第104話 フレイアのレイピアが直ったようだ
嫁は第三者に言われたのが堪えたのか、図星だったのか、とにかく少し静かになった。
お義母さんは黙ってコーヒーを飲んでいる。
この人はマイペースだよな。
俺は優のところへ行って、決してレベルのことはこれから先も言わないようにと、小声で言った。
優もわかっていたようだ。
「わかってるって・・」
フレイアは颯のところへ行って膝をつき、先ほどのウルフの魔石を見せてくれと言っていた。
どうやら、じいちゃんが錬金術士なので魔石をアクセサリーにしてみてはどうかと提案しに来たそうだ。
ただ、階段を上がってくると、嫁と俺の言い合いに遭遇。
それにしてもフレイアさん、強いな。
いや、俺が嫁に弱いだけか。
颯は喜んでじいちゃんのところへ駆けて行く。
フレイアも一緒について行った。
あれ?
フレイアさん、俺を置き去りですか。
凛とスラちゃんはそのまま遊んでいる。
お義母さんがそれにそっと交じって、凛と一緒に遊んでいた。
逃げたな、お義母さん。
優は成り行きを見ているようだ。
俺と嫁はどう次の行動をしようかと、お互いにぎこちなくなる。
ただ、俺も別に用はないので、ゆっくりと背中を向けて1階へ下りて行く。
ふぅ・・なんとかなったな。
優も居心地が悪くなったのか、一緒に下りて来た。
1階のリビングへ移動して、ばあちゃんにお茶をもらった。
なんか疲れた感じがする。
席についてお茶を飲みながらフレイアを見た。
「フレイアさん、強いですね」
フレイアも対面に座ってお茶を飲み始めた。
「テツ、ああいう女には、あれくらいはっきりと言わないとダメだぞ」
フレイアがおいしそうにお茶を飲みながら言ってくる。
「フレイアさん、言ってもダメなんですけどね・・」
「はぁ? テツ、お前なぁ・・」
俺は苦笑いしながらお茶を飲む。
あ、思い出した。
そういえば、俺レベルアップしたのに確認していない。
「フレイアさん、俺のステータス画面、少し見てもいいですか?」
「別に構わないが・・それにテツ、フレイアでいいぞ」
フレイアって、本当においしそうにお茶を飲むなぁ。
それに、ばあちゃんにすごく懐いてるぞ。
おっと、ステータス確認だ。
テツ
レベル:35→37
種族 :人
HP :570/625 +30
MP :350/445 +25
力 :538 +30
防御 :510 +25
敏捷 :722 +30
技能 :433 +25
運 :72 +1
職業 :隠密7
固有スキル
生活魔法7
罠解除1
軽歩行☆
忍術☆
鑑定☆
アイテムボックス☆
気配察知☆
自動回復☆
祝福☆
しかし、ミノタウロスは強かった。
でも、ありがたいことにレベルが上がったのも事実だ。
フレイアのおかげだな。
何かお礼をしたい。
後で聞いてみよう。
俺がレベルを確認していると、じいちゃんが部屋から出てきた。
その姿を確認すると、フレイアがサッと近寄って行く。
じいちゃんは少し疲れているような感じだが、妙に若々しくも感じる。
この職はじいちゃんには天職か?
じいちゃんからレイピアを渡されていた。
!!
フレイアはものすごく驚いていた。
何度もレイピアとじいちゃんの顔を交互に見ていた。
そして、そのままじいちゃんに抱きついた。
すごくうれしそうだ。
じいちゃんも、フレイアも。
「テツの御父上、こんなすごいものを・・ありがとうございます! 何とお礼を言ってよいやらわかりません。 何か差し上げるものがあればよいのですが・・」
じいちゃんは手を左右に振って、一言。
「別に構わんですよ」
「いや、しかし・・こんなものタダではいただけない」
フレイアは恐縮している。
それほどいいものなのか?
確かに、俺の時も☆3つあったからな。
相当なものなんだろう。
「フレイア、レイピアが直ってよかったな。 それにしても、そんなに凄いものなのか」
俺は聞いてみた。
「テツ! 直ったどころではない。 わからないかもしれないが、レジェンド級に変化している。 まさか、私のレイピアが・・折れて良かったよ。 それ以外に言葉がない」
フレイアは
俺は鑑定をしてみる。
☆4つ。
え?
4つってじいちゃん、どれだけ凄くなったんだ?
☆フレイア専用。
☆固有結界
☆剛力
☆自動修復
おいおい、なんだそれ?
固有結界って、何だ?
そういえば、俺の
フレイアのレイピアを見ながら、俺は思ってみた。
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