42.一晩明けて、畑の現状です
おはようございます、響です。
昨日の夜は、そこそこ大変だったかな。
畑を設置してフォルミに耕すのを任せた後、ボクはとりあえず農業ギルドに向かった。
そこで野菜の種とか肥料の値段を調べたら、次に向かったのはマーケット。
プレイヤー間でアイテム取引をする際に、アイテムを出品しておく掲示板みたいなものだね。
マーケットについたら、早速、目当ての薬草や野菜の種を検索。
すると、かなり大量のアイテムが並んでて驚いたんだよ。
品質とかも違うようなので、まずは★4の野菜の種を5つほど購入。
野菜の種はそこまで高い値段じゃなかったんだよね。
問題は薬草の方。
こっちは品質も値段もかなりバラバラで、どれを選べばいいか悩んでしまったよ。
結局は、こっちも★4の種を残っている畑で植えられる個数分購入しました。
それから、肥料については『肥料箱』って言う、ゲーム内の1日毎に肥料が手に入ると言うアイテムを買ったよ。
本当は、肥料よりも効果の高い高級肥料ができるアイテムの方がよかったんだけど、そこまでお金がなかったよ……
とりあえず、設置した次の日にならないと肥料は出来ないという事と、1日で手に入る肥料の数が畑3つ分しかないという事だったので、肥料箱は2つ購入。
その他に、今日使う分の肥料を6つ購入したよ。
畑に使う肥料系のアイテムは、ゲーム内1日につき畑1カ所で1個使えばいいんだって。
この『畑』という単位は、設置してある畑1カ所で1つらしいね。
植えられる数が10個でも20個でも、同じ畑1カ所となるらしい。
買うべきものを買い終わったので、一度ギルドハウスに戻って、ボクの飛行庭に戻ってくる。
フォルミはボクが買い物をしている間に畑の管理を終えていたらしく、畑のそばで休憩していた。
ボクが帰ってきたことに気がつくと、ボクのそばに寄ってきて何か言いたそうにしてたので【意思疎通Ⅰ】のスキルを発動させたよ。
使いたいときは自分で使わなきゃいけないから、意思疎通って地味に面倒なスキルだね。
{はたけ、たがやす、おわった。でも、みず、まけない。いど、ひつよう}
「ふむ、畑に水をまきたいから井戸が必要なんだね?」
フォルミがうなずくので、今度は井戸を買いに街へと戻ることに。
ああ、買ってきた種と肥料はフォルミに渡して、問題なく育てられるし、肥料もこれでバッチリだってお墨付きをもらったよ。
井戸は農業ギルドで買えるらしいので、再度農業ギルドに向かい、値段を調べてからマーケットに移動したよ。
それで、マーケットで井戸を検索したんだけど、また、こっちもたくさん出てくること。
普通の水がくめる井戸だけじゃなくて、ポーション作りで高品質になりやすくなる水をくめる井戸や、畑にまくと作物の品質が上がりやすくなる井戸など、いくつかの種類の井戸が売られてたよ。
作物の品質が上がりやすくなる井戸は興味があったけど、何分お値段が……
ファーマーさん向けの設備は、初心者がいきなり手を出すには敷居が高いんだよ……
予算の都合上、普通の井戸を買って、その他、水をくんで畑に運びやすいように天秤棒と桶、水をまきやすいようにジョウロなども買いましたよ。
それらのアイテムを買い終わったら、家に戻ってフォルミに渡します。
フォルミは仕草でこれでバッチリ! と示してくれたので、その日の活動はこれで終わりとなったよ。
……地味に、何度も街中を移動したことで少し疲れたので、モフモフ達に癒やされてから寝ることにしたよ。
そして夜が明けて、今日。
畑がどんな状態になったか気にしつつ、午前中は勉強にあてました。
ゲーム内で日数が経っていた方がたくさんの作物ができてるはずだしね!
さて、午後からは待望のログインですよ。
一体どんな状態になっているのでしょうか。
早速ログインして、邪魔にならない位置に飛行庭の扉を出したら飛行庭へと移動です!
