第4話 TRPG日記 -ろーぷれ日記-より、『欄外1』

TRPGろーぷれ日記 きみのいるセカイ


●月●日、欄外1 神様の訪問のぞき見


女子会と男子会(笑)

デートの後日談?



さて、

本日は個体名○○は個体名かずまの家へ泊まりらしい。

主人のいないアパートでは、あやかし達が女子会(^_^)

なにをしゃべっているやら…。



かずまの家の家族は留守だ。


「今日、家族誰も居ないんだ。遊びに来ない?」かずま、片手ぶりっ子のポーズ(笑)

ムダに転生前の自分、あの頃の世代に受けるポーズしやがって。おまえ幾つだよ!!怖いわ、その情報通なとこ。


「…行かない。」

「え〜っ。お願〜い♪」手を後ろで組んで、上半身を傾けながら上目づかい。

胸をアピールするポーズだ。猫又がかずまに頼みごとをする時によくやる(笑)

良く観察してるな…。


「それはかずまにしか効きません。胸ないし(笑)

猫又誘えよ。」

「猫又は座敷ちゃんたちと飲み会だってさ。」

えっ!?

「おれの寝るとこは?」

「ない(笑)」

…猫又めぇ、計りやがったな!!(怒)

「うちくる?(笑)」

「…いくいく(苦笑)」



コンビニで夕食、菓子など調達するのかと思いきや、家にあるありものでご飯の準備を始める。


かずま、手慣れた手つき。

「手際良いな、かずま。」

「あ〜、バイトしてたし、ファミレス。

まあ、凝ったものはやらないけど、自分で作ったりするし(笑)」

「○○、おまえだって(笑)」


「ああ、おれは経験者だから(笑)」

家事はだいたいできる。一人暮らしもしたし、前のときに一緒にいた彼女から習ったから♪。

今はてきとースタイルだから、我流もいいとこだけど。

まあ普段は座敷わらしが作るし(笑)


作ったおかず、汁物、ご飯をならべて食う

テーブルにはかずまが親父さんからちょろまかしたカクテル缶とつまみもしっかり置いてある(笑)


おい、未成年だぞ!!

とは言わない。どーせ粋がってなめる程度だ(笑)

自分も昔、若いころにやった。今も若いか(笑)


飲みすぎるなよ、かずま(笑)

酒の失敗はあとで悔やむからな〜(笑)

酒の量は、飲んで覚えるものだから、ある程度は仕方ないけど、

手痛い失敗や、命に関わることもあるから気をつけてな。


食後、ちびちびとのみながら話をする。

かずまは全然変わらない。


こいつ、前世の自分の兄貴みたいにザルか!?

自分は酒もTRPGも兄貴に教わった(笑)

強くはないがそこそこだ。

酒ではザルな兄貴に付き合ってペースを崩し、よく潰されたっけ(苦笑)


と思ったらかずま、急に崩れた(笑)

こいつはけっこう弱いみたいだな。

飲まさない方がいいかも…。



いい機会だ。かずまに聞いてみる(笑)

「おまえら付き合ってるん?」←猫又とのことだ(笑)

「いや。付き合ってない。」

「告白は?」

「する。これから。」

「じゃあ、まだ何にもしてないんだ。」

「してないよ。キスしか。」

キスはしたんだ…。腹立つ〜(怒)


カクテル缶を一口すすり、かずま、

「そっちこそ、あの子はいいのか?

座敷わらしとデートしてて…。あきらめたのか?」

やぶ蛇…。


「おれはおまえと違って奥手なんだよ!!

おまえ、手ぇ早すぎっ」


爆発してしまえ、かずま!!

リアルでガールフレンドとか、彼女とか彼女とか居たくせに。

あやかし世界まで進出かよ、人生なめすぎ(怒)

現実世界リアルに引っ込んでいてくれませんかねぇ。


かずまに鼻で笑われる。

「座敷ちゃんとデートしてたやつには言われたくないなあ(笑)」


むかっ(怒)

「おまえ、初めは狐の方気にしてたくせに。」

「狐は今も好きだよ。見た目美人だし、かっこいいし」

かずま、ため息。

「でもな〜、恋愛する気ぜんぜんないだろ?

ゲーオタだし。」


ちょっと気を落ち着け、

うん、それは自分も思う。

ゲーム命。他のことは邪魔だと排除してる。

根っこは自分と同じ(笑)もっと純粋かな?自分も狐は好きだけど、TRPGの同志というか、戦友?


実はあの子も稲荷狐と根っ子が似ている。

ネットゲーム命(笑)

TRPG命な自分じゃ、相手のこと笑えないけど(苦笑)



「…おまえ、座敷ちゃんといっしょに住んでいるけど、なにもないの?なにもしないの?」

「…。」


「信じらんねー!?

お前、男だよね〜。身体は高校男子なんだから、もっとギラギラしてるはずなんだけど!!」

エキサイトするかずま。

「枯れすぎだよ!!いっしょだとできないでしょ、困んねー?

