Common Story 5話 日常の裏に潜む思惑

「ねぇ、美麗。久しぶりに駅前のカフェ行かない?」

 

 新しい教室で、教師がこれからの学校生活について説明を終えると愛加が美麗に話しかけていた。


 それとほぼ同時に、葉山も僕に話しかけてきていたようだ。


「あ、悪い。なんだって?」


「だから、駅前のカフェで食べ放題企画が始まるらしいんだって。だからさ、食いにいこうぜ」


「いや、正直カフェまで行くのめん…」


 僕が(めんどくさいからいやだ)と答えようとすると、遮るように愛加がやってきて、

 

「私達も、カフェ行くつもりだったから2人も一緒に行こうよ」   


「それ、いいじゃん。じゃ、すぐ行くか」

 

「え、ちょ」


「まぁ、いいでしょ。どうせ大した用事もないんだろうし」

 

 (あ~ぁ、勝手に行く流れ出来てるし)

 

 そのまま僕の意志は流れていった。


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