第2話②「月に吠える 中」

 味噌汁は沸騰させると急激に不味くなる。温めたままキッチンを離れたり、スマホでよそ見をするなんてもっての外だ。食感も香りも最悪になってしまう。

「うん。やはり母直伝の腕は衰えるどころか、逆に進化している。そのうち光の速ささえも超越するな」

「意味わかんない事言ってないでよね」

 失敗と成功を積み重ね続けてきたおかげで好評を得られるようになったので、心配は無用だった。尤も料理に関しては独学なので、父の言ってる事はデタラメなのだが。

 母がまだ生きていれば、味はまた違ったものになっていたかもしれない。

「つか、土曜日なのに起きるの早くない?」

 リビングの椅子に行儀良くしている父にキッチンから尋ねた。

 早いと言っても七時ではあるけど。

 休日はいつも八時を過ぎて起きる父だけど、今日に限っては珍しかった。朝食を作る気配――当人曰くのもの――を察知するのは変わらずだったのに。

「だって家にいないで、朝から外出だろ、友達と。見送りたくてね」

「……」

 先日の事だ。

 帰宅直後に案の定肩で揺さぶられ、やれ怪我はないかとかやれ怖い思いをしなかったとか、ほんの数分とはいえ質問攻めに遭った。愛情と言えば愛情だった。

 その後に月野さんに電話をした。

 特別用事がある訳ではなかったけど、個人情報をどう引き出したのかを確かめたくなった。

 曰く「胸ポケットの生徒手帳から流れ込んで来た」らしい。

 必要な情報もの以外は削除したとは言われた。悪用する意図は感じられなかったので、それで納得して終わるつもりだった。

『次の週末が暇なら外出に付き合ってくれ』

『奴らは?』

『酷だがリュウ君に任せる。案ずるな』

 切る直前にそんなやりとりがあった。

 外出の誘いに驚いたし、それを聞き付けた父が月野さんを友達と勘違いした――というのが事の経緯だ。

 ちなみに今まで全く誰かと遊ばないのもあって、父は喜び早起きに至っている。

「それでその人はどんな子なんだ?」

「うーん……」

 どう答えればいいものか。少なくとも「子」ではないし。

「身長が高くて、すらっとしてる」

 パッと見の印象は間違ってないはず。

 でも中身はよくわからない。

「髪は長くはないかなー。金色のメッシュがすごい若者っぽい」

「それは若者だな」

 そういえばあの人は何歳なんだろう。煙草は吸えそうだけど臭いはしなかった。ちっとも老けてないし、科学者の肩書に反してかなり若いかもしれない。あとは今日追々わかる事だから、また訊かれたら答えてあげよう。

 シンクに食器を置いてから風呂場前に向かうと、父の「そういえばお母さんも高かったな」とか呟く声が聞こえた。

 あの人はいつも、と言うより、いつまでも亡くなった母を想っている。一途だとは思うけど、そろそろ再婚したって反対しないのに。自分一人だけで子供を背負う、重い責任から解放されてほしい。

 私も私で……あの背中を追ってるんだけど。

 私は父から、父は母と私から、離れられる時が来るのだろうか。

「皿洗いはお願いするからー!」

 そう言うと、廊下の奥から「はい!」と返事が跳ねて来た。

 これからは命令やお願いをしなくても、自ら進んでやってほしい。

 もし私が帰らない日が来てしまう前に。


 身支度を終えて玄関から振り返る。

 誰も見送ってはいない。

 ただ「行ってきます」と言うと「行ってらっしゃい」と返ってくるので、安心して出かける事ができるのだった。

 ドアが閉まるのを待たずに通路から駐車場を見下ろすと、連絡扉の近くが少しだけぐにゃりと歪んだ。多分あそこにあの車が停まろうとしている。透明化機能があるとはいえやはり穴はあるんだろうな。