いっしょに寝てないからだいじょうぶなん?」


「座敷ちゃん、○○のこと好きっぽいよな。そんでもなんもしねーの?」

かずま、止まらない。飲みすぎだぞ。


「信じらんねえ〜!!

おまえら、くっついちゃえよ!!その方がハッピーじゃねーの。

おまえさ…、ときどきつまんなそうにしてるしさぁ。」


いろいろ吐き出して落ち着いたのか、かずま少しゆっくりと、

「○○、…座敷ちゃんのこと、まんざらでもないよなー?」

…ん。座敷わらし、確かに好きだし可愛いけど、もう家族なんだよなぁ。

妹とか娘とか。相手からの構われ方は母親みたいだけど(笑)


「いや、自分よりも座敷わらしの事が大好き相手ならいるでしょ。」


「もしかして、倉嶋さん?魚屋の。」

そう、馴染みの鮮魚店の外人?さん。

この街にいるあやかしでも上位のひと(笑)


良く知ってるな、かずま。猫又手伝ってるからか?


ここに住んでいる外来種?のあやかし等のとりまとめをやっているリバイアさんとレヴィアたん←巨大魔獣親子(笑)

あそこんちが持っているマンションに住んでいる、クラーケンの倉嶋健太さん(笑)

風貌は完全に欧米人だけど、日系人と名乗って流暢な日本語を話している。


なぜ彼らが海から離れたこの街に住んでいるかは知らないが、

座敷わらしの美味しい魚料理は、たいてい倉嶋さんちの品だ(感謝)


倉嶋さんは座敷わらしのファンで、彼女には、たくさんオマケしてくれるらしい(笑)


「…おまえ、話そらそうとしてるよな。」

あ、わかるよねやっぱり(笑)


とりあえず気が済んだらしいかずま。ちょっと笑って、

「まあいいや(笑)

○○、おまえ猫又や狐がなんでメイド服着てるか知ってるか?」

脈絡なく、かずま話題を変えてくる。酒か?酒の影響か?


「いや知らない、というか教えてくれなかった。」

「おまえにもか〜。」

あぐらのまま、後ろに倒れこむかずま。


「かずまは知ってる?

猫又言ってたけど、この部屋に前に住んでいた住人が関係しているらしいってこと。」

かずま、ちょっとおどろいた顔で、

「狐は戦闘服だって言ってたぞ!?」

「は?メイド服が戦闘服?気合いを入れるって意味じゃなく?」


このアパートの元住人が、猫又と狐、たぶん座敷わらしにも戦闘服と称する特別?特殊?な服を着させている。

なに、そのおもしろ設定!?


本人たちはあまり乗り気ではない?ようだが着続けている。


利便性?

命令、強制?

約束、契約?

片身、思い出?

呪い?


呪いはないか。洗脳?もないよな…。

気になる。



「○○、その辺りの事、調べてみねぇ?

ないしょでさ〜」

「…そうだな。」



さあ、

ところかわって、個体名○○のアパート(^_^)

あやかし少女、属名妖狐、猫又、座敷わらしの3体。個体名○○の保護者らの女子会の現場。



みんなで準備した料理。

だいたい座敷わらしちゃんが作り、猫又ちゃんはつまみ食い担当だった(笑)

みんなで出来上がった料理を並べる。


飲み物は日本酒の角樽をわたしが持参(笑)

稲荷の神様から頂いた。


今日は3人で女子会だ(笑)

○○くんはかずまくんちで男子会(苦笑)

ちゃんと食べてるかな?あとで差し入れにでも行こうかな?


卓の上に次々と料理が並んでゆく。

すごいなー、座敷わらしちゃん❤


家事全般、達人級の座敷わらしちゃん。

もっぱら食べる専門の猫又ちゃん。

かずまくんに、なんでメイドなのに料理しないんだよ!?とつっこまれたけど、

パーラーメイドはテーブルに料理運ぶのが仕事〜♪って、かわしたとか(笑)


わたしは普通にできるくらい。

まあメイドのたしなみですから(笑)



さて、

「なんとかさ〜、○○くん、あの子とくっつけないとマズいだろう会議〜(笑)」

わたしが口火を切る。


「う〜ん、き〜ちゃんの言うみたいに、たしかになんとかしないと危険ですねぇ。

ほら、こないだのキャンペーンシナリオ。」

「ああ、七振りの剣ね(笑)」

○○くんの書いた、マイナー国産TRPGのオリジナルシナリオ(笑)


「死んじゃって転生してた、昔の英雄の彼女。

彼女を忘れられなくて、ハンパな転生してた英雄が、

魔族のちょっかいからあの子助けられなかったから、まさかの英雄、魔族堕ちで魔王降臨(笑)」笑いながら猫又ちゃんが解説。


「笑い事じゃないよ!!

あれでキャンペーン崩壊して、あの世界滅亡かもしれないんだから!!

