アフターストーリー03 -部活と勉強会-

仮入部期間も終わり、新入生も正式にバスケ部員となり部活も活気が出てきた。

それに今年からは特別コーチとして雫姉と恩田先輩、小宮先輩も練習に顔を出してくれている。特に雫姉と恩田先輩は男女の枠を超えても全国区のプレイヤーで学ぶことも多い。


それに男子バスケ部は新入生だけでなく2年生にも新しい戦力が加わった。


「智樹!サボってないで走れ!優子ちゃんに言いつけるよ!」

「姉貴それだけは勘弁・・・」

「姉貴じゃなくて今はコーチ!」


恩田智樹。

恩田先輩の弟さんだ。

栗田と同じクラスで中学時代は川北中のバスケ部で活躍していたらしいけど色々と思うところもあり高校では帰宅部だったらしい。

去年のスポーツ大会でもいい動きしていたしセンスもありそうだから気にはなっていたんだよね。それに栗田とも仲が良くバスケ部にも誘っていたらしく新学期に合わせてバスケ部に入部してくれた。


今の2年生は人数も少なかったし経験者が入ってくるのは非常に嬉しいところだ。

とりあえず、恩田先輩からは"優子ちゃんに言いつけるよ!"と言えばだいたい言う事を聞いてくれるって教えてもらった。

幼馴染の彼女さんにはかなわないらしい・・・

でも、この間部活帰りに彼女さんと一緒に帰るところ見たけど仲良さそうだったけどな。そんな怖い彼女さんなのか?


ちなみに男子バスケ部は他にも川北中や川野中のバスケ部メンバーも多く入部してくれた。中でも藤原の妹の幼馴染だという平野は中々見込みもあり今年は森下ともいい勝負が出来そうだ。


そして女子。

こちらは男子以上に新入部員が充実していた。

まずは藤原の妹の美里ちゃん。藤原同様にスピードと観察眼に優れたプレイヤーだ。それから美里ちゃんの幼馴染の葉山さん。こちらは浜野さんのファンというだけあって正確なシュートが売りのシューターだ。

中学時代はこの2人で組んで得点を稼いでいたらしい。

そしてもう一人。相良さん(兄)の娘さんの幸ちゃん。

中学からバスケを始めたらしいけど才能があったのか無駄のない動きと視野の広さなどを活かしポイントガードとして川野中で活躍していたらしい。本人曰く大室さんの弟子らしい。

他にも経験者が多く入部してくれたので層はだいぶ厚くなった。


なんにしても今後練習試合もいくつか入ってくるし大会目指して頑張らないとな。俺達にとっては最後の大会だし悔いは残したくない。




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と部活を頑張ると言ったばかりだけど・・・


「先輩。この問題どうやればいいんですか?」

「ん?これか。これはな」

「楓先輩。この英文なんですけど」

「どれどれ?」


今、俺の家には楓と裕也、浜野さん。それに後輩の栗田、大室さんが来ていた。

6月は全国模試や中間テストがあるわけだけど、進学校であるうちの高校は試験の点数が悪いと補習などを受けることになってしまい部活にでられない。

ということで勉強に不安がある面子が俺と楓に勉強会の開催を頼み込んできたというわけだ。これでも俺って学年上位の成績だからね。


「うん。小春はこれ位出来てれば大丈夫じゃない?

「そうですか?だといいんですけど。

 でも楓先輩も田辺先輩も凄いですよね。部活であれだけ頑張って成績も学年トップクラスとか」

「そうそう 楓ちゃんは凄いんだよ」

「ってなんで浜野先輩が自慢してるんですか~」


何だか楓達は楽しそうだな・・・それに引き換え


「あ~わかんねぇ~健吾この問題は?」

「先輩。ここもわからないんですが・・・」


こいつら真面目にヤバいだろ・・・特に裕也。大学受験しないからって気を抜きすぎだ。卒業できなかったらヤバいぞ。


「裕也は色々ヤバいから置いとくとして栗田はどうしたんだ?

 前はそんなに成績悪くなかっただろ?」

「え!?俺は置いとかれるの?って聞いてる?」


はいはい。裕也は後で特別メニューでガッツリ勉強しような。


「・・・ちょっと最近バイト頑張り過ぎて勉強する時間が」

「ん?栗田ってバイトしてるんだ」

「はい・・・その瑞樹の実家で」

「そっか。でもそれなら鮎川さんと勉強した方が良かったんじゃないか?

 2人きりにもなれるし」

「そ それも考えたんですが・・・バイトのせいとか心配させたくなくて」


確かに鮎川さんが気にしちゃうか。

でも名前呼びしたり一緒にバイトしたりと上手くやってるみたいだな。

この2人って幼馴染の両片思いな感じで俺や楓も相談受けてたんだけど、最近ようやく栗田が告白する形で付き合い始めたんだよな。

まぁ付き合うようになったって言ってもあんまり関係性は変わってないらしいけど・・・


「じゃ鮎川さんを安心させるためにも頑張っていい成績取らないとな」

「はい。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします!」


こういう話を聞くと俺も気合入るな。

試験まであんまり日もないしやり方考えないと。



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その後、部活の後などにも勉強会を行いつつ全国模試、中間試験も終了。

結果的に勉強会参会者は平均レベルの点数を取り赤点は免れた。

これで裕也達の部活も継続OKだ。

森下との練習試合も近いし次は部活だな。



*************

ちょっとリアルの仕事が忙しく更新遅れました。

他の作品も遅れ気味ですが連休で頑張ります(気力が持てば・・・)


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