 階段を下りながらちらちらと見ると今度はわからなかった。不謹慎ではあるけどこの間みたいな状況なら、そこにいる事を簡単に見破れそうだ。

 駐車場に出たら目の前に美形の長身がいた。

「やぁ、レデイ。迎えに来たぞ」

 こんな日でも、いつもの服を着てるなんて。

「では乗りたまえ」

「はぁ……」

 あえて突っ込まずに座席に落ち着いたけど、福井の言ってた事が本当なら気にしてはいないんだろうな。街中で白衣は目立ちそうだから、代わりに白いロングコートでも来たらどうだろうか。

 助手席に月野さんが座った、という事はハンドルは握らないのか。

 シートベルトを締めて、運転席に例の彼を確認した。本当に運転はしないんだな。

「バイクの免許も持ってないんですか?」

「わたしの運転は暴れ馬よりもバイオレンスだぞ」

「NO THANK YOU」

 そんな得意げに言わないでほしい。

 その言葉通りならエアバッグは何十個とあっても足りないかもしれない。もしかしたら月野さんは自分の腕前を考慮して、安全で安定したハルに運転を任せているのだろうか。

 でも一回でいいから彼女の操る車に乗ってみたい。

「ともかく出発しよう」

「はい、博士」

 いきなりエンジンがかけられた。

 慌ててシートベルトを締めたけど、月野さんだけは死ぬ気満々だ。知った事かとでも言わんばかりに足を汲んでジュースを飲んでいる。

「何飲んでるんですかそれ」

「赤しそ」

 事故ったりしたら白衣が真っ赤に染まりますよ。

 いや意外と似合いそうだ。わからないけど。

「再出発。コースを設定された目的地に修正していきます。目的地までおよそ二十分」

 じわじわと地面から離れていく。乗り物が違うだけで、小型の飛行機にでも乗ってる気分だ。要望を出せばオプションとして『席を立たないでください』の音声を搭載できるかな。やってくれないか。

 一定の高度に達したのか視界が水平になった。

 そういえば事前に何も聞いてないけど、どこに向かう気でいるのだろう。やや南に走ってるようだけど、そっちには川があるだけだ。

 そこを超えたら、あの場所だ。

「見たまえ。あれがスカイツリー隕石の現場……第0区域だ」

「……!」

 視界の先に壁が広がっている。

 岩肌のように鋭く、高層ビルよりも高い。

 自転車やバイクで走るどころか、片足で立てそうにないくらい先細っている。

 それが右から左まで隙間なく。

 そこから奥はが発生していて、壁の中が少しも見えない。

「カオリ君はこれを見るのは初めてかな?」

「え、ええ……はい……」

 車は決して壁に近寄らず、しかし距離を保ちつつ外周を回る。

 根元から見上げてもハッキリとはわからなかった壁の上。こんなフウになっていたのか。ここを超えた民間のヘリは全て帰らなかった――なんて噂は聞いたけど。

 この先に何かがあるのは間違いない。何かがんだ。

「ふふふ……。入ってみたいかね?」

「……まあ」

 行けるなら行きたい。今なら能力ちからもある。

 月野さんの顔がルームミラー越しに私を睨んでいた。

「だが許可はできない。君が黙って行くのなら、力づくでも止める」

 明らかに今までと雰囲気の違う目だった。

「小型ドローン、報道ヘリ、自衛隊の諸々。全てが未帰還で、中の様子をカメラに一秒も収められなかった。遺体の一部も遺品の一つも回収できてないのだから、君一人でどうにかなる場所ではない」

「…………それもわかってますよ」

 壁際の地面に残骸はなさそうだ。

 おそらく進入だけはできても、外との通信は一切遮断されてしまう。

「昼なら安全とかは……」

「それもない。さっき言った奴は殆どが昼間に行方不明になったんだ。夜は言うまでもない。地下から侵入できた者もいない」

「そうですよね……」

 だとしたら残された手段は正面突破になりそうだ。

 月野さんと福井と私だけでは戦力も足りない。どうにか増えたりしてくれればいいのに。

 ハルは駄目なのか?

