第3話

前回迄のあらすじ


いつもの様に俺はクラスメイトの真木谷と遊びに行くつもりで話をしていると、櫻木さんが「いつもの様に」俺に突っかかって来て、テスト勉強をしているのか、きちんと出来ているのか気になるから見てあげると上から目線で言って来た・・・

そこへすかさず真木谷がヘルプをくれ、その日は逃げる?事に成功したのであった・・・

だが、真木谷のヘルプが微妙な入れ方のせいだった為、俺は翌日の週末に櫻木さんの家に勉強会へ出向く羽目になってしまった!

しかも週末だからお泊まり会的な何かを櫻木さんは提案して来たのだった・・・

ヘルプをくれた日の放課後、ショッピングモールへ出掛けると言っていた真木谷は意外な一面があり、お洒落であり、ショッピングモールの店で新たな衣装を買いたかったらしい。

一緒に歩いていると「如何にも」と言った綺麗なお姉さんが声を掛けて来て、俺は割と苦手なタイプだったのでノリノリで受け入れてしまった真木谷とはここでお別れ・・・

俺は帰ろうかと愚痴を心の中でイメージしているとそのイメージしていた同じセリフが女の子の声と共に響いて来た!

櫻木さん!?・・・どうしてここに!?・・・どうやら遊びに行く俺たちを尾行していたみたいでその流れで何故か俺はショッピングモール内にある少し高級感のある喫茶店へ櫻木さんに招待されたのであった・・・

その喫茶店は実は!!

櫻木さんの家が経営しているお店で俺は中へ案内されたのだったが、更にその奥の部屋?と言う外観は表面のフロアより広く、まさに喫茶店の良い所を出し切った感じのフロアだったのだけれど・・・

色々と大変な事になって行き、俺は疲れてしまった・・・

いや、色々とツッコミどころが多過ぎて・・・

色々とあって翌日、真木谷に話を聞いてみると、あの後色々なアレをしちゃってたみたいだった・・・良かった、俺が行かなくて・・・

でも今日は又一大事が起ころうとしていた!!

お泊まり会的な何かで又あの・・・櫻木さんの豪邸へお呼ばれした為行ってみるとそこには!?

昨日逆ナンして来たあのお姉さんが・・・

どうやら櫻木さんの親戚だったみたいで俺の事が凄く気に入ってしまっていた様だった・・・

この後俺、本当にどうなっちゃうんだろうか?・・・

でも、寝る時に凄く心地の良い歌が聴こえた気がして、櫻木さんにはあまり良いイメージが無かったけれど、この歌を聴いた後から俺の心に少しずつ何かが動き始めていたのかもしれない・・・











「浩輔?わりぃが今日はちょっと寄り道して帰るから又明日な?」


「あぁ・・・いいけど、ってまさかあの人とか?」


「あぁ、まぁな!なんつーか彼女がいる世界ってのは最高だよな!」




あの日以来真木谷はちょくちょく櫻木さんの従姉妹のお姉さんである雫さんと会っている。

勿論、櫻木さんの従姉妹だと言う事は秘密だ!こんな事言ってしまえば又厄介な事になるし・・・




「ちょっと、何ボヤッとしてんのよ!?」


「あっ、ごめん、櫻木さん?・・・って君は風谷さん!!」




風谷 栞 (かぜたに しおり)・・・クラスメイトでこの子もツンデレキャラだ・・・あまり関わりたく無かったけれど、割と頻繁に俺に突っかかって来る。どうしてうちのクラスはこうもツンケン娘が多いのだろうか?面倒だから適当にあしらっておこうかな・・・




「又ボ~ッとして!ちゃんと私の話聴いているの?」


「あ・・・あぁ・・・ごめん、ちょっと考え事を・・・」


「本当、あんたって抜けてるわよね?そんなんだから気に止められちゃうのよ?いい?もっと男ならシャキッとしなさい!?なんなら私が男たるものの精神を鍛錬してあげるわっ!?」


「え・・・!?・・・えっと・・・遠慮しておきます・・・」


「ちょっ!!こんな素敵な女の子が手合わせしてあげるって言ってるのに断るってどう言う神経してるのよっ!!いいから明日の休日私に付き合いなさいっ!!いいわねっ!!あんたに拒否権なんて無いんだからっ!!」




えぇぇぇ~!?・・・嘘でしょっ!?・・・こんなツンケンした誘いなんて・・・あぁ、あるか・・・もう1人面倒な人が・・・




「ちょっと、風谷さん?中城が嫌がっていると思うからその辺で・・・」


「あら?これはこれは、学園のマドンナ櫻木 琴音様じゃありませんか?中城が嫌がっているですって?むしろそれは「あなた」が・・・では無いのかしら?」


「それってどう言う意味かしら?まさか私が中城に気があるとでも言いたいのかしら?それだったら少し私も気が悪いわね?」




あれ?思い切り俺の事好きだってデレデレしていたはずの櫻木さん?冗談だとしても少し傷付くな・・・その物言いは・・・




「あらあら?そんなに中城の事が好きだと指摘されるのが嫌だったのかしら?お弁当・・・?」


「わっ!!分かったわ!今日の所は引くわ・・・だからその事は・・・」


「ふふん♪・・・どうしちゃったのかしら?あの事、言われると何かまずい事でもあるのかしら?」


「べっ!!別にその様な事は・・・」


「それから、もう一つ大事な事があるのよね?皆に知られちゃうといけない事が・・・」


「もういいでしょ?そんな嫌がらせして何が楽しいの!?」


「えっ!?・・・櫻木さん?・・・そんなに大声出す程・・・私は別にそう言うつもりで言った訳じゃ・・・」




タッタッタッタ・・・・




櫻木さんは、何故か風谷さんが言った最後の一言が引っ掛かったみたいで大声で叫び教室を出て行ってしまった・・・




「櫻木さん・・・あなた、まさか!?・・・」


「あの・・・風谷さん、悪いけど俺、櫻木さんが心配だからこれで・・・ごめんっ!」


「ちょっと、中城!?・・・」





咄嗟に屋上に行ったのだろうと思い俺は屋上へ行ってみた・・・するとそこには・・・




「えぐっ・・・うぐっ・・・」


「櫻木・・・さん?・・・どうしたの?どうして泣いているの?・・・風谷さんが言った事?」


「あ・・・あんたには関係の無い事よ・・・放っておいて?・・・」


「でも、泣きながらアヘ顔晒してるよ?」


「ら・・・らってぇ・・・直ぐにここへ来てくれたのが嬉しくて・・・ううん!そんな事ないもんっ!!あんたには関係無いって言ってるれしょ・・・」


「無理しなくて良いよ・・・誰も来ないし・・・素に戻ってくれて構わないから・・・」


「本当に?・・・」


「あぁ!」


「実は・・・風谷さんに見られちゃったの・・・」


「確かお弁当がどうのって・・・まさかあの時ここで一緒に食べたあの!?」


「うん・・・それはさっき言ってた事・・・最後に風谷さんが言っていたもう一つの真実の話・・・」




うわぁ・・・急に聞きたく無くなっちゃったけど俺が聞いている手前、ちゃんと聞かなくちゃいけないだろうな・・・




「そ・・・それで、もう一つの真実とは?・・・」


「私があの後お花を積みに行った時にあまりにもお昼の事が嬉し過ぎてこう・・・ムラムラして来ちゃったから・・・」


「あ・・・あぁ・・・分かったよ!もうその後は推測出来るよ・・・辛いだろうしその後は言わなくても・・・」


「1人で慰めていたら声が聴こえちゃっていたみたいで・・・その事だろうと・・・」




言っちゃった!!あえて言わせない様に取り繕ったセリフを吐いたのに・・・全部無駄になっちゃった!!




「風谷さんはそう言う事を言いふらす事はしないとは思ったけれど、ダメなの!!私があなたの・・・浩輔様に抱く想いを学校にいる皆に知られてしまっては・・・」


「あのさ?・・・少し話が変わってしまうかもしれないけど、どうして俺への想いを知られるといけないのかな?櫻木さんは俺の事が好き・・・なんだよね?」


「え・・・えぇ・・・そうよ!誰にも負けないくらいに!!」


「だったら別に皆に知られても問題無いのでは?・・・それとも俺を好きになる事が恥ずべき事なのかな?」


「そっ!!それは・・・違うの・・・今は言えないのだけれど、もしこの事が誰かに知られてしまうと・・・」


「ま・・・まぁ、櫻木さんが話をしたくなければ無理には聞かないよ・・・」


「ごめんなさい・・・本当に・・・」


「それよりそろそろ戻ろうか・・・」




どうして隠そうとするのだろうか?

俺には過去にどうしても思い出せない空白の期間が実はある。

それは2つ程だ。

ひょっとするとこの間の櫻木さんの歌の事、何か懐かしい様な気持ち・・・

それと関連性があるのだろうか?

