第4話 佳樹
おれは昔から遊び人らしい。
愛を知らない人なんてよく言われる。
もうだいぶ歳になって
会社経営もしている。
お金が世界で1番大切。自分が世界で1番大切。
人を操るのは簡単だ。
咲と出会ったのはいわゆる軽い風俗店。
初めて入った店でこの店で
1番細身のこをつけてといった。
そして咲がついた。
趣味が同じな上、細身でスタイルのいい尻。
胸も意外とある。顔つきも濃い。
いい餌がきたと思った。
初回はもちろん紳士。
触ることもせず、ただ普通に好きなものを
飲ませてやってただ普通に話をした。
他にろくなやつもいなそうだったから
すぐに咲を指名した。
咲も金の臭いを感じたらしい。
すぐに俺に言い寄った。
俺はすぐにつぎ指名で行くから
終わったら靴でも買いに行って
飯食おうと誘った。
いつものテクニック。
何度か紳士に店に通って
店外で簡単に落とせる女かを見抜く。
簡単なことだった。
女は皆金に弱い。
そこそこ使ってやればすぐに落ちる。
咲もそうだった。
店外で初めて会った咲は今日は
そんな予定じゃなかったから
楽な服装なのごめんねぇと笑った。
それをみてあーこいつ簡単に落ちると思った。
俺はさりげなく寿司を食いながら
咲にねぇ、このあといく?と誘った。
咲は今日生理なんだよね、、、ほんとうにと
悩んだ。
俺はなにもしないよ、生理だしと言った。
咲は馬鹿なのか純粋なのか考えては
さらっとついてきた。
もちろん、生理だろうがそういう行為に至った。
体の相性もスタイルも思っていたより
遥かに良かった。
客として曖昧な関係が続いたが
いつのまにか惚れていた。
出来る限り付き合いはじめてからも
忠実だと思っていた咲に金をつぎ込んでやった。
そして咲もまた本気で
惚れてくれていると信じていた。
まさかあれが演技だったなんてな。
俺はそれをずいぶん先になって知る。
やっぱり女は信じられない生き物だ。
何度か裏切られて泣きつかれたとき
さっさっと捨ててやっとけばよかったんだ。
俺は咲の体に惚れ込んだだけなのだから。
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