 いやそしたら誰が拠点の雑務を受け持てばいいのか。

「降下します」

 体がフワッと引っ張られ始めた。

 前に二人で乗った時は気にしてなかったけど、下がるエレベーターの中みたいで少し気持ち悪い。

 壁は遠くて、徐々に殺伐とした街に降りていく。

 トンッと揺れて道路に着地すると、止まらずにどこかへと走り続ける。

「ところで今日行くのは、何の変哲もない、至って普通のレストランだ」

「レストラン……?」

 あの壁が近くにあるだけで変哲があると思うんだけど。

 でも住む人がいなくなった訳ではないんだよな。

 記憶より少ないけど歩行者はいるし、ベランダにハンガーが掛けられてる家も見えた。タンブルウィードが転がったり、雑草が生えたりしてると思ってた。

「世界がこんなに変わっても、人って変わらないんですね」

「……? そうだろうな。慣れてしまえば風景の一部に過ぎない」

 右折。

 駐車場に進入し、一回も切り返さずに停車した。

「到着しました」

「降りよう」

 シートベルトを外して、車から降りたけど。

 他に一台も停まっていない。寂れているのか、それともたまたま空いてる時間なのか。客足は減ってしまっているんだろうな。早く壁なんかなくなってしまえばいいのに。

「とりあえず、遠慮せずに入りたまえ」

「へ」

 スロープを登って自動ドアを潜ると、案内される前なのに月野さんがずかずかと奥に進んでしまった。

 その数秒後に店員さんが小走りで来て、私とハルににこりと頭を下げた。

 と思いきや月野さんに気付くと、スッと微妙な笑顔に切り替わった。

「いち、さ、三名様なんですね……どうぞ」

「……」

 多分とかおそらくとかじゃなくて、間違いなくあるいは絶対に月野さんはここで何かやらかしている。

 とはいえ出禁ではないようだから、お店に何らかの形で迷惑をかけたと見るのが正しそうだ。

「あの人って前にも来たんですか?」

「あっははは……」

 何かあったのは確実らしい。

 仕事中なので余計な会話はしないで、私達を案内し終えるとそそくさとカウンターに逃げてしまった。迷惑かはともかく同じ空間にいるのは嫌なようだ。

「どうしたんですかね」

 隅っこのテーブルに着いて質問だけを放り投げた。

「前に食事に来た時の話だ」

 斜め向かいの月野さんは外を眺めている。

 ハルに「水を持ってこい」と命令してから座り直した。すぐに一人分の水が運ばれてきた。

「わたしが一人だった頃」コップを受け取る。「ピッツァが食べたかった。一人で奴らの出方を伺ってたら、ピンポイントでこの店を襲ったんだ。その時は。厨房は無事だったが、結果的に店の半分くらいをぶっ潰していった」

