第5話闇

「なんだと?闇は蔵の中で監禁されてるという話しだぞ。」


要は、動揺している。


「ああ、さっきまで十五年間監禁されていたさ。」


闇は、明るく答えた。


「みんなを離せ!」


孝は叫んだ。


「うーん、闇なら殺しても大丈夫だな。」


要は、残酷な顔になった。


「孝、刀を持っているか?」


闇が震えている孝に聞いた。


「ああ、先祖代々から伝わる修羅刀がある。今、取って来る。」


孝は蔵に走って行った。


「修羅刀?あれは伝説の刀…。えた、ひにんの佐藤家が持ってたとはな。」


要は、呟くように言った。


「俺を、殺せたらあんたに修羅刀やるよ。」


闇は、要に言った。


「お前、俺様の腕を舐めるなよ。数分後には助けて下さいと俺様に土下座する事になるぞ。」


「ふ‥。」


「何を笑っている?」


「いや、お山の大将が十五年間監禁されてた俺に勝てるかな?と思って笑ったんだよ。」


孝が、息を切らせて闇の肩を掴み修羅刀を渡した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る