4枚目 京都弁

ここは北陸だが、今年の冬はまったく冬らしくない。雪が全く降らないのだ。降ったら降ったで結構面倒だし嫌なのは間違いないのだが、降らなかったら降らなかったで、なんだかとても寂しい…。そんなこの頃である。


今日は「京都弁」について思うことがあったので書き留める。いやもう、これはほんとに、ただの好みと言われればそれまでなのだが、聞いてほしい。


一緒に入社した同期の中に、地元が京都の男子がいる。「男子」と書いたが、同じ23歳なので立派な「男性」だ。顔はまあ、俗に言うイケメンに属すると思う。背も高く、色は黒く、仕事はまじめな、いわゆる「よさげな人」である。


で。


彼は、京都弁を話す。


「よさげな人」に「京都弁」が加わると、なんということでしょう。そこには、”超絶イケメンなかっこいい男性”が誕生するのだ。まさに、京都弁フィルター。標準語なら、こうはならない。

京都弁の、あのなんともいえないイントネーションはなんなんだろう。ただの言葉も、一気にやさしさとカッコよさを帯びる。「なんでやねん」が、かっこいい。たくさん言われたいから、こっちもどんどんボケに走る。

一緒に研修を受けていた最初の1か月は、毎日会えるのがひそかな私の楽しみだった。


研修が終わり、部署が離れると、あまり会うことはなくなった。正直、結構寂しかったのだが、こうなるとたまに会えたときの喜びが尋常じゃない。久しぶり、京都弁!うれしい反面、久しぶりだと少々恥ずかしいので、挨拶するのに精一杯なときもあるのだが、それでも十分毎日の活力になる。そして、ふと思う。


これは、恋か?


いやいや、京都弁フィルターだよ。


という自問自答が繰り返される。京都弁フィルターは決して外れることはないだろうから、フィルター要因は外すべきだと思うが、まさか恋ではないだろう。


ここまでお付き合いいただいて、ありがとうございました。

私のタイプの話でしたね。んん、明日も話せるといいなあ…。

……まさかまさか!恋なわけがない、そうだ、そんなわけない!


 ――――――――――――――――――――――――――――くしゃくしゃ、ぽい

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