「災難ですね……」

 主に店が。

「今日を含めて来店は二十回目になる。その度に疫病神でも見るような目を向けられる。まったく、おちおち食事もできやしないな」

「大変ですもんね」

 主に店が。

 とは言ったものの、壁の近くで営業を続ける以上は付きまとうリスクではあるだろと思う。

 非戦闘員のハルはともかく、今日は私までいるかのだから、次からはより一層心証か悪くなりそうだ。願う事なら平和な一日に終わって欲しい。

「それで、今日の用事って外食する事だったんですか?」

「そんな事よりまずは食事だ。『腹が減っては戦はできぬ』と昔の日本人は言ったものだ」

 質問を無視して呼び出しベルを鳴らすなんてロックな人だ。

 それにまだメニューを開いてもいないのに頼めないだろ。

「あの……」

「心配するな。ここに不味い料理などない」

「…………」

 そういう事が言いたいんじゃないんですけど。

 急いで確認だけでもしたかったけど、ものの数秒で店員が駆け付けてしまった。

「お待たせしました」

 さっきとは違って男の人だ。客入りに対して人員に余裕がある。

「ご注文は何にしましょうか」

「ああ」

 いつの間にか月野さんはメニューを片手にろくろを回していた。

「……『東京の壁バーガー』を二つ」

「かしこまりました」

 何だその名前。天災で生まれたあの壁は観光スポットにでもなっているのか。

「そちらのお客様は……」

「あっ。そそうですね……私も同じものを…………」

「……かしこまりました」

 最早今から「何にしようかな」なんて始めたらこの人にとっても時間の無駄だ。ならば既に注文は決まっている体で返すしかない。

 注文を機械に打ち込む音を聞きながら月野さんを睨むが、当の本人は店の外の観察に戻っているので気付いてすらいなかった。

 この人はいつもこんな感じなのか。

「さて、料理が到着する前に、今日の予定だけでも話しておこう」

 突然向き直って、手だけを窓に走らせた。

 驚く事に唯の窓が画面スクリーンに代わり、都内全域の地図を映し出した。

 一般的なガラスがそんな特殊な構造になってるとは思えないから、多分その手に填められたグローブに彼女の技術テクノロジーが詰まっているんだろう。

「この後、陽の落ち始める頃に壁に向かう」

「……。えっ」

「何を驚いている」

 いや、まさかこんなに早い段階で連れて行ってもらえるとは思わなかったから。

 どういう風の吹き回しだろう。

「……。昨晩、リュウ君と話し合いをした。わたしとしては君にもう少し経験を積んで欲しかったが、反対されたよ。だからムーゾンの回収に協力させる事を決定した」

 !

「いいんですか?」

「勿論いきなりメインの作業を君には任せられない」

 それは少し残念。でも壁の近くに、真相に近付けるなら、この遠回りも必要だ。

「今回は……」

 ピンチインで第0区域全体が見えた。

 隕石によりどこからどこまでが破壊されたのかが書き込まれている。スカイツリーを中心にグレーのもやのエフェクトがかけられ、外周の壁は太めのラインで表されている。

 総武線は完全に飲み込まれ、都営新宿線は東大島駅だけ取り残されてるのは初めて知った。台東区も大半が壁の中だけど、新幹線は辛うじて使えるらしい。

 ともかく、どうやら地図はウェブからの流用ではなく自作のようだ。

「ここだ。ここで行う」

 ほぼ真南の壁際を指が指示した。あそこは平井駅か。

「先に説明したように、私が回収を、君が近付くシンカーの迎撃と排除を担当する」

「都合よく襲ってくるものなんですか?」

「もっともな疑問だ」

 画面の端を叩いた後に、手を上に振ると別のウインドウが現れた。かと思うとみるみる萎んで一枚のカードに変化した。

 月野さんの掲げるそれはATTRACTという名前だった。

「従来のやり方では、まずシンカーのおおよその出没位置を探知し、その後に現地に出向き回収作業へと移っていた。今回からは我々が奴らのその位置を決めさせる事ができるという訳だ」

「どういう事ですか?」

「シンカーというのは雑食だが、ムーゾンの塊を察知した場合それに引き付けられる。これはあくまで推測だがね」

「じゃあアト、アトラクトというのは……」

「発動者を攻撃対象を見なすカードだ。わたしの想定している量のムーゾンに目移りしない」

「……………………」

 今更倫理観を説こうとは思わないけど、初の回収作業で受け持つ役目がそれって危険すぎやしないか。

 話が違う。

「……ふっ。冗談だよ。わたしが使う」

「………………………………いやいやいや」

 口角を上げてるけど、心臓に悪い。

 極端だ。先日は危険だからみたいに言って遠ざけたくせに、いざ仕事をやらせようと動くとこれだ。

「カードの使用と迎撃がわたしで、回収は……」

 私だ。

 と思ったけど私ではないらしい。目が私を見ていなかった。

 その視線はテーブル前に棒立ちのハルに向けられていた。

「彼が担当する」

「えっ! いや……。嘘でしょ!?」

「何を驚いている。リュウ君がいないなら誰がやるんだね」

「いや……まぁ、そうですけど……」

 ハルは最初から知っていたように動じていない。

 月野さんの身の回りの世話をする彼だから、てっきり敵と戦うのは専門外だと思っていた。いや回収作業だから、そもそも戦闘は想定してないのか?

