013 遠方より来たる (1)

 いくら育ち盛りとは言っても、女の子の食べる量なんてたかが知れている。

 私の分も含めて普段の三倍程度でおさまった代金を支払い、たまたま食事に来ていたゲベルクさんにベッドとテーブル、掲示板などの注文をした私たちは、お店に戻ってきていた。

 さすがに店頭で布団作りをするわけにはいかないので、店の前の札を“呼び鈴モード”に切り替えて、私の部屋へと移動する。

「ロレアちゃんは、お布団のカバーの方を任せて良い?」

「はい! 二度目ですから、少しは上手くできると思います!」

「前回も十分上手かったから、大丈夫だよ」

 綿の整形は少しコツが必要なので、今回も私が担当。

 カーテンはやり方を教えながらロレアちゃんと一緒に縫う。

 正直、カーテンに環境調節布を使うのは無駄が多いんだけど、改めて染めるのも手間がかかるから、ここはちょっと奮発しよう。……どうせ売れないし?


 雑談したり、途中でお茶したりしながらのんびりと作業を進めていく。

 私が帰ってきていることを食堂で聞いたのか、たまにやって来る採集者への対応もしたりしていると、作業途中で日が落ちてきた。

「ロレアちゃん、そろそろ暗くなってきたけど、大丈夫?」

「えっと、どうしましょう、せっかくなら完成させたいですけど……」

 作業的には半分以上終わっているけど、もう少し頑張れば終わる、ってほどでは無い。

「う~ん、良かったら泊まってく? 夕食をごちそうするぐらいしかできないけど」

「良いんですか? それじゃ、お父さんに言ってきますね!」

 言うが早いか、ロレアちゃんはすぐに立ち上がって、走って行っちゃった。

「……あらら」

 やっぱり、友達のところでお泊まりって、楽しいのかな? 私は経験ないんだけど。

 今日は手伝ってもらってるし、何か美味しい物食べさせてあげないと。

 でも、私が出せる物と言ったら、サウス・ストラグで購入してきた果物やチーズなど、そのまま食べられる物のみ。

 未だ、調理用のコンロすらないからね!

 お湯だけは魔法で何とかなるから、お茶だけは出せるんだけど……。

 うん。いつも通りで良いか。

 ロレアちゃんが戻ってくるのを待って、私はディラルさんの所へ。

 そこで買ってきた夕食にチーズや果物、お菓子も追加。それをテーブルに並べる。

 すっごい手抜きだけど、ロレアちゃんは喜んでくれたので、なんの問題もない!

 そして、もう一つロレアちゃんが喜んでくれたのはお風呂。

 まだ錬成具アーティファクトなどは設置しておらず、若干手間がかかるため、私も数日おきにしか入らないんだけど、普通の家にはお風呂なんて無いので、ロレアちゃんには珍しかったみたい。

 あとはのんびりと、おしゃべりをしつつ縫い物。そんなに必死に作業したわけじゃないけど、寝る前にはしっかりとお布団、カーテン共に完成したのだった。

 けど、ここで問題が一つ。

 せっかくお布団は完成したのに、ベッドがまだないんだよね、一つしか。

 お泊まり用に作った布団が、初めてのお泊まりでは使えないという残念な結果。

 当初こそロレアちゃんにベッドを譲って、私は空き部屋に直接お布団を敷いて寝ようかと思ってたんだけど、ロレアちゃんが「友達同士のお泊まりっぽくない!」と力説するので、結局、二人一緒にベッドに入ることになってしまった。

 いくら小柄とはいえ、さすがに狭いんじゃないかと思ったんだけど、ゲベルクさんから貰ったベッドは、大柄な男性の採集者でも寝られるサイズ。意外となんとかなるもんだね。

 ロレアちゃんも翌朝「すっごく快適でした!」と絶賛していたので、問題なかったんだろう。

 二人で寝ても、気温はきっちりと調節してくれるのだから、環境調節布、やっぱり便利。

 これなら真夏でも、パートナーと一緒に寝られるね!

