猫トイレ 完結編

 猫のトイレの数は、猫の数+1が良いとされている。猫は綺麗好きな動物で、トイレが汚れていると排泄を我慢したり、トイレ以外の場所で用を足してしまったりすることがある。猫の健康のためにも、飼い主のためにも、快適なトイレは不可欠なのだ。


 先住猫に負けず劣らず大きく育ったうめ。上からトイレを狙っていた私は、システムタイプが発売されるや否や飛びついてしまった。


 しかし、何においても、発売直後は不測の事態が起こるものだ。


 まず、届いた商品(ネットで注文した)に欠陥があった。バリの始末が雑な上、あろうことかすのこは割れていて、すぐに返品交換してもらった。再度届いた商品のバリの始末はやはり雑だったが、他に問題はなかったので自分で処理して使うことにした。


 いよいよ設置。いちばん下にペットシーツを敷き、その上にすのこを載せてペレットを入れ、蓋をする。この蓋が厄介で、被せるのではなく、側面に3つある穴にストッパーを差し込む構造になっている。これがまた、硬くてなかなか外れない。簡単に外れたのでは猫が落ちてしまうので仕方ないのかもしれないが、それならなぜ被せる蓋にしなかったのだ!コツを掴んで上手に外せるようになるまで、掃除の度にこの厄介な手順に悩まされ続けた。


 最初はこの新しいトイレに入るのをためらっていた猫たちだったが、そのうちももを除く2匹が使ってくれるようになった。トイレとしては優秀で、砂の飛び散りは激減し、臭いも漏れにくく、見た目もいいので、買って良かったとその時は思っていた。


 しかし、設置してから一定期間が過ぎた時、すのこの目詰まりが半端ないことに気づいたのだ。これまでの3つのトイレではそんなことは起こらなかったので、全くの想定外だった。しかも、その詰まり具合いといったら、ちょっとやそっとじゃ綺麗にならないレベルなのだ。


 古歯ブラシでゴシゴシ擦っても、下に落ちる木屑は半分程度で、残りはひと目ずつ竹串で取り除く必要に迫られた。猫たちの体重で押し込まれたであろう塊があちこちにあり、なかなか取れてくれないそれらもまた私を苦しめた。


 今更ながらに覗いた商品レビューには、崩れるタイプのペレットでは使えないという投稿があった。これを見てたら買わなかったのに、バカな私(涙)


 というわけで、崩れないタイプのペレットに変更したのだが、何だか臭いが気になるようになってしまった。そこで、更に別のタイプのペレットに交換したところ、またしても大問題が!


 すのこの目の大きさと、ペレットの太さが見事に一致していたのだ!そのせいで、またしてもすのこの目詰まりが多発!ブチ切れた私は、とうとうシステムトイレとして使うのを諦めたのだった(涙)


 現在は、固まるタイプの砂を入れて、普通の上からトイレとして使っているのだが、どうやらさくらもうめも気に入ったらしく、特にさくらは排尿はほぼこのトイレと決めているようだ。


 私がシステムトイレにこだわったばかりに起こった一連の騒動。ひとまず一件落着となりましたとさ。


         おしまい



 因みに、現在では様々なタイプの上からトイレが発売されており、これならシステムトイレとしても使えたのにというものもある。


 今更言っても遅いけど(笑)

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