扉をくぐり抜けたら、扉の裏側に並べた畑の様子を見てみます。
するとそこには、青々とした薬草畑や、ワイルドストロベリーの果樹畑、それから端の方にはキャベツが植えられた農園が広がっていましたよ。
フォルミはと言うと、今はキャベツを食べている最中のようですね。
今、話しかけるのはかわいそうですし、食べ終わるまで待ちましょうか。
フォルミがキャベツを食べ終わるまでしばらく待った後、畑の様子を聞いてみます。
「フォルミ、畑の管理は大丈夫ですか? 大変だったりしません?」
{だいじょうぶ、このていど、なんともない。しゅうかく、やくそう、かじつ、やさい、しゅうのう}
「おや、もう収穫したものがあるのですね。ではどれくらいの収穫があるのか確認させてもらいますよ」
フォルミが既に収穫を終えているらしいので、収納スペースを確認しましょう。
収納スペースの中にはたくさんのワイルドストロベリーと、それなりの数の薬草、それにキャベツが数個入ってましたよ!
「フォルミ、これが昨日の夜からの収穫分です?」
{そう。かじつ、いちどに、にこ。やくそう、いちどに、ひとつ。やさい、いちどに、ひとつ。でも、たねも、いっしょ、とれる}
果実、ワイルドストロベリーは種1個につき2つ採れて、薬草や野菜は1つ収穫ができるんだね。
そして、収穫する際には別枠として種も手に入ると。
これって無限ループができますよね?
あ、ハウジングメニューの『畑』から、今現在の畑の利用状況が確認出来るのですね。
今植えてあるのはワイルドストロベリーが30カ所、薬草が25カ所、キャベツが5カ所だね。
うーん、これだとワイルドストロベリーが大量に余るよね。
シズクちゃんの大好物だから育ててるけど、毎日5個しか食べてくれないし、既に収穫されている分でも余裕でしばらくは持つし。
これは畑の利用方法を変える必要性があるよね。
「フォルミ、畑で育てているワイルドストロベリーの数を減らしたいのですが、他に何を育てればいいと思います?」
{そだてる、やくそう、いい。とくに、まりょくそう。まりょく、かいふく、なる}
魔力草ですか。
マーケットに行けば売ってるかな?
「それでは魔力草とやらを探してくるね。引き続き、畑の管理はお願いだよ」
{まかせて}
飛行庭を後にしてマーケットへと走ります。
それでマーケットにて『魔力草』を検索してみると、たくさん出品されてますねぇ。
ただ、薬草に比べると単価が倍近くします。
どうやらMP回復薬になるみたいですし、需要も多めなのでしょうね。
お値段お手頃の★3魔力草を20個ほど買い込んで、飛行庭へと戻ってきます。
フォルミは畑のお手入れ、と言うかワイルドストロベリーの収穫をしているみたいだね。
「フォルミ、今大丈夫?」
{だいじょうぶ、ますたー、なに?}
「魔力草を買ってきたよ。次からは、ワイルドストロベリーを育てる数を減らして、魔力草を育ててほしいな」
{わかった、ますたー。つぎから、まりょくそう、そだてる}
「お願いね。ところで、収納に入っている薬草とかって使ってもいいの?」
{だいじょうぶ。しゅうのう、はたけ、つかわない、しまう}
「収納内にあるものは畑で収穫したあまりという事なんだね。了解だよ。それでは使わせてもらうね」
{うん。それじゃあ、ますたー。しゅうかく、つづける}
「お願いね、フォルミ」
魔力草の生産が軌道に乗れば、MPポーションもたくさん用意できますね。
シズクちゃんもだけど、ボクもMPポーションを用意してないとテイムできない事がありえるから準備は怠らないようにしないと。
それじゃあ、畑の管理者フォルミの許可もでたし、収納に入っている薬草でHPポーションを作るよ!
……その前に、ブラッシングとモフモフは忘れないけどね!
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