モヤモヤしながら俺たちは教室へと戻る。




「浩輔?大丈夫か?」


「えっ!?・・・あっ!あぁ、大丈夫。」


「お前、さっきの一件からずっとボーッとしてるぞ?今日は出掛けずに帰れよ!俺も少し疲れているしさ?」


「す・・・すまない、じゃぁお言葉に甘えて・・・」


「ちょっと待ちなさい、中城!?」




帰ろうとしていたまさにその時だった!風谷さんが声を掛けて来た・・・

忘れていた・・・さっきの話の続き・・・もう本当に勘弁してもらいたい!




「放課後少し付き合いなさいよ!色々と話をしたいから・・・」


「悪いけれど、俺、今日は少し疲れていて・・・」


「櫻木さんの事・・・」


「えっ!?・・・・・」


「色々と知りたいんでしょ?」


「少しだけなら・・・」




櫻木さんの事を何か聞き出せるかもしれない・・・

何故か俺はこの時、風谷さんの話に乗らなければいけない気がしていた。

放課後、風谷さんと公園のベンチで話をする事に・・・




「櫻木 琴音・・・学園のアイドル的存在であり、皆から慕われる彼女・・・でも・・・」


「でも?・・・」


「不思議よね?クラスの中では至ってその様な印象って皆無に等しい・・・」


「た・・・確かに、言われてみれば・・・」


「でも、あなたの前に立つとツンデレになるのよ!」


「そ・・・それは・・・」


「不思議よね?・・・学園のアイドルなのに、自分のクラスの中では浮いていなくて、ツンデレ気取って・・・ねぇ、私の事、ツンデレキャラだって思ってる?」


「突然どうして?」


「ツンデレって意味分かってる?・・・ツンケンした面を持ちデレる・・・だからツンデレ!・・・私はあなたにデレているかしら?」


「それは・・・確かにそうだね・・・」


「でも・・・こうやってね?・・・あなたの手を握って・・・目をじっと見つめるの・・・そして・・・中城 浩輔君♪私はあなたの事が大好きです♡付き合ってもらえませんか?」


「えっ!?・・・どうしてきゅっ・・・急にそんな事を!?・・・」


「いつも影から見ていたの・・・私、こんなに積極的になれなくて、ずっと見つめていた・・・でも、この間屋上で見てしまったの!櫻木さんがあなたと楽しそうにお弁当を食べていた姿を・・・辛かった・・・だから私、あなたが櫻木さんに取られちゃう前に私が・・・」


「あの・・・俺・・・困る・・・そんな急に言われても・・・それに最初の話が・・・」


「女優・・・」


「えっ!?・・・女優?」


「あの子は、「女優」・・・その場で何にでも化けられる女優そのもの・・・ねぇ、よく考えてみて?櫻木さん、ああやってあなたの近くに常に居座っている様に見えるけれど、学校であなたに好意があるそぶりを隠し通そうとしているわよね?」


「そっ!?・・・それは確かに・・・でも・・・彼女なりに色々と理由があるんじゃないかな?・・・」


「大好きな人がいて、大好きですって気持ちや想いを隠す必要なんてあるのかしら?」


「それはそうだけど・・・」


「私、今、あなたに告白したわよね?私、この後デレの方になっても良いわよ!それは別に隠す必要すら無い私の本心だし!」


「い・・・いや、それは嬉しいけどまだ俺は・・・」


「返事は今じゃなくて構わない、私はずっと待っているから・・・だから・・・ね?」




夕日に染まる彼女の横顔、そして最後につぶやいたその一途な想いを込めたセリフを聞いた時に彼女の笑顔と夕焼けの光がマッチして最高の美少女になっていた・・・




帰宅後、俺はずっと2人の事について考えていた。

風谷さんの言っていた事は正しいのだろうと思う・・・しかし、櫻木さんが言っていた事も何か余程の理由があるのだろうと思える。

ただ・・・風谷さんの言っている「女優」・・・この言葉が頭から離れない・・・

確かに櫻木さんは場所によって雰囲気が変わっている。

それはクラスだけでの彼女もそうだし、俺と2人きりの時の彼女が見せる笑顔もそうだ・・・

だが、俺はその他で見る彼女の姿も知っていた・・・あれは学園祭の日の事・・・






「今年のミスグランプリ、優勝は!!・・・・・・櫻木 琴音さんです!」




ワァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー琴音ちゃ~~~~~ん!!!!!!!!