最終戦争勃発で大変なんだから!!」

とわたし。

「○○くんより前の代行者、邪神堕ちしたひといるでしょ?状況があのキャンペーンに似ているんだよね〜。」


あれ、彼の内面で心の闇側くらやみのことなら、ヤバいなー。

「○○くん、告白失敗して闇堕ちなんて困るよー。」


「あたしさ〜、

○○誰かと付き合って、気持ち安定させた方が良くない?って思うんだ。

この世界で何か起きないよう、○○誘惑する?」にやりとする猫又ちゃん。


けっこう酔ってる?

ノリノリの猫又ちゃん。

「あんたたち、がんばんなよ。それともあたしがやろうか?(笑)」


「あんたかずまとキスしたんでしょ!!」

「したけど、付き合ってないよ?」

「告白されたら?」

「付き合ってもいいけど?たぶん長続きしないよ(笑)」


猫又ちゃん、真顔で、

「人間て、すぐ死んじゃうしね(笑)

何よりあたしとかずまってあんま合わないと思う。

面白いし、気配りは気持ちいいけどね。」流し目しながら杯をかたむける。

「でもキスはしたんだ。」

「相手が興味持ってるの、わかるしね(笑)

それを拒むほど嫌いじゃないから。」


「あんたは?」反撃だ。相変わらずだなぁ猫又ちゃん。

「○○くんは友達だから…。」

まだ、そんな気にならないよ。ん、まだ?



「座敷わらしちゃ〜ん♪○○好きだよね〜。

美味しくな〜れってご飯作って、鼻歌歌いながら洗濯干してるもんね〜(笑)」

猫又ちゃん、目標変更。ちょっと肩のちからを抜く。

あれ?わたしこの話題、無意識に避けてた?


「わたしはぁ、○○さんのお母さんみたいなものですから〜。

わたしの方が年上だし。」

「人間なんて、あたしらより大抵若いって(笑)

それにあいつ、前世で結婚だか同棲だかしてたって聞いたことあるよ」

困った顔の座敷わらしちゃんとうれしげな猫又ちゃん。

だいぶ酔ってきたかなー?


「ま〜ね、あいつくらいの年齢なら、女性経験ない方が珍しいって。

魔法使いでもない限り(笑)」

「…?」これは座敷わらしちゃん(笑)


「それに、先に死んじゃうしね…人間て。」繰り返す猫又ちゃん。

気になるんだな、やっぱり。年齢、命の長さ。


うん、確かにすぐに居なくなっちゃうね。

思ったよりも時間は少ない。

だから迷わず選ばなくちゃいけないのかも。


「人間だけじゃなく、猫仲間だって、産んだ子供たちだって早く死んじゃうんだからさ(笑)

あんまり縛りあう関係ってね、どうなんだか…。特にあたしらはね…。」

「あー、子供かー。」これはわたし。


すっかり忘れてた。神使として仕える前、わたしも産んでた。

「稲荷ちゃんはね、生まれ変わりだし、覚えてないこともあるって。

今は稲荷の神さまに操たててるんでしょ(笑)ほら巫女だから。」

「子供は作ってもいいんだよ。後継ぎみつけたら。」


「にしし、座敷ちゃん、未経験だよね?わらしだから(笑)」

「わたしだって知ってます!!…やりかたくらい(怒)」

「でも経験なしと(笑)」

みんな、けっこうお酒回ってるみたい。

あんまりしゃべんない話してる気がする。

ん?わたしもか(笑)

お酒怖い。さすが狂水。


お話はどんどん変なほうに転がっていく(苦笑)

「あいつらメイド好きだよね(笑)

かずまは確定、目つきがヤバい(爆笑)

「○○はあたしより、稲荷ちゃんのメイドが好みみたいだよね〜(笑)」

たしかに(苦笑)


「座敷ちゃ〜ん、あたし、○○誘っちゃっていいかな?(笑)」

また座敷わらしちゃんに猫又ちゃんが絡んでる。しなだれ掛かって物理的に絡んでるよ〜(笑)


わたしは?どうしたいのかな?

…そうね悩んだら突撃一択、装備を固めて突っ込むことで活路を見いだす。

いつものセッションと同じ(笑)

あれ?わたし酔ってる?


まあ、いいか(笑)

○○くんとは趣味的に合うし、それもいいかも。

彼が神霊化するなら、悠久の時を過ごすことも夢ではないか…な。


わたしはくっと杯を空けて、たんっ、と卓に置く。

気持ちいい音♪

「わたしも参戦します!!」


ぎょっとする座敷わらしちゃんと、すごいうれしげな猫又ちゃん。

わたしもお酒でのせられたかな?猫又ちゃんめ。

「だめ〜!!

お母さんわたしはゆるしませんよ!!!!」



あいつら、なにやっとんじゃ(¨;)

まあ、こちら側が世界崩壊をなんとかするために動いているとき、あんな話をしていられるのだから平和だということだ(^_^)


世界を喰われないためにこちらががんばった結果がこんな穏やかな日々なら、まあ、神様の面目躍如ということかな(^_^A



そうやって楽しんで過ごしていておくれ。

私たちの可愛い子ら、娘らよ。



…翌朝、帰宅した個体名○○は酒臭い部屋に入らず、アク○リアスのボトルを玄関にそっと置き、どこかへと出かけた(笑)

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