迷惑が依存だということ
ゴッサム市民よろしく、街へ出て仮面を着けて暴動しようぜ!と言いたいわけではない。日本で暴動は起こらない。「迷惑」だから。迷惑を辞書で引くと、
めい‐わく【迷惑】
〘名〙
①(形動)(━する) どうしてよいかわからないで途方にくれること。困窮すること。とまどうこと。また、そのさま。
今現在使われる意味が、第一義を凌駕してしまっている。迷惑って他人にかけるものじゃなく、自分の中で惑うことなのだ、本来は。「迷惑かけちゃいけない」とお互いに竦んでいる、「迷惑した」=不愉快、というように、迷惑は日本を息苦しくしている成分の筆頭である。でもね、本当は、迷惑かけていいんです。「迷惑かけちゃいけない」って、「依存しちゃいけない」と同義でしょう。他人に依存しちゃいけないと思っているでしょう? いいんです! むしろ、正しく依存できないから苦しいのだ。正しい依存について、価値観が反転する本を紹介します。
安冨歩『生きる技法』
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784862280558
読みましょう。
日本で暴動が起きたら、「迷惑」と白眼視し、瞬時に排除され、何事もなかったように日常に戻る。それが見えるから、あらかじめ諦めて、何も起きない。無力感が日本を浸している。幻の暴動で叫んでいるのは生きている人間で、自分はその一人だ、と思うところから始めるしかない。
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