11/10 日曜日

アイビーに食べ物と飲み物を持っていく。


 今日はいつもの朝食を持って行った。

 ベーコンがいつもよりとても上手くカリカリに焼けた。アイビー、喜んでくれるかな。


 今日も何も彼女から会話はしてくれなかったが、パンを口へと頬張る姿をじっくりと見ることが出来るのは嬉しい。

 明日はまたあいつらと顔を合わせなきゃいけないのがつらい。でも、アイビーの為に頑張らなきゃ。


 そういえば、昨日貰ったアイビーの日記。

 読み進めていくと前の学校の出来事についても書かれていた。


 前の学校で彼女はバドミントン部に入っていたらしいのだけど、そこで先輩と同級生にイジめられていたらしい。

 

 髪の毛をハサミで切られたり、部活のラケットの持ち手にカミソリが貼ってあったり、着替えをしようと部活着を出したらグショ濡れになっていたり。

 

 学校では誰にも相談できなかったようで、部活を何度も休んでいた所をお母さんに言われてそこで「転校したい」ってここに来たらしい。


 こんなに沢山話しているのに前の学校の話が全然出てこないのは変だな、とは思ったんだけどそういう事だったんだね。

 

 あんなに明るく振舞ってたのに、そんなにツラい事をされたんだね。


 もう大丈夫。


 私が貴方の全てを守ってあげる。


 その綺麗な足も、輝く髪も、細い指も、全部守ってあげる。

 貴方はもう苦しまなくてもいいんだよ。


 そうだよ。


 頼りがいのある私なんだ。

 なら、私が代わりに成ってあげればいいんだ。


 アイビーのお母さんに。

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