隣の天然ギャル様が友達以上の関係を求めてきて震える

秋原タク

友達編

第一章 友達になりました。

00話 プロローグ

 七月の誰もいない教室、机の下。

 そんな特殊な状況下で、僕の唇は、赤髪のギャルに奪われていた。

 一度だけじゃない。

 二度、三度と、貪るようにキスをされていた。

 我慢の限界とばかりに、せがまれていた。

 

 恋人同士だったら理解できる。

 けれど、僕たちはまだ、ただの『友達』でしかなかった。


「これからはもっとほしがって、求めていくっスね。友達以上の関係を」

 

 吐息がかかる距離で、彼女はそう、頬を赤らめながら微笑む。

 

 混乱する脳で、僕はこの数ヶ月のことを思い返した。

 なぜ、友達同士にもかかわらず、こうしてキスをするような仲になったのか。

 その、すこし長めの経緯を――

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