「さぁ、櫻木さん、前へ・・・今の気持ちを!」


「はい・・・私なんかを優勝に導いて下さった皆さま、本当にありがとう御座います。」


「学園一の美少女を謳われるこのミスグランプリ、色々と特典が目白押しなのですが、先ずは今この優勝の気持ちを誰に伝えたいですか?」


「はい・・・そうですね、今はまだ私の胸にしまっておきたいです・・・ですが、この先きっと伝えるべき人が現れると私は信じています。ですので、その相手が現れた時に伝えたいです。」






大人で口調も清楚かつグランプリ優勝には相応しい応答力、今、俺のクラスにいる櫻木 琴音とはまるで別人だ!

じゃぁ、何だ!?俺にあれだけベッタリの彼女は全て演技?なのだろうか?

だとすれば俺が好きだと言う事も全て演技?

その様な事を考えている内に俺は何故か櫻木さんの事が遠い存在なんじゃないかと思い始めてしまった・・・

風谷さん・・・君が言っていた「女優」と言う櫻木さんへの言葉は事実なのだろうか?




翌日・・・




「中城!!あんた又ボーッとして!どうしたのよっ!?」


「あぁ・・・風谷さん?・・・ちょっとね・・・」


「うぐぅ・・・・最低!!私の存在すら間違えるなんて!!」


「えっ!?・・・・櫻木さん!!ごめん、俺完全にボーッとしてて・・・」


「何よ・・・風谷さんが気になるの?もう私なんてどうでもいいんだ?」


「そんな事無いよ!!昨日色々とあって・・・」


「もういいわ!あんたなんか風谷さんとイチャイチャしていればいいのよっ!!ふんっ!!」




あちゃ~・・・完全に怒らせちゃったよ・・・本当に昨夜は2人の事を考え込んでいて風谷さんの言っていた事がどうしても頭から離れなくて・・・




放課後・・・




俺は1人で学校帰りに通り掛かる公園のベンチで座って考え込んでいた・・・

そう・・・昨日からずっと考えていた事について・・・




「浩輔様!・・・少し、宜しいでしょうか?」


「いいよ・・・さっきはごめんね、櫻木さん?」


「その・・・風谷さんとお話をされていらした様ですが、昨日一体どの様な事を?」


「うん・・・櫻木さんは「女優」だってさ・・・」


「そう・・・ですか・・・その様な事を・・・」


「その表情から察すると何が言いたかったのか櫻木さんは知っているみたいだね?」


「えぇ・・・もう、浩輔様に隠し通す事は難しくなって来てしまった様ですね・・・」


「一体君は何者なんだ?」


「はい・・・そろそろ本当の事を申し上げても良い頃合いかもしれませんね・・・ですが、真実を知ってしまった浩輔様が私は・・・心配なのです・・・」


「・・・・・・・・・」


「♪~~~」




又だ・・・この間櫻木さんの家に泊まりに行った日の彼女の膝枕で聴かされた心地の良い歌だ・・・




「浩輔様、この歌をお覚えですか?」


「う・・・それが懐かしい感じで凄くモヤモヤしているんだ・・・何か昔聴いた事がある様な気がしていたんだけど・・・どうしても思い出せないでいる・・・」


「そうですか・・・でしたらこのお話は止めておきましょう?」


「ど・・・どうして?・・・」


「今の浩輔様の状態では酷な話になってしまわれます。私は浩輔様の身の安全が最優先だと考えるからです。」


「身の安全?・・・って事は君じゃなくてむしろ俺の方が・・・何かあったって事だね?」


「・・・・・・・・」


「俺、実は記憶が断片的に無いんだ・・・2カ所位なんだけど、それ以外はきちんと繋がっているんだけど・・・」


「そうですね・・・2カ所・・・間違い無く2カ所です。あなたは断片的に記憶を失った状態でいます。」


「やっぱり櫻木さんが何かを知っているんだね!?」


「1つだけ今、あなたが感じていらっしゃる不安を取り除いて差し上げます。風谷さんの私への「女優」・・・これはあなたのその断片的に失ってしまった記憶が回復すれば何も恐れる事は無くなります。そして、私に対して抱えていらっしゃるご不安・・・私があなた様に抱いている想い・・・これは演技では御座いません。全て私があなたに対して抱いている、これ迄起こった全ての事に関しては事実であり、あなたも・・・」


