1月18日 記入: 糸
本日の薦めは新作ピザとなっております。
是非、ご注文をお願い致します。
*
「じゃあねぇ~私は
「そうね……。私はこれ、季節野菜と鮭のピザをお願いするわ」
注文を繰り返し、承りました、と一礼して厨房に入る。
前々から準備を進めてきたピザの提供が叶って、内心嬉しくもあるが、今日を忙しくしてしまった。
想定していたよりも注文数が多く、いつ材料を切らしてしまうか、気が気でない。
兎に角お客が笑顔であればそれでいいと、暗示をかけて、ひたすら手を動かす。
「……小鳥遊くん、ピザって十回言って?」
ホールでは、鉄穴さんが小鳥遊さんをいじっているらしい会話が響いている。
「ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ」
やっているのは十回ゲームだろう。
「じゃあここは?」
「えーっと……ひっ、ぴじ!」
思わず吹き出しそうになった。
失礼だが、この珍回答は笑わざるを得ない。
「何よこれ」
「十回ゲーム! やる?」
「ええ」
「んー……じゃあシャンデリアって十回言って?」
「シャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリアシャンデリア」
「毒林檎を食べたのは?」
「…………アダムとイブかしら」
……え?
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