第4話 ビンゴ!

 ブージは不思議に思いもう一度タバコの煙を勢いよく吐く。

 すると確かに白煙は不自然に揺らいだ。

 ブージの疑念は確信に変わった。

(キタ!)

 ブージはタバコを手に持ち様々な方向に動かす。

 すると床に近いところで、白煙が舞い上がった。

 タイル張りの床の間からわずかに風が吹き上げているのがわかった。

「キタキタキタ!」

 ブージは思わず心の声が口から出てしまっていた。

 床のタイルの間にを無理やり手を突っ込みタイルを何枚か引きはがすと大きな物々しい鉄の扉が姿を現した。

 間違いなく地下室への扉であった。

 重い扉を何とかこじ開けると、地下へと続く一寸先は闇と言わんばかりの階段が姿を現した。

 隠し部屋なんてものは重要なものを隠すための場所です、と言っているようなものだ。

(俺にもツキがまわってきた!)

 外からケッサがまだか、と叫んでいる声が聞こえる。

 そんなことはお構いなしにブージはタバコを咥え直し、真っ暗な階段を下りていく。

 ライトに火を灯すとそこはかなり長く続いている、無機質で真っ白な通路がぼんやりと照らし出された。

 そこは上とは違い最近まで使われていたように綺麗な状態であった。

(ビンゴ!こりゃなんかあるぞ!)

 ブージは小銃を構え、ライトとタバコの火だけを頼りにズンズンと進んでいく。

 しばらく進むと突き当りまで来た。

 そこにはこれまた大きな電動式の扉が鎮座していた。

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