「あなたも?・・・」


「いいえ・・・これは私からお伝えすべき事では御座いませんね。自惚れとも思われてしまいます。」


「分かったよ・・・一連の話は信じられるけど、最後に1つだけ教えて欲しいんだ!」


「真実の私・・・でしょうか?」


「うん・・・学校でツンケンしている君、俺と2人切りになった時の君、そしてクラスの中での君、公(おおやけ)の場にいる時の君・・・どれが、本当の君の姿なんだろう?」


「それも・・・記憶が全て戻られた時にご自身でお分かり頂ける事かと存じ上げますわ♪」




何だろう?・・・凄く安心出来た。彼女が嘘を言っている様には到底見えず、俺はきっと彼女と過去に信頼関係が成立していたのだろうと思えて来た。

この2日間の不安が本当に嘘の様に消えて行った。




翌日・・・土曜日




「真木谷と休日に遊びに出掛けるって珍しいよな・・・それにしてもそろそろ来てくれても良い時間だろう?」


「わりぃ・・・少し遅れてしまったみたいだな・・・」


「遅いな、まぁ休日だし・・・って本当にお洒落なんだな!」




この間ショッピングモールに行った時に話には聞いていたのだが、まさか本当にお洒落だったとは!!




「今日は何処に行くんだ?」


「あぁ・・・実はさ!ダブルデートって手で考えて来てんだよ!」


「はい?・・・ダブルデート?・・・ってまさか、真木谷!?・・・」


「お~ま~た~せ♡」


「あっ!!雫さん、今日も綺麗っすね!!」




やっぱりか・・・あの日以来雫さんにご執心の真木谷だったが、まさかこんな所に迄呼ぶとは・・・って俺は相手いないぞ?




「後1人だな・・・そろそろ来るだろうし・・・」


「へ!?・・・もう1人?って呼んでるのか?」


「あぁ!あそこだ!お~い!」


「お早う♪・・・中城・・・ううん!浩輔君も♡」


「風谷さん?・・・はい?・・・」


「浩輔には説明していなかったけど、お前がいない時に休憩時間に俺、雫さんとデートする話をメールでやってたんだけど、それを偶然見つけた風谷がいつも浩輔と一緒にいる俺だからWデートでもどうだって言って来てだな!雫さんも面白そうだってノリノリでさ?」


「そうだったのか・・・って何勝手にやってくれてんのさ!!」


「あの・・・浩輔君は嫌だったかな?」




少し申し訳無さそうに上目遣いで俺を見つめて来た風谷さん・・・可愛いよ!本当に・・・でも雫さんがいる手前俺はどうすれば・・・って雫さんもノリノリ?・・・って従姉妹そっちのけで?




「ねぇ~?今日はしないの?」


「もっ!!勿論最後には・・・」




あぁ・・・例の行為の話ね?もうどうでも良いんですが俺としては・・・




「あの・・・雫さんでしたよね?・・・私も浩輔君と・・・」


「あぁ♪あの作戦を彼に実行してみると良いわ♪きっと最初は嫌がっていても途中から変貌を遂げると思うから♡」


「は・・・はいっ!私・・・頑張ります♪ありがとう御座います、雫さん♪」




何だろう?この無性に危機感・・・エマージェンシーを感じるのだが?・・・

2人に気付かれない様に俺は雫さんに確認を取ってみる事にした!




