第37話 偉丈夫

カズマがスイートウォーター城についた頃、Bシェルターのシューティングスター城にゲドが戻った。


ゲドはすぐにアレクの下へ行き、サンライト城での出来事を話し始めた。




アレク:「ではオークとゴブリンは勇者の魔法によって全滅したというわけだな?」


ゲド:「そそそそうです・・・大変申し訳ありません。」




ゲドはアレクの前で土下座をしている。




アレク:「その勇者というのは強いのか?」


ゲド:「アレク様程ではありませんよ~。あ、生意気にもこんなことを言ってました。『必ず会いに行くから待っていろ』と。」




その言葉を聞いてアレクは大笑いをした。




アレク:「ハッハッハ、面白い奴だな。待っているのは性に合わんからこちらから出向いてやる。」


ゲド:「お願いします。コテンパンにしてやってください~。」


アレク:「ゲド、大儀であった。下がってよい。」


ゲド:「ハハ~」




ゲドは深く頭を下げると立ち上がろうとした。


その時アレクが手を前に出して待ったをかける。




アレク:「お前・・・死相が出ているぞ?」


ゲド:「え・・・?死相?」




ゲドの肌が段々と黒くなっていく。


途端にゲドは苦しみはじめた。


ゴキゴキと音をたてながら肌がどす黒くなる。




孔明;「ゾンビ化か!ゲドやられたな?」




孔明はそう叫ぶと刀を抜いた。


アレクはそれを制して立ち上がった。


ゾンビ化したゲドがアレクに襲い掛かる。


アレクは背後に立てていた巨大なハンマーを手に取りゲドを頭から叩き潰した。


スドン!という音とともにハンマーヘッドが爆発し、ゲドの体は完全に吹き飛んだ。




孔明:「アレク様!大丈夫ですか?ワクチンは・・・」


アレク:「慌てるな孔明。見ろ、返り血も浴びておらぬわ。」




そういうとアレクはハンマーを置き、天守からサンライト城の方角を見た。




アレク:「ゾンビウイルスを逆手にとってくるとはなかなかやるではないか。ちょっとは楽しめそうだな。」




そう言うとアレクはまた高らかに笑った

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