JOKER

2019 年十月、JOKER という映画が公開された。ジョーカーは、アメコミのバットマンの宿敵で、悪いことなら何でもやるぜヒャッハー!という最狂のヴィラン(悪役)。ピエロの白塗りが不気味な狂った男を見たことがあると思う。この映画は、スーパーヒーローが戦うアメコミ映画ではなく、ジョーカー誕生の物語。ホアキン・フェニックスが演じている。重厚で悲しく、観るのがつらいほどの社会ドラマである。

最狂のジョーカーとして開花するのはアーサーという精神を病んだ男で、母と二人、最貧の暮らしをしている。母もちょっとヤバそうな人である。アーサーを「Happy」と呼ぶ(こええ)。「笑いが止まらない」発作の子(三十男)の「笑顔が素敵」とか…。やめてやれ…。そんな煮詰まった暮らしの中で健気にコメディアンを目指すアーサー、どこから見ても才能ゼロ。社会不適合者で笑いのツボが人と違う。どうしてコメディアンになりたいのかもよくわからない。端的に言って、悲惨である。アーサーに感情移入するのは難しく、ここで評価が分かれるようだ。自分は、「君の苦しみはわからないけどわかる!」とアーサーに入れ込んだ。


JOKER を観てきてくれ。


この映画の激烈なメッセージは、「」である。社会的弱者を徹底的に無視し排除する世界が正しいはずがあるか?と、アーサーはジョーカーに昇華する。


JOKER 観てきた? 震えた? 世界は狂っているってわかった? これは前提なので、わかってもらえないと、次が続かない。

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