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「でももしそうなら、
僕のいる世界が本来の歴史で、
ここが
自分でも考えがまとまって無いのに気付いて、
『それは無いわ』
少女は遠くを見る
『さっきも言ったとおりここは・・・ 』
そこで少し
『あなたの住む世界は、
それも
ソウヤは都市が封鎖されている事を、
そう言われて、
いやその事を考えた事も無かったと言うべきか。
「無いかな・・・ 」
僕は産まれた時からその環境で暮らし、
それが普通だと思っていた。
『そうかもね』
そんな心情を
『そこに暮らす人間にとっては
疑問には思わないのかも』
それが大多数の
そんな僕を
『世界の信実を知りたいとは思わない?』
信実?
僕の知る世界は
「それって?」
期待半分、不安半分でそう言うのがやっとだった。
少女は黙って手を差し出した。
僕は少し
不安が無いと言えば嘘になる。
でも心のどこかでこの瞬間を望んでいた気がした。
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