「ご安心を。博士はリュウさんよりも戦闘経験が豊富です」

 とは言ってくれるけど、もしもの事があったら大丈夫なんだろうか。

 いざという時は私が戦えと暗に言うのだろうけど。

「一応晴にも武器を持たせている。最悪彼にも戦ってもらうが」

「ね、念のため知りたいんですけど、過去にハルに手伝わせた事って……」

「五回だ。な、晴」

 月野さんが見ると、ハルは頷いた。

「内二回はわたしが回収をやった。その二回とも討ち洩らしこそあったが、少しでもダメージを負った事はない。カオリ君は彼といたまえ。まずあり得ないが、わたしが敵を逃し彼も戦う事態になった場合は、君が補助を行う」

「わかりました」

 理解したかねと目を向けられたので、諒解した。

 二人は私よりも敵の事を熟知しているのだから、ここで欲張る必要はない。まずは何をやるか理解と把握をして、その次にはやらせてもらえるよう実力を示せばいい。

 もう目の前まで来ているんだ。焦らなくてもいい。

「お待たせいたしました」

 料理が到着した。

 背の高いハンバーガーだった。ごく一般的な眼鏡ケースほどの高さはあるのではないだろうか。壁というのはあれを模している訳ではなくて、あくまでボリュームを指していたようだ。レタスも肉も食べごたえはありそうだけど。

 とりあえずいただきますだ。

「……どうやって食べればいいんですか」

「ん? そんなもの、答えは簡単だ。両手でがぶりだ。口を開けてな。日本特有の上品な作法など気にするな。でないと二度と食せない」

「そうですよね」

 もう一口目を胃に収めていたみたいだ。流れだ頼んだ私と違い迷いがない。

 大きすぎてかぶりつきにくい。日本的テーブルマナーはさておき、フォークとナイフで切り離すの方が私に適している。

「どうだ、美味いだろう」

「! 美味しいですね」

 まずはの一口がお世辞抜きで美味しい。柔らかいバンズに溢れる肉汁、レタスは瑞々しい。

 これを三個か。

 いや二個か。三個注文されてると思ったけど、テーブルには二個しか乗ってない。

 いや何かおかしい。

「二個……?」

「どうかしたかね」

「月野さん。このハンバーガー、何個注文しましたっけ」

「三個だな。わたしとわたしと君の分だ」

「ハルではないんですね」

 やはりおかしい。だとしたら皿だけ残して本体はどこに消えたのか。

「ハルは、ハルは見てなかった?」

「それでしたら……」

 どうやら知っていたらしく、出入口のドアを指した。

 私達もその先を見ると、あの巨大なハンバーガーをくわえた、大型犬がいた。

 犬種はわからない、とにかく犬だ。

「! あの泥棒猫ならぬ泥棒犬! いつの間に……」

 月野さんは食事そっちのけで立ち上がった。

 食べかけというのに料理をほっぽって、犬をとっ捕まえようと走った。

 テーブルに財布を置いて。

「月野さん!」

「追うぞ!」

「ハンバーガー!」

「ある人はいった。食事の邪魔をする者は誰であろうと許してはならない!」

 開放されたままのドアに、そこから逃げ出す犬。

 月野さんはそいつを追いかけ、私とハルは彼女を追った。

 元々の目的から大きく外れ、泥棒犬を追いかけ回す一日が始まろうとしていた。

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