第7話
ジュエリーSHIMAの女支店長が宝石泥棒で逮捕された。支店を開くときにはすでに盗んでおり、金庫内の宝石全部を売り払って五億円を手にしていた。近々行われる支店監査を前にどうにも隠し切れず、悪事が発覚する前に盗まれたことにするつもりだったようだ。
結局、金庫は一度も使われていなかった。
「アリバイ聞かれなかったでしょう。」
いつもと同じ椅子に座ってコーヒーをすすりながらおばちゃんが聞いてきた。
「うん。おばちゃんなんか言ってくれたの?」
「いいや何にも。あの時言い忘れてたんだけど。ほら、今のスーパーっていろんなところにカメラあるじゃない?」
「そこに覆面した泥棒が写ってたんだって。だぶだぶの服でごまかしてたみたいだけど、犯人は女だとわかってたみたいだね。」
「なんだ、それこそ早めに教えてほしかったよ。」
「そいつ一時間で開けたそうよ。なにせ金庫開けでしょ。新ちゃんといい勝負になると思って。美人の刑事さんに推薦しといたんだから。」
-完-
朋子さんは解決する 小早川一 @tonkiti44
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます