第8怪 あやかし商店街

地響きの正体はダイダラボッチだった。

大きな影が突然と現れ、地響き以外の音を鳴らす事なく、いきなりその場に現れたのだ。


ダイダラボッチは悪い妖怪では無いので、周りには見えないみたいだ。

但し山は見えるらしいので夜に出現させなければならないらしい。


しかし、山は丁度ビルで影になっててあまり見えない。


宵の口だが、都会だし、多少の事があったとしても、騒がない……と思う


―――そして、何故またしてもダイダラボッチが私の元へ来たのかを問うと、森の中にある神社の細道を抜けると、ある街に繋がるようにしたと語る。


「で、その街なんだが、神社を抜けるとアーチ看板の入口がある。……物は試しだ行ってみろ。では私はこれでおさらばだ。用がある時は大きな声で私の名前を叫べ。さすればお前の所へ直ぐに行く事が出来るだろう。」


そう言い残し、ダイダラボッチは姿を消した。

そして、神社に行き細道に向かう。

―――天狐は神社に残ると思ったら面白そうだと言って付いてきた。


長く続く細道を歩いていると、光が差し込んできた。

ダイダラボッチが言った通り、紫色のアーチ看板があった。


看板は読めない事は無いが、古いからか字が所々剥げている。


そして、看板には【あやかし商店街】と記されていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る