第29話 罠

 二人が先へと進むと再び扉が出て来た。

 それを見た嘉麻がぼやく。


「今度は慎重に行こう」

「そうだね」


 慎重にあたりを見渡す二人。

 すると、ダイヤルロックのような物が出て来た。


「……これかな?」

「……多分」


 そう言って二人で暗号文を見てみる。


3月2日

 私はメティスの陰部に触るとメティスも嬉しそうに私の一物に触った。そして私はメティスの陰部を愛撫した後、メティスは私の股間を舐めはじめた。


「……何回見ても愛人とのエロ日記みたいで嫌だな」

「何考えて作ってんだが……」


 しばらくの間、二人で内容を確認する。

 そして出た答えは……


「三月二日がダイヤルの暗号としか考えられんな」

「そうだね。他に数字らしいものは見当たらないし」


 そう言ってダイヤルを回してみる二人。


「どうせ、さっきみたいに壊れてるから大丈夫だろ」

「そうだね」


ガコン!


「なんだ?」

「結構デカイ音したよね?」


 音に比例して大きな地鳴りがして、立っていられなくなる二人。

 だが、本当の異変はそこでは無かった。


「床が動いてるぞ!」

「マジで!」


 見てみると床が扉の方へとずるずると動いている。


「まさか!」


 慌てて嘉麻が後ろに向かって走り出し、それに付いて行く英吾。


「嘘!」

「まじでぇ!」


 床には大きな穴が空いており、少しずつ広がっている。

 もはや向こう側には飛べない大きさになっている。

 石が一つ下に落ちる。


ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥカコン!


「深いぞ!」

「やべぇ!」

「おいどうする!」

「急いで戻ろう!嘉麻は暗号を確認してくれ!おれは周りを見渡す!」

「わかった」


 急いで扉の前に戻る二人。

 だが、無情にも刻一刻と床は動き続ける。


「え~と。これがこうで……」

「ここでもない!ここでもない!」


 必死で探し始める二人。

 そしてある物を見つける。


「あった!」

「どこだ!」


 英吾が見つけたのは動く絵本のような真鍮で組まれたレリーフだった。

 男女の座った絵が描いてある。


「これは……」

「多分そのまんまだな……」


 男の手を女の陰部に当てるとカコンという音がした。


「次はこれか?」


 女の手を男の陰部に当てるとまたカコンという音がする。


「最後は……ちょっと待てどうすんだこれ?」


 最後は女が男のアレを口に入れることになっているのだが……どちらの絵も正面の顔である。

 一応ソレらしきパーツはあるのだが、女の顔まで届かない。


「どうする!」

「どうするって言っても!」


 二人でああだこうだと動かしてみるが一向にフ○ラが出来ない。


「やばい!すぐそこまで来てる!」

「ええいちぎれてしまえ!」


 バキ


 嘉麻が男の股間を引っ張ると綺麗に取れる。

 そして裏側は鍵棒のようになっていた。


「……そうか!」


 鍵棒の部分を女の口に入れると扉の方からガチャリという音がした。

 慌てて近寄ると扉が開くようになっている。


「行くぞ!」

「おう!」


 二人は全速力で走った。


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