 ――私にはいないんだけどさ。


    ◇    ◇    ◇


 数日後、ベッドやテーブルと共に、ゲベルクさんから掲示板が納入された。

 いつもながら、お店の雰囲気に合わせた良い感じの出来映え。

 壁に掛けられたその掲示板には、今は一枚だけ、例の注意喚起のチラシが貼られている。

 何枚かチラシが貼れるようなサイズで作ってもらったので、まだまだスペースが空いているんだけど……。

「こんち~~」

 私が掲示板を眺めながら考えていると、ガチャリと扉が開いて、軽い挨拶と共に比較的常連なアンドレさんが入ってきた。

「アンドレさん、いらっしゃいませ」

「おう、この前は助かったぜ。ガッポリ稼がせてもらった。これ、錬成薬の空き瓶な」

 アンドレさんがカウンターに肘を突いて、空になった錬成薬の空き瓶を並べる。

 全部、初級傷薬だね。

 ちょっとした切り傷ぐらいにしか効果は無いけど、大怪我なんてそうそうするものじゃないから、一番需要があるのもこの薬。

「いえいえ、あの品質のアンガーベアーはなかなか手に入らないですから、私も助かりました。下手に解体されると、価値が無くなっちゃいますから。錬成薬は同じ物で良いですか?」

「ああ。それで。その錬成薬も助かってるぜ。今までは気軽に使えなかったから、生傷が絶えなかったからなぁ」

 これまではあまり酷くない傷は自然に治すのが基本で、錬成薬ポーションを使うのは、行動に支障が出る時のみだったらしい。

 でも、酷くなくても痛いは痛いし、影響がゼロなんて事はあり得ない。

 そんな傷も今は私の提供する錬成薬ポーションのおかげで、毎回きちんと治してから行動するようになったのだとか。

「皆さんの採集がはかどれば、私にも利益はありますからね」

「いやいや、それでもこんなサービスしてくれるとこ、他にねぇから。――ん? なんだこれ?」

 早速掲示板に気がついてくれた。

 よし、控えめにプッシュしておこう。

「ああ、それは今日設置したんですよ。お知らせ? ですかね」

「ほうほう……注意喚起? ――あの錬金術師、そんなヤツだったのか?」

「私が行ったときにはそんな対応されたってだけですけどね。小娘だと思って舐められたんでしょうか」

 私が貼った注意喚起のチラシを見て、難しい顔をしているアンドレさん。

 チラシの中身は、変なイチャモンを付けられないよう事実だけ書いてある。

 具体的には“同じ素材を二つのお店に持ち込んだら、買い取り価格に一〇倍の違いがあった”ということだけ。

 もちろん、どちらが高くて、どちらが安いお店かはしっかりと書いてある。

「それにしても一〇倍はひでぇなぁ。俺たちの場合、『傷んでいる』とか言われたら区別つかねぇから」

「正に同じようなこと、言われましたねぇ」

 私は自分の処理に自信があるし、品質の判定もできるから即座に店を出たけど、採集者の場合は色々と指摘されてもそれが正しいかどうか解らないんだから、質が悪い。

「サラサちゃんが錬金術師と解らなかったのか! はっはっは、ふざけた野郎だなぁ。この店があるから売りに行くこともねぇと思うが、覚えておくぜ」

 ええ、是非覚えて周りに広めてくださいな。

 ふっふっふ、悪徳錬金術師のお店なんて潰れてしまえっ!

 ――おっと、つい本音が。

 いや、でも実際、同業者としてああいう人物の存在は迷惑だからねぇ。

 錬金術師の評判が落ちると、私も含めて他の錬金術師にとばっちりが来る。

「しかし実際、サラサちゃんが来て、俺たち採集者はすっげぇ助かってるんだぜ? 稼ぎが倍は違うからな! ま、その分、最近は競争相手も増えているみてぇだけど」

「あー、やっぱり採集者の数、増えてますか。村に住む一人としては、活気づいて良いとは思うんですが……」

「いや、俺もそれは良いと思うぜ? けどなぁ、微妙に素人っぽいのもいるんだよなぁ」

「それは……確かに少し、感じるところはありますね」

 腕組みをして、少し困ったように首を捻るアンドレさんに、私もまた同意する。

 大樹海とか呼ばれているだけあって、実は結構危険なんだよね、この森って。

 少なくとも、素人が“ちょっと入って金儲け”なんて考えたら、命を置いてくる事になる程度には。

 私のお店に来る人も、最初のうちはベテランばかりだったのに、最近は少し素人っぽい人も見かけるようになって……まぁ、無理をして死んでしまうのも、採集者としては自己責任だから、他の人に迷惑が掛からなければ、何も言えないんだよねぇ。

「一応、ちったぁ気にかけてやってるんだが、若い奴は、跳ねっ返りも多いからなぁ……」

「大変ですね、ベテランも」

「ま、俺たちもそんな頃があったからな。サラサちゃんも、もしもの時には頼むな、できる範囲で良いから」

「わかりました。この村には医者がいませんからね」

 怪我人や病人が出た時に頼られるのもまた、錬金術師の役割。

 アンドレさんの言うとおり、“できる範囲”にはなるけど、対応しないといけない。

 あんまりシビアな判断はしたくないから、そんな機会は、できれば来ないで欲しいんだけどね。

 その後もアンドレさんは多少の雑談をして、消費した分の錬成薬ポーションだけを受け取ると、帰って行った。

 明日のための補充に来ただけだったみたい。

 どうせなら高い商品とか買って欲しいんだけど……無理だよね。


 カランカラン。


 そんな事をカウンターに肘を突いてぼーっと考えていると、ドアベルが鳴った。

 顔を上げていつものように声を掛ける。

「いらっしゃいませ――って、師匠!?」

「おう。サラサ。元気そうだな?」

 片手を上げて平然とした表情で答えたのは、紛れもなく私の師匠オフィーリア・ミリスだった。

「元気そうだなって……どうしたんですか!?」

「おや? 弟子の様子を見に来ることが変か?」

「変では無いですけど……いえ、やっぱり変です! ここまでどれだけ離れていると思っているんです!?」

 師匠は数少ないマスタークラスの錬金術師で、はっきり言ってかなり忙しい。

 どれだけの仕事を請けるかは師匠の気分次第だけど、依頼したい人は大量にいるのだ。

 私がここまで来るまで一ヶ月もかかっている事を考えれば、往復で二ヶ月。

 そんな期間お店を閉めるとか、あり得ない事態である。

「そうだな。三日もかかった」

「ですよね! 時間かかりますよね! ――え? 三日?」

「あぁ。三日」

「何で!? 私が来るとき、馬車を乗り継いで一ヶ月もかかりましたよ!」

「私は走ってきたからな」

「いえ、走った方が早いとか……いや、師匠ならあり得ますね。でも三日は無いでしょ!」

「鍛えればなんとかなる。サラサ、鍛錬が足りないんじゃないか?」

「そんな武人みたいな事言われても……私たち、錬金術師ですよね?」

「まぁな。だが、それなら頭を使え」

「あ、解りました。なにか特別な錬成具アーティファクト錬成薬ポーションを使ったんですね!」

「いや、使ってないけどな」

「おい」

 変なことを言う物だから、思わずツッコミを入れてしまったじゃない。

「だが、それなりに鍛えた方が良いのは本当だぞ? 錬金素材がどうしても手に入らなければ、自前で確保に行く必要もあるんだから」

「師匠も?」

「昔はな。さすがにマスタークラスになってからは、どうにでもなるようになったが」

「あぁ、素材持ち込みのお客さんとか、いますよね」

 何とか師匠に仕事を引き受けてもらおうと、入手の難しい素材を集めてから依頼に来るお客さんも結構いたのだ。

 そんな相手は貴族のことも多いし、師匠も手間が減るため、比較的優先的に引き受けていた。

 もっとも、気に入らない相手なら、それでもあっさりと断るのが師匠なのだが。

 そして、それが許されるのがマスタークラスである。

「そういえばお前に戦う術を教えたことは無かったな」

「え、えぇ。学校の実習では多少やりましたけど」

 多少とは言っても、素材採取の実習を行う以上、そのへんの獣に負けるようなレベルでは無いし、多分、まともな訓練も受けていない盗賊などよりはマシである。

「実習程度じゃなぁ。よし、せっかく来たんだ。軽く手解きしてやるか」

「はい? 普通そこは、錬金術の手解きじゃ無いんですか?」

「行き詰まったら考えてやるが、まだ問題ないだろう?」

「はい、それは」

 素材は足りないけど、技術的に作れないと言うことは、今のところ経験していない。

 自学自習できる範囲だろ、と言われてしまえばそれまでである。

「その点、武術は教師がいた方が効率が良いからな。さあ、行くぞ」

「え、ちょ、ちょっと、師匠、待ってください!」

 手を引かれて連れ出されたのは、店の外。

 私のお店と、お隣のエルズさんのお家との間には、十分な空きスペースがあり、そこで多少の運動するぐらいの余裕は十分にある。

 幸いなことに、と言うべきか、不幸なことに、と言うべきか。

 本当ならありがたいことなんだろうけど……。

「サラサは武器に何を使っていた?」

「えっと、一応剣でしたけど……あぁ、そうでした。私、剣を持ってないんですよー。実習の時には学校で借りてましたからー。あ~、残念だなぁ」

 自分で剣を買えるほどの余裕は無かったからね。

 授業以外で使わないから、学校からの貸し出しで済ませたのだ。

 一応、旅をするために護身用の短剣は持っているけど、本当に持っているだけ。幸いなことに活用するような事態には遭遇していない。

 あ、それでも剣術の腕は、学年では一番だったけどね?

 理由はもちろん、剣術の試験でも報奨金が出るから!

