第8話 ライトノベル日記 -らのべ日記-より、『みゆき -主人公サイド-』
何度、あいつの死を見たのだろう?
記憶は上書きされ、
前回のことは覚えてはいない。
ただ、
その
決意を鈍らせ、心を腐らせてゆく。
みゆき、
おれはもう、おまえのいない世界で生きていたくないよ。
もう、消えてもいいかな…。
おまえを助けたいけど、
そのために、おまえの死を見るのはいやなんだ。
生きているおまえが、
おまえの死を覚えていないように、毎回記憶から消しているはずなのに。
助けたいのに!!
またおまえと会いたいのに!!
話したいのに…。
壊れてゆく。
どうでもよくなってゆく自分が憎くて、
すべてを壊したくなる自分がいて、
みゆきを想って、哀しみに暮れる自分を見て、
壊れてゆく。
世界が…。
世界の片隅で、みゆきがまた居なくなる。
また、助けられなくて、
また、新たな
メッセージが告げられる。
−時間遡行が始まります−
−記憶は上書きされて、消去されます−
−時間遡行を開始します−
−
暗転
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます