キスシーンがお好き

 いいよね、キスシーン。

 好きなんですよキスシーン。

 ドラマや映画のワンシーンで観るのも好きだし、アニメで観るのも好きだし、漫画で見るのも、小説で読むのも、音源で音だけ聴いてんのも好きですよ。

 あ、普通にエロ動画も好きだよ。


 くちびるが触れる直前の微かな吐息の温度だったりとか、触れたときの柔らかくて生々しい感触だったり、その一瞬を躊躇う間をすべての神経がそこに集約されている様だったりね。

 舌のぬるついた感触とか、唾液の生ぬるさとか、もっとって想う気持ちとか、心臓が痛いくらい打ち付けるような瞬間的な興奮のスイッチとか。

 そういうのが読み取れるようなキスシーンが好きです。


 キスシーンって一口にいってもいろんなシーンがありますよねぇ。

 わたしが今まで見てきたなかで一番興奮したのは、昔やってたドラマで松潤と小雪さんがしてたやつです。

 あれタイトルなんだっけなー。

 わたしが学生のときに観たやつだから、結構古いやつなんだよなあ。

 嫉妬の末の強引な噛みつくようなキス。

 だったはず。

 10代のわたしは大興奮でした。笑

 どなたかわたしのこんな説明だけでタイトル分かる方がいらしたらどうか教えてくださいませ。


 あー元に戻ろう。

 世の中にはいろんなキスシーンがありますね。

 強引なキスとか、はじめてのちゅーとか、誘われちゅーとか寝てるあいだの白雪姫キッスとか。

 好きな相手だったりそうじゃなかったり、なんか挙げたらキリがなさそう。


 小説において身体的接触を描くうえで大事なのは、読んでくださる方がいかにそのときの精神状態を主人公のそれと同調できるか、だと思っています。

 それは五感の具体的な描写であったりとか、そこに至るまでの過程とか、やり方は様々あるんでしょうけど、精神面での同調があるからこそ読んでいて、見ていて気持ちいい、興奮する、っていう感覚があとからついてくるんだと思うんですよね。

 好きな人とのもどかしい距離感の末のキス、っていうのが分かるから、触れる瞬間にくちびるが微かに震えるのです。

 自分で想定していなかった相手との合意がないキス、っていうのが分かるから、くちびるに力がはいって拒絶するのですよ。

 だからこそ読み終えたときに「あーあー! わたしももどかしい気持ちで初々しいキッスがしてえなあー!!」って絶叫したくなるわけです。

 これが醍醐味だよね。

 少なくともわたしはそう思ってます。


 自分で書くぶんには最後までガッツリ致してるほうが楽しいんだけど、のめり込んで読むならキスシーンのが好きだなあ。

 囁きながら、とか、ガッチガチに緊張しながら、とか、目を合わせたまま、とか、慣れたもんだからすーぐ舌が絡んじゃうよ、とかね。

 どんなシチュエーションであったとしても、気持ちが溢れるようなそれは興奮するよね。

 いろんなキスシーンだけ貪り読んでみたいなあ。笑

 人によって興奮ポイントって絶対違うから、いろんな人が書いたいろんなキスシーンを読み比べてみたいです。

 あ、でも別に、自主企画とかやりたいわけではないんだよね。

 あくまでたまたま素敵なキスシーンに出会ってしまった、っていう、それもまた大事な興奮ポイントですな。

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