12/1 日曜日
アイビーにいつもの朝ごはんを持っていく。
美味しそうに食パンを頬張る彼女を見るととても穏やかな気持ちになる。
カリカリにうまく焼けたベーコンを食べて、彼女が「美味しい!」って言ってくれた!
とても嬉しい。
最近の彼女はちゃんと服を着てくれていて、今は学園祭で一緒に着た制服をモチーフにした服を着ている。
着心地がよかったのかな?
あの日からアイビーは、よく私に話しかけてくれるようになった。
朝は昨日読んだ本の話をしてくれた。とても楽しそうに話す顔を見るととても嬉しくなる。
最近は白雪姫をよく読んでいて、いつも私が部屋に戻った時はそれをジっと読んでいる。
特にお気に入りのシーンは白雪姫が王子様のキスで目覚める場面らしく、何度も何度もその場面の説明をしては思いを馳せているらしかった。
そして部屋に入った私の事に気が付くと、本を閉じて少し嬉しそうな顔で私を見てくれる。
やっと私の事を見てくれたね、アイビー。
それでもまだ恥ずかしいのかな?
私にやって欲しい事を直接口にすることはほとんどない。
でも、袖をぎゅっと握ってきたら抱きしめてほしくて、目をじっと見てきたらお喋りがしたくて、髪をいじっていたらクシで髪をといてほしい、服の胸元が開いていたらシャワーを浴びたい、というのがなんとなくだけど分かってきた。
その日の晩御飯はアイビーの好きなクリームパスタにした。
「おいしい、おいしい。」と何度も言ってくれるものだから、つい張り切ってデザートも作っちゃった。
それもとても美味しそうな顔で食べてくれるものだから、つい私の分もあげちゃった。
私の事好き?と言うと口には出してくれないけれど、首をこくりと縦に振ってくれる。
ああ、やっと私たち好き同士になれたんだね。
うれしいよ。
ずっと一緒にいてあげるからね。
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