第48話魂

「スゲー施設だな!」


ゆうは、はしゃいでいる。


渚も誠もついて来た。


舞は、プロの宮本安さんを紹介してくれた。


「じゃあ、少し打ってみようか?」


宮本さんは、ゆうの全中での試合を観ていない。


しかし、ラリーで分かった。


自分より全ての動きで重いと。


重いというのは強いという意味だ。


じっくり育て上げようと思い宮本は早めにラリーを止めた。


「宮本さんは、結婚してるんすか?」


「ああ、してるよ。」


卓球選手は、スポンサーがいて食っていけるんだよな。


極道が、さらっとスポンサーとはね‥。


ゆうは、舞に以前、極道が理由で交際を断ったが使えるものは利用しようと思った。


久しぶりに、手応えがある選手と出会った。


帰りにみんなでハンバーガーショップに寄った。


「どう?宮本さんは?」


舞が聞いてきた。


「なかなかやるじゃんって感じ。」


「あの、ラリーってのスゴイな。」


誠は、素直な感想を言った。


渚だけ、冷静に分析していた。


「ゆう君、手加減したでしょう?」


「ああ、少しな。」


舞と誠は、冗談だと思った。



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