 しかも錬金術の成績にはあんまり影響が無いものだから、報奨金目当ての人以外は手を抜きがち。そんな状況で、私が頑張らないわけがない!

 剣術の先生も、マジメにやらない人が多い中で私が意欲を見せるものだから、熱心に指導してくれたし。

 でも、目的は報奨金なので、別に剣術が好きなわけではないのである。

「なんだ、まともな武器も持っていないのか? 仕方ないな」

「ですよね。ですから今日のところは――」

「これをやる。大した物じゃないが、それなりに使えるだろ」

 私が「止めましょう」と言う前に、師匠が腰の鞄からスラリと取り出した剣を、私に向かってポンと投げる。

「わわっ!」

 慌ててそれを受け止め、そっと引き抜いてみれば、現れたのは私の顔が綺麗に映るほどの刀身。

 師匠が渡すんだから、観賞用って事は無いよね。

「良いんですか? 結構高そうですけど」

「かまわんさ。丈夫なだけが取り柄で、大した剣じゃない」

 “大した剣”じゃないって、師匠の言うことだからなー。

 少なくとも見た目だけで高そうに見えるし……遠慮無く頂きますけど。

「それじゃ構えろ。腕を見てやる」

「えっと、この剣を使うんですか?」

 師匠がもう一本取り出したのは、刃が潰された如何にも訓練用の剣なのだが、私が持っているのは明らかに真剣。どう考えても、訓練に使うような物じゃ無い。

「おや、私に当たると思っているのか?」

「ぐっ……」

 ニヤリと笑ってそんな事を言う師匠に、私は言葉に詰まる。

 確かに当たらないかもだけどっ!

 でも怖いよね? もし怪我させたらと。

「ま、心配するな。仮に死にかけても、生きていれば完全復活可能な錬成薬ポーションぐらいは常備してある。だから、サラサも怪我を心配せずに掛かってこい」

「痛いのは嫌! なんですけどね!」

 ひらひらと手を振る師匠にちょっぴりムカつき、不意打ち気味に打ち込んでみたんだけど、やっぱりと言うべきか、なんと言うべきか、その攻撃はあっさりと受け止められた。

 更に連撃を加えても、まるで柔らかい物でも殴っているかのように、簡単に止められ、受け流される。

「ほうほうほう。サラサ、お前、思ったより上手いな? 本当に授業だけか?」

「あっさり! 止め、られながら! 言われても! 説得力が無いです!」

 身体強化まで使ってかなりの速度で攻撃を加えているのに、師匠はほとんど脚を動かすことも無く、そのすべてを受け止めている。

「うーむ、授業だけでこれだけの腕なら、サラサには案外、素質があるかもしれないな……」

 師匠は普通に話していますが、その間、私は必死で攻撃をしているのです、えぇ。

 正直、ふざけるな、と言いたい。

 学校で一番の剣術なんて、所詮お遊びですか?

 結構努力したんですよ?

「いやー、これは鍛え甲斐がありそうだな!」

 嬉しそうに、カンカンと私の剣を弾いてくれる師匠。

 私の方はすでに喋る余裕も無い。

 大きく距離を取って息を吐く。

「師匠、本当に錬金術師ですか?」

「お前だってなかなかじゃないか。下手な兵士なんかより、よっぽど上手いぞ?」

 そりゃね。実は密かに、ちょっぴり自信があったし。

 短剣一つでこんな田舎まで一人旅をしようと思うぐらいには。

 そんな自信も今打ち砕かれたけど。

 ちなみに、あれだけ激しく打ち合ったにもかかわらず、剣の輝きは微塵も失われておらず、刃こぼれさえ見当たらない。正に、“丈夫な剣”である。

「……師匠、まだ続けますか?」

「何を言っている? まだお前の腕をちょっと確認しただけじゃないか。まともな指導も始まっていない。これからだぞ?」

「マジですか……」

 嬉しそうな笑みを浮かべる師匠に、私はなんとも言えない物を感じながら、私は剣を構える。

「ま、半日もあれば多少は成果も出せる。安心しろ」

 何を安心しろというのか。

 だが相手は師匠、ひっじょーにお世話になっていることは間違いなく、やれと言われればやらざるを得ない。

 まずは剣の振り方からと、地味な訓練を言われるままに熟していく。

 そして、こんな時に限ってお客が来ない。

 いや、正確には来ているっぽいのに、私と師匠を遠目に見て、邪魔をしちゃ悪いとでも言うように途中で引き返していく。

 みんな~、遠慮しなくて良いんだよ?

 お客さんは邪魔じゃないから! ホントに!

 ――などという私の心の叫びは全く届く様子も無く、私と師匠の訓練は、日が落ちて剣が見えづらくなるまで続いたのだった。

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