第69話 先読み

シューティングスター城ではアレクの前に孔明が正座していた。




アレク:「孔明・・・勇者暗殺に失敗したらしいな。」


孔明:「ハイ、トライがなぜか暗殺者を襲いました。」


アレク:「なぜトライを送った?」


孔明:「やつが勇者のクローンということがわかり、潜入に利用できると考えました。反逆したのは計算外でした。」


アレク:「やつに自意識というやつがあったか・・・まあよい、しょせんポンコツだったか。」


孔明:「申し訳ありません。」


アレク:「お前はよくやっている。今回の件は不問に処す。」


孔明:「ありがとうございます。」


アレク:「次の一手だがモンスターのクローンは増産中か?」


孔明:「ハッ!アレク様の予想通り人間をモンスター化するより早くリザードマンを増産できます。」


アレク:「わしの指示通り1000体増産するのにあとどれくらいかかる?」


孔明:「今800体完成しており、明日には1000体完成いたします。」


アレク:「そうか・・・先日捉えた侵入者はどうした?」


孔明:「拷問いたしましたが何も話しませんでした。ですから指示通りわざと逃がしました。」




アレクはしばし考える。




アレク:「孔明よ。やつらは次に何をしてくると思う?」


孔明:「侵入者の目的はこちらの城への潜入経路の調査として・・・おそらく総攻撃をかけてくるものと思われます。」


アレク:「やつらの総攻撃はリザードマン500体で迎え撃て。」


孔明:「リザードマン500体ならばどんな軍勢でも撃退できると思います。」


カレク:「そうだな。あと残り500体を率いてサンライト城を攻略せよ。」


孔明:「なるほど・・・敵が攻撃を仕掛けてくるとすると城はもぬけの殻というわけですな。」


アレク:「やつらの戦い方を見たが防衛には長けているが素人が多い。攻撃には向いていない。」


孔明:「なるほど。指揮官はいかがいたします?」


アレク:「人選はオマエに任せる。飛び道具を使う場合攻撃に間合いが必要なはず。奴らに飛び道具を使うスキを与えるな。」


孔明:「御意」




孔明はアレクに一礼をし、天守を退出した。

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