校へ行く前に母さんの家に立ち寄る。

時間は7時30分頃だ。

母さんの家の呼び鈴を押す。

「はーい」

母さんの声だ。

すぐにドアが開いて、

「おはよう優。 どうしたの?」

母さんが言う。

「うん、おはよう。 学校へ行く前にちょっと寄ったのだけど・・おやじさんは無事に帰ってきて、すぐに南極へ修行に行ったみたいなんだ」

優がそういうと、少し驚いていたみたいだ。

「・・え? 南極? 戦争から帰って来てたの? ふ~ん・・ま、入ってレイアさんもどうぞ」

母さんがそう言って優たちを中へ入れてくれた。


「兄ちゃん、おはよう!」

凛が駆け寄ってくる。

「おはよう、凛」

優が答えながら、颯を見て言う。

「颯、おはよう」

「うん・・」

颯は静かに返事だけをした。

母さんは颯たちに食べ物を用意してから、コーヒーを飲みながら優に聞いてきた。

「優、あのおやじ・・また勝手に行ったの? ほんっとに、死んでくれてもいいのだけどね。 で、南極って意味わからないんだけど・・」

母さんはピリピリしながら言っている。

「母さん、おやじさんに死なれたら俺マジで嫌だよ」

優がそういうと、母さんは目を大きくして優を見つめる。

「母さん、俺もおやじさんが本当に自分勝手な人間かと思っていたのだけど、なんか違うような気がしたんだ」

優の言葉に母(梓)は目を見開いた。


凛と颯は食事に一生懸命だ。

母さんは黙って優の言ってることを聞いていた。

「なんていうのかな・・おやじさんって、勝手に動いているように見えるけど、今の俺たちって無事だよね。 もし、あのおやじさんが勝手に動いていなければ、俺たちって死んでたかもしれないよね」

優がそういうと、母さんの顔が真剣になってきた。

レイアが颯や凛たちの相手をしてくれている。

優は続ける。

「その命を基準に考えると、案外おやじさんってよく動いていると思えるようになったんだ。 それに母さんが前に言ってたように、お金も全然問題にならないんじゃない? 俺、今のこの世界って大好きなんだよね。 おやじさんが前に言ってたと思うんだけど、自分の行動が報われるというか、ゲームじゃないんだけど、ゲームのような世界になっている。 最高だと思うよ。 ただ、死んだらおしまいだけど、今俺たちは生きてるんだから。 う~ん、うまくまとめれないな・・」

優は照れくさそうに頭に手を置いて笑っている。

「優・・あんた、急に大人になったわねぇ」

母さんは優を見つめて口ずさむ。


「ママ、学校行かなきゃ」

凛が席を立って食器を片づけ、学校へ行く用意をしていた。

颯も食事が終わり、用意をする。

レイアが生活魔法で食器をきれいにしていた。

「兄ちゃん・・テツは無事帰って来たんだね」

颯がカバンを背負いながら、優に聞いていた。

「うん」

優が颯に向かってうなずく。

颯はにっこりとすると、玄関に優と一緒に向かって行った。

母さんは優と颯の背中を見つめて、ふぅ・・と息を吐くと、微笑んで玄関を出る。

優たちと一緒に学校へ向かっていった。

時間は8時前。


◇◇


本編のよく出て来るであろう、各自の能力設定です。

もしかしたら、レベルなどは都合よく変更しているかもしれません。

大体の大まかな設定です。 よろしくお願いします。


フローラ(Lv42):魔術師

アウラ(Lv42):大剣使い

エリス(Lv42):レイピアの達人

メリッサ(Lv42):格闘家:拳神

セレネー(Lv42):ハイプリースト

レア・レイドルド(Lv44):大魔導士


テツ(42):哲(てつ)Lv43(超人)

長男(14):優(ゆう)Lv38(マーシャル)<武技学科>

次男(9):颯(はやて)Lv30(シェファード)<育成学科>

長女(6):凛(りん)Lv25(アークメイジ)<魔法学科>

嫁(35):梓(あずさ)Lv27(スナイパー)<射撃学科>

じいじ(71):明(あきら)Lv43(錬金術士)

ばあば(71):忍(しのぶ)Lv41(セージ)

嫁のお義母さん(70):真澄(ますみ)Lv26(プリースト)<魔法学科>


アニム王:Lv60↑

ルナ:Lv60↑(ヴァンパイア)

ウルダ:Lv41(サキュバス)没

シルビア:Lv40(シャドウエルフ)

ノムル:Lv39(ドワーフ長老)

ガイアス(ドワーフ王):Lv46

ガルム:Lv38(ドワーフの鍛冶職人、帝都の店)

アリアンロッド:Lv40(アニム王の政務官付)


ココ:Lv29(審議官)

田原さん:Lv28(クルセイダー)

風吹君:Lv25(ランサー)

フレイア:Lv42(ハイエルフ):ランクA

ポーネ:Lv24(帝都ギルド受付)

レイア:Lv29<魔法学科>

アリア:Lv25(帝都ギルド受付)

プローメス:Lv32

ミラン:Lv41(帝都ギルドマスター):ランクS 没

エレン:Lv39:ミランの嫁

ロディーネ:Lv28(帝都ギルド受付)

  未設定:Lv42(騎士団長)

ウベール:Lv35(帝都騎士団第一隊長)

ヘレメス:Lv27(帝都騎士団第一隊員)

スバーハ:Lv35(帝都騎士団第二隊長)

メサイア:Lv34(帝都騎士団第三隊長)

メテウス:Lv31(帝都騎士団第五隊員)

ディアナ:Lv38(藤岡のところのギルドマスター)

藤岡:Lv31

ハル君:Lv24(藤岡の息子)

アストー(魔族):Lv37(ディアナのところの女将さん)


トリノ:Lv40(北米ギルドマスター)


魔導国(ドワーフ国の北西)

シェルファ:レベル不明


精霊族(南米)


ゼロ(クイーンバハムート):レベル??

イリアス(ドラグーン):レベル??

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