不穏分子

フジイレイ

僕たちへ

二十年引きこもっている僕、非正規雇用の低待遇に苦しみながら働いている僕、僕たちへ、おまえがダメなのは「自己責任」だと自己評価が低い団塊ジュニアの同胞へ、「俺たちは正しい」と力づけるために、絶望と希望の伝言つてごとを書こう。僕は君だと。分断されそれぞれが孤独の中にいる者が、それぞれの孤独を映し合うように、会ったことがない仲間がいる、と、鏡でキラキラ信号を送る。君に届くことを信じる。


はじめに、この世でうまくやれないことは苦しい。うまくやっている連中を羨むことはしない。なんだか、いかがわしいから。薄々わかっていることを宣言しておく。この世で「うまくやれない」ことが、まともな人間の真っ当な反応だ。まともな感覚が生きていて、人らしい心があれば、この世でうまく立ち回ることはできない。居直っているように聞こえるなら、その人は「自分を裏切っている」。そうじゃない、本当はわかっているはずだ。


世界は狂っている。


その話からしよう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る