第11話修羅という名前

修羅刀には、斬った人間の魂が入っていた。


正確には、暗殺刀という名前であった。


暗殺刀の持ち主には、栄光と死がもたらされた。


刀鍛冶が刃に優しく触れただけで腕が落ちた。


それを見ていた侍に刀鍛冶は暗殺刀を渡した。


それまで侍は、うだつの上がらない人間であったが最強の暗殺者になった。


しかし…暗殺刀は気まぐれて侍自身を斬り裂いた。


血を吸った暗殺刀は、修羅刀と名前がつき、修羅村の神社に奉納されて崇められていた。


何人もの人間の血を吸った修羅刀は人格を持つようになり佐藤家を選んだ。


えた、ひにんの家にいれば数多くの血を吸えると思っていたが佐藤家は平和を愛する血筋だった。


修羅刀は、嫌気がさして要のような下劣な士族を選んだ。




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