第33話 道中

会議が終了した後、カズマはFrozengunと気球を4Dプリンターで作成した。


Frozengunの使い方をまずチームメンバーに教えてから城門の前の草原の岩で試し撃ちをしてみた。


操作方法はHighpressuregunと差はないのでメンバーはすぐに使い方を覚えた。


Frozengunの特訓を終えたドグマ、シュウ、マリ、メイは闘技場に戻り、一般兵にFrozengunのレクチャーをする。




カズマ:「早馬が着いたら王女はワイヤレスマイクで援軍の協力を要請してくれ。手土産として俺たちがFrozengunを持っていく。親交の証とかなんとかで交渉の材料にしてくれ。また何か思いついたらチーム専用の回線で話するから覚えておいてくれ。」




マリにそう言い残し、カズマとマナはコンピュータールームで準備を進めた。


気球を使えばDシェルターまで一日で行ける。


カズマとマナはDシェルターに支給するFrozengunを50丁気球に乗せて、Dシェルター目指して飛び立った。




カズマ:「オイ、方角はこっちでいいのか?」


マナ:「はいいい、だ大丈夫です。」




夕日が沈む前に行けるところまで行きたかった。


日が沈むとあたりは真っ暗になるので進行方向がわからなくなる。




カズマ:「さて、そろそろ降りるか・・・」




障害物がない平野が広がっている所に気球を降ろし、カズマとマナは野営の準備をする。


テントをはり、食事を終えるとあたりは真っ暗になっていた。


何もやる事がないのでテントに横になっているとワイヤレスマイクのアラームがなった。




カズマ:「カズマだ、どうした?」


マリ:「マリだ、早馬がDシェルターに着いた。」


カズマ:「援軍の交渉はしたのか?」


マリ:「向こうは貴様が流したモンスターの情報に興味しんしんだった。こちらがお願いをする前に向こうから共闘の依頼があった。」


カズマ:「俺たちの事はどう説明した?」


マリ:「現在モンスターの対処法を知っている者がそちらに向かっていると伝えた。Dシェルターをモンスターが襲うことがあるかもしれないので役に立つとも言ってある。」


カズマ:「それでいい、ありがとう。俺たちは明日の昼頃にはDシェルターに着く。午後からFrozengunの使い方を教えて次の日にそっちへ戻る。」


マリ:「せわしないな。Bシェルターの動向が気になるのか?」


カズマ:「Bシェルターというよりアレクだな。情報がほしい。」


マリ:「コンピューターとやらはDシェルターにもある。そこで調べてみてはどうだ?」


カズマ:「その手があったな。よく気づいてくれた。ありがとう。」


マリ:「あまりあせると足元をすくわれるぞ。もっと私達を頼れ。」




そう指摘されたカズマは苦笑した。




カズマ:「そうだな。確かに俺には突っ走る癖がある。指摘してくれて助かるよ。今後も遠慮なく言ってくれ。」


マリ:「もちろんだ。じゃあ道中気をつけてくれ。こちらも何かあったら連絡する。」


カズマ:「ああ、頼りにしてまっせ。じゃあおやすみ。」




そう言って通信を切るとカズマは眠りについた。

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