極悪不良が転移を期に更生していく物語。

ポテチパン

エピローグ

壱:エピローグ

「二度と俺の前でイキんじゃねぇぞ!!」

俺の名は伊藤虎いとう とら。泣く子も黙る"白虎"としてここら辺の不良共を束ねている言わば不良である。今は俺に喧嘩をふっかけて来た"赤蛇"と呼ばれる不良と喧嘩をしていたのだが、結果は圧勝。


「おいお前ら掃除しとけ。」

「「「はっ!!」」」

毎日街をぶらつき、喧嘩をし、手下に掃除させの繰り返し。そろそろ何かこう、俺が負けそうな強いやつとタイマンを張りたい!!

最近はずっとこの事ばかり思ってしまうのだ。



そんな中、手下の1人である吉里から良い情報を得た。

「白虎さん。この町にとうとう"黒鬼"が現れました!!」

「ふん。白と黒、ハッキリさせようじゃないか!!」

黒鬼とは隣町のトップでよく喧嘩をしていたのだ。


俺がこれまでの喧嘩を思い出していると、頭上から血塗れの男が落ちてきた。上を見ると、そこには"黒鬼"がいた。


「よぉ黒鬼。今度こそ鬼退治だな!!」

「ふん、虎は大人しく屏風にでも収まっていろ!!」

ようやく楽しい喧嘩ができる。俺が今日、いや、今月一番で気分が上がっていたその時、俺の頭に激痛が走り、大量の血が流れてきた。


恐らく背後にいた黒鬼の仲間が鈍器で俺の頭を殴ったのだろう。

そう思い、俺は背後にいた割れた血塗れの空き瓶を手に持った男を見ながら目を閉じた。

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