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窓はふくがり、

そこからストラムと呼ばれる監視かんしロボが、

球形のボディーを震わせながら、

窓から突き抜けてくる所だった。


いったいノングレア処理された、

パイレックスの窓ってどんな仕組みだよ!?


【説明が必要か?】


信じられない事にナビがその思考しこうに答えた。


【信じられなくても真実だ】


もしかしてナビは僕の思考が読めるのか?


【もしかしなくても読める。

 簡単に言えば、

 そのバイザーに取り付けられたセンサーが、

 脳内の電気信号の流れを読み取り解読する 】


【その後コンパイルされトラフィックされる】


全然簡単じゃない答えがかえってきた!?


ただそれでもわかった事が1つだけある。


この瞬間僕のプライバシーは、

丸裸にされたと言う事だ!


真っ先に少女の事が脳裏によぎった。


ダメだ考えるな!?


僕は悟りを開いた坊主さながらに、

煩悩ぼんのうを頭から叩き出す事に奔走ほんそうしていた。


【心配しなくても現時点で彼女は、

 時系列じけいれつ的にも彼女は君の事を悪く思っていない】


無神経な追い討ちが流れてくる。


これはBGMだ。


考えるな俺♪


強いぞ俺♪


あんずるな。

 プライバシーにかかわる事には

  規制きせいがかかっている 】


【君の奥底に眠る煩悩ぼんのうを、

 僕が彼女にげなければ問題ない】


この時、

僕の理性はヒビが入り崩壊ほうかいして行くのを感じた。


「うっぐっぐ」


どこからか奇怪きかいな声がれていた。


少女が心配しんぱいそうに僕の顔を覗いている。


この暗闇で表情が読まれないのが、

せめてもの救いだ。


しばしゲシュタルト崩壊した世界でたたずんでいると、何かの陰影いんえいが走るのを感じた。



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