#1

On 3rd September, at 自宅


陽射しが心地よい


ふわぁ…


おっと、思わずあくびがでてしまった


久々にのんびりと1日を過ごしているため今までの疲れが出てしまったようだ|


時計の針は13時15分を指していた

11時に一通りの家事を終えてぼーっとしていたら2時間も経っていた


「そろそろ昼飯を食べるか…。」


そんなことを呟いて立ち上がろうとするとチャイムが鳴った


のんびりと玄関に行き扉越しに見てみるとセミロング青髪が見えた。


扉を開けるとそこにはやはりホシナがいた


「相変わらず眠そうだね。」


彼女はそう言うと明るい笑顔を見せてきた


「陽姫様からお呼びだしだよ、ユウ!」


彼女は俺、ユウを呼びに来たようだ


俺はユウ

陽姫ヨウヒメ」が治めるくにで敵からの襲撃などを迎え撃つ迎撃部隊、敵の素姓を調べあげる偵察部隊の両方を兼ねる部隊「灰狼隊かいろうたい」の一員である


この世界にはそれぞれの国を神が治めており、その神々を信仰する民、人間がいる


神々は各々の能力を活かし、各国を治めていることが多く、人間はその神々と共にくらし、時には神のために戦うことも多い


そのため国を治める神の数の分、それぞれの文化、知識、思想が存在している


この陽の国を治める陽姫様は平和を願い、殺人や傷害などを罰している

また他国への侵略や他国の神殺しを厳しく取り締まっている


その陽姫様を中心に国の平和を作り上げる組織が「おおかみ」であり、俺はその組織の1つに属している



俺はホシナと共に陽姫様のいるてんしょうじょうに向かった


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at天照城 陽姫の部屋


「失礼します。灰狼隊3番ユウ、ただいま参りました。」

「同じく灰狼隊4番ホシナ、ただいま参りました。入室します。」


俺とホシナは襖を開け部屋に入るとそこには太陽の様に眩しい笑顔をした陽姫がいた


「お呼びだてしてごめんなさいね。折角お休みの日なのに…。」


「大丈夫ですよ!私もユウも予定が無かったし、暇人でしたから!」


あ、俺は暇人扱いされてんのか


「今回のお呼びはどんなご要件ですか…?」


「実は廃神者はいしんしゃがサハマ地方に出現したようです。運良く出現したのが少なかったためその場に駐在していた緑狼隊第4班が撃退しました。ですが季節が秋に変わり夜の時間が長くなってきました。これから廃神者が増えていくことが予想されています。そのためなるべく早く彼ら廃神者の対抗策を考えなければなりません」


深刻そうな顔をしながら陽姫様は言った


「でも、対抗策っていつも赤狼隊とその他隊長と陽姫様が行っている会議で話し合えばいいのではないんですか?」


ホシナは不思議そうな顔をして言った


「確かにこれまでの会議では多くの対抗策を話し合い、作り出しました。それこそ、この狼という部隊もその会議から作りあげたものです。ですが2年程前から突如現れた廃神者は年々、いや月々で勢力を拡大しています。」


「では、私たちの意見が聞きたいのですか…?」


そう尋ねてみた


「それもありますが、それよりも、重要なことです。あなた達2人には廃神者の偵察を専門にこれからの職務に就いてもらいます。」


「廃神者専門??」


「そうです。これからあなた達にはこの陽の国全ての地方に行ってもらい、廃神者の情報を集めてきてください。」


「うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」


ホシナはとても驚いている


当の俺はというと…




驚いて声がでない


「もちろん直ぐに行って集めてこいとは言いません。なにせ相手は廃神者。出現して2年経ちますが情報が少なすぎる程です。正直情報が手に入るのかすらわかりません。ですが、多くの土地に赴き、被害などを見てきて欲しいのです。小さいことでも構いません。何か情報があったらこの言伝用の隼を使ってください。」



「「ちょっと待ってください!」」


俺たち2人は同時にそう言った。


「な、なんで私たちなんですか!?ほかの人たちの方がいいんじゃないんですか!?わ、わたしは向いてないですよぉ!!!」


あわあわとしながらホシナは言った。


「そうですよ。それに俺らが都を離れてもし何か陽姫様の身に何かあったら大変です。これから廃神者どもが多く出現することが予想されているなら尚更です。」


「大丈夫ですよ。あなた達2人が適任だと思ってこう呼び出しているのです。それに私の身なら大丈夫です。他の狼がいますから。安心していきなさい。」


「ですが、、」


「早く行けや!!!」


俺たちの後ろの襖が開き、灰狼隊副隊長のシンがそう言った。


「お前らが1番暇だろ。これ以上駄々こねてると刻むぞ。」


そう言いながら刀を取り出し始めた。


「「承知いたしました!!!」」


俺とホシナは同時にそう答えた。


陽姫はこの光景をクスクスと笑いながら


「では、出発は明日、9月4日午前9時にします。それまでに2人は身支度などの準備を欠かさずに。」


「「はい」」


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On 4th September, at ユウナ南門


そして、出発の日



その日は気持ちいいくらいの出発日和だった。


俺たちの気分を除いて




「では、あなた達2人の無事を祈っています。行ってらっしゃい。」


「「行ってきます、、、」」


こうして、目的曖昧な俺とホシナの旅は不安とだるさを抱えながら始まった。


#1 Start and Begin





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G.Birth 倉都 トキ @cra_neru

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