「雫さん、雫さん?」


「あら、どうかしたの?浩輔君♪」


「一体どう言うつもりなんですか!?」


「どう言うつもりって?」


「櫻木さん・・・琴音さんにはこの事は?」


「勿論伝えていないわよ?」


「どうしてこんな事を・・・」


「だって面白いじゃない♪あの子ってば四六時中あなたの事ばかりでこんな状況をあの子が見ちゃったら♪」


「って事は琴音さんはこの近辺に?」


「さぁてどうでしょう?本当は私があなたを食べちゃいたかったんだけど、随分と熱心な可愛い子があなたにご執心だった様だから今回は彼女に預ける事にしたの♡」


「預けるって・・・別に俺、あなたのパートナーでも何でもないのですが?・・・」




まずいな・・・こんな所櫻木さんに見付かりでもしたら俺は・・・




「あの・・・俺、用事を思い出して・・・」


「あら?その逃げ道はもう、無しよ?」


「いや、俺本当に用事で・・・」


「そうですよね・・・私なんかが相手だったから浩輔君つまらないでしょうね・・・・・ごめんなさい、私も帰ります・・・」


「い・・・いや、風谷さんは折角だし・・・」


「でも、お目当てのあなたがいないのにここにいても辛いだけだよね?栞ちゃん?」


「わ・・・分かりました!!分かりましたよ!!今日だけですからね!!」


「わぁぁぁぁ♡ありがとう浩輔君♡」




可愛過ぎた・・・そして何故かそのキュンとした想いと同時に胸に突き刺さる様な痛みを感じたのであった・・・




「2ショット写真・・・良いな!一緒に撮ろうぜ!」


「いや・・・写真とか・・・」


「お前、デートなのに写真撮らないとか無いだろ!?」


「そ・・・それはそうだけど・・・」


「はいはい!ごちゃごちゃ言っている間に撮っちゃいましょ?」




結局普通にデートをしている・・・




「ランチはどうする?お姉さんがおごってあげるから皆好きなの選んで?」




あちゃー・・・ここってあの日櫻木さんに強制連行されて来た喫茶店じゃないか!!まずいな、流石にあの日の状況から俺の顔も覚えられているかも・・・




「いらっしゃいませ!4名様ですね?」


「えぇ、連絡を入れていた席で・・・」


「かしこまりました、ごゆっくりお過ごし下さいませ!」




良かったぁぁぁぁぁ!!この間の店長さんらしき人は今日はいないみたいだ!あの人だったらきっと櫻木さんにも話が伝わってしまうはず!!




「↑とか考えているみたいだけど、安心しなさい?あの子の耳には伝わらない様に私が細工をしておいたから♪」




いや、細工って何?大人の何かでしょうか!?・・・でも感謝します、雫さん!!




「お洒落で素敵なお店ですね♪私、こう言うお店憧れていたので・・・」


「緊張しなくて良いわよ?意外と1度入ると慣れる様になっているから!」


「俺もこう言う店は初めてだな・・・結構雰囲気が良くて、最初入り辛かったけど次から俺も入ってみようかな!」




皆、順応あり過ぎだろっ!?・・・俺は今回も少し敬遠してしまったよ・・・

まぁ、雫さんが入ったからなんだけど・・・




「あら?奥の方を見てどうしたのかしら?別に奥の「部屋」とか「専用の」とか一切無いわよ?




バレてるぅぅぅぅぅ!?・・・一体どう言う事だ!?・・・まさか櫻木さんが話したのか!?




「あぁ~♪あの子から聞かされたんだろ?って思った?違うわ!店長から聞いたのよ!?」




やっぱりか!!あのおっさん!!余計な事を!!




「あの子のミルクどうだった?」




ビクゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!!!




「飲む訳ないでしょ!!止めさせましたよ!!」


「あら・・・残念ね・・・ひょっとするとあの子のミルクにはトランス状態にする力が備わっていてぇ・・・飲んじゃうとあの子にメロメロになっちゃうかもしれなかったのにねぇ?・・・」


「いやいやいや・・・妊婦さんでも無いのに出る訳が無いでしょ!?全く何も知らないと思ってからかうのは止めて下さい・・・」


「何の話をしてるの?浩輔君?」


「いっ!!いや、面白い喫茶店なんだよって話を・・・ちょっと・・・」


「そうかな?・・・結構お洒落で渋みのあるお店の様に思えたんだけど・・・どんな風に面白いの?って浩輔君ってこのお店来た事あるの?」




ほらほらほら~・・・余計な話して来るから風谷さんが興味津々の目で俺を見つめて来ているでしょ!?・・・もう本当においたが過ぎますよ?




「え・・・え~っと・・・それは・・・」


「元カノと入って元カノのミルクが飲める絶好の機会だったのに止めちゃってあたふたして面白かったって事よ?」


「もっ!?・・・元カノと・・・ですか!?・・・浩輔君、お付き合いした子っているの!?」


「嘘嘘嘘!!全部デマだから!!雫さんって冗談が本当好きみたいですね・・・俺困っちゃいます・・・」




何を言い出すんだ!この変態女子は!!俺もこの人の変態さを暴露してやろうか!!




「あははははは♪本当に可愛いわね♪必死に誤解を解こうとしてるぅ・・・♡」


「いい加減にして下さい!俺も色々と疲れてるんです!あまり酷い事すると帰りますよ!!」


「ごめんごめん・・・あまり君が大人しい感じだったからついね・・・折角のデートなんだしもっと彼女を楽しませてあげないとね?」


「そ・・・それは俺に非があるでしょうが・・・」


「そんな事ないよ?私、今日、浩輔君とデートが出来て本当に嬉しいの♪ずっと前から浩輔君の事を見ていたから・・・」


「ほらね?女の子のピュアな気持ちを踏みにじる事だけはしないでよ?」


「踏みにじってるのはどこの誰でしょうね?」


「ま・・・まぁ、2人共ここは穏便に!この後の流れってのもあるし!!」




その後も色々と歩き回ってデートに明け暮れたのであった・・・




「よし、そろそろ夜になったし、雫さんと俺はいつものコースで・・・ってお前たちも一緒に行くか?」


「いや、何か凄く嫌な予感しかしないから俺たちは別のコースにするよ!」


「ふふふ♪思惑通りの展開ね♪じゃぁ栞ちゃん?後はあなたの力で頑張ってね?お姉さん応援しているから♪」


「は・・・はい・・・ありがとう御座いました。」




ちょっと待て?思惑通りの展開?・・・って俺はあちら側へは行かないって言ったよね?その後考えられる展開と言えばさて・・・




「あの・・・浩輔君?・・・浩輔君は雫さんたちの方へは行かないんだよね?」


「えっ!?・・・あ・・・あぁ、そうだね、大体の予想は付いていたし・・・」


「じゃぁ、ちょっと恥ずかしいけど、お外だね?・・・それともやっぱり室内の方が良いかな?」


「え・・・えっと・・・話の主旨がよく見えて来ないのですが?・・・一体?」


「えっと・・・私、初めてだから優しくして欲しいな?」


「いや・・・あの・・・初めてとか優しくって・・・外とか室内とか全く意味が・・・」


「あそこの公園にしましょうか?」


「あそこの公園で?・・・えっと・・・夜になって暗くなったみたいだし・・・うん!!送るよ!こんな綺麗で可愛い女の子1人で家に帰す訳には行かないもんね!俺が送るから一緒に帰ろうじゃないか!!」


「うん♪やっぱり浩輔君は優しいね♡そんな優しさを更に感じちゃった私は増々あなたの事が大好きになっちゃいました♪だから・・・へくしっ・・・」


「ちょっと、大丈夫?風邪じゃないの?とりあえずこれ羽織って?」


「う・・・うん・・・ありがとう♪やっぱり私のイメージしていた通りの王子様だったよ、浩輔君は♪」


「やっぱり寒いから今日はもう帰ろう?」


「う・・・うん、そうだね・・・じゃぁ、悪いけれど家迄一緒に送ってくれるかな?」


「あぁ!勿論だよ!」




何とか回避出来たな!本当、今のクラスになってから色々と俺の周りで変化が訪れ始めている様な気がする・・・色々と風谷さんと話をしながら彼女の家の前迄辿り着いたみたいだ・・・




「って・・・まさか・・・ここって・・・風谷さんの自宅?」


「うん♡今日はありがとう・・・少し予定と違ってしまったけれど、今日は凄く良い思い出になったの!又・・・デートしてくれると嬉しいな♡」




いや・・・それ以前に何この豪邸?お屋敷?風谷さんも財閥か何かの!?




「どうかした?家に見惚れちゃって?」


「い・・・いや、君も豪邸なんだなと思って・・・」


「君も?」


「い・・・いや、何でも無いよ!あっ・・・風邪だったらお大事にしてね?遅く迄ごめんね!じゃぁ、又学校で!」


「え・・・と・・・そうね、うん!ありがとう♪じゃぁ又学校で♡」




何か言いたそうだったけど恐らく風邪だったら移しちゃうといけないと思ったから気を使ってくれたのだろうか?・・・




「浩輔・・・様?・・・どうして?風谷さんと公園で!?」




月曜日、学校にて・・・




「浩輔君、お早う♪」


「あっ、風谷さん、お早う!体調の方は?」


「えぇ!やはり風邪だったみたい、でももう大丈夫、昨日ゆっくり休んだら治ったみたい!」


「そう・・・それは良かったね!でも寒いから気を付けてね!」


「うん♪ありがとう。」




風谷さんの体調は良くなったみたいで良かった・・・でも今日は何故か櫻木さんの様子が違っていた・・・




「櫻木さん?・・・どうかしたの?」




何故だろう?櫻木さんが凄く落ち込んだ様子を見た俺は居ても立っても居られない気持ちになり思わず彼女に声を掛けていた・・・


「なっ・・・何よ!?あんたには関係無いでしょ!?せいぜい風谷さんとイチャイチャしていれば良いわよっ!!ふんっ!!」


「いや・・・いつもと様子が違ったからその・・・心配になって・・・」


「軽々しく「心配」とか言わないでよっ!!本当に心配だったのはくしゃみをした風谷さんなんでしょっ!?」


「どっ・・・どうしてその事を!?」




やはり俺の嫌な予感は、又しても的中していた!?

デートの日の夜、公園で風谷さんがくしゃみをしたのを見ていた?

だとすればこれは完全に見られてはいけない所を見られてしまっていた!!




「デートでもしていたんでしょ!?どうせ鼻の下を伸ばしてデレデレと・・・」


「違うの櫻木さん!!これは・・・私がお願いして無理に・・・」


「別に私、関係無いし、風谷さんは中城に執着すればいいじゃない!!」


「その・・・だから、これは無理矢理に・・・」


「私は関係無いって言ってるでしょ!?」




そう言って櫻木さんは教室から逃げる様にして出て行ってしまった・・・

その横顔には涙が溢れていた・・・きっとこの涙は、演技じゃない・・・そう俺は何故か確信が持てた・・・




屋上・・・いない・・・

何処に行ったのだろうか?・・・

探し回った俺はチャイムが鳴ったが無視して授業中も櫻木さんを探し周っていた。

ここで彼女を見付けられなかったら俺はもう二度と彼女と会えない気がした・・・

必死の思いで探し回り、ふと頭に過った事があった・・・

あの日の使われていない校舎のトイレ・・・どうしてその事が頭に浮かんでしまったのか分からない、でも今は否応考えている場合では無い・・・早くあのトイレへ・・・




「櫻木さん!聞いてくれ、確かに先週の土曜日、風谷さんとデートをしていた。これは紛れも無い事実だ。でもどうしてだろう・・・彼女には申し訳無いけど、あまり楽しく無かった・・・何て言えば良いのか分からないけど、俺、櫻木さんと色々とやり取りする様になってから最初は櫻木さんがどう言う子なのか分からなくて敬遠していたし、クラスでツンケンした態度で接して来ていたし正直最初は面倒だなとさえ思った・・・でも・・・あの歌を聴いた後から何故か君の事が気になる様になって来た・・・それからは君と2人でいる事に抵抗が無くなったんだ!むしろ楽しいとさえ感じている時があった・・・土曜日も風谷さんといて、不謹慎だけど、櫻木さんといたいって思う時があった・・・だから・・・本当に・・・ごめん・・・俺、ひょっとすると君の事・・・」


「もう・・・もういいわ・・・よく、ここにいるって分かったわね・・・どうして?」


「う・・・うん・・・最初は屋上かと思い探した・・・でも君はいなかった・・・次に保健室や色々と探している内にここの事が頭を過って・・・それで・・・」


「そっか・・・どうして君がここに来てくれたのか私が当ててあげようか?」


「えっ!?・・・分かるの?俺がどうしてここへ来たのか?」


「うん・・・あなたは・・・変態だから♪」


「へ?・・・変態?・・・俺が?」


「ふふふ♪・・・な~んてね?・・・ちゃんと覚えてくれていたんだね?あなたが私と2人きりになった場所を全て探してくれていた事・・・」


「あっ・・・確かに俺、櫻木さんと2人切りになった場所を・・・」


「記憶喪失の症状は少し良くなって来ているみたいかな・・・出来れば一気に思い出してくれると嬉しいのだけれど・・・それは君に大きな負担が掛かっちゃうから徐々にと言うのがベストかもしれない・・・」


「・・・そうか・・・君は俺の為に・・・」


「まっ・・・まぁ、私の為でもあるんだから勘違いしないでよっ!!」


「はははははっ・・・やっぱり櫻木さんはツンデレなんだな・・・」


「クスッ・・・そうかもしれないわね・・・本当の私・・・早く浩輔君にも見せてあげたいな♪」


「えっ!・・・今、浩輔君って・・・」


「あっ!・・・私、うっかり・・・」




初めて俺の事「君」付けで呼んでくれた・・・何故だろう、櫻木さんに「浩輔君」って呼ばれて俺は素直に嬉しくて、どこか懐かしい気持ちになった・・・

一体俺の失われていた記憶の中に何が眠っているのだろうか!?

その事実を俺はそろそろ本気で知りたくなって来た!!

そして、櫻木さんの本当の素顔を早く知りたくなって来た!

それから・・・風谷さんの豪邸が無性に気になり始めてもいた・・・

うん、それは櫻木さんについての疑問よりは正直どうでも良い部類なのかもしれない・・・

ごめんね風谷さん・・・






「俺だけの琴音・・・待っていてくれ、俺はお前を必ず堕としてやるから!・・・そうして・・・」






翌日・・・




「お早う♪浩輔君♡」


「あ・・・お早う、風谷さん♪・・・」


「どうしたの?今日は凄く笑顔だけど、何か良い事でもあった?」


「うん・・・まぁ、何となく・・・」




昨日の櫻木さんとの件で俺は安堵感と色々と嬉しくなっていた・・・すると・・・




「中城!お早う・・・って言うか何ニヤニヤしてんのよ!気持ち悪い・・・」


「あっ!櫻木さん、お早う・・・いや、分かる?ちょっとさ・・・良い事があって・・・」


「しっ!知らないわよあんたが良い事あったとか私には関係無い事だし・・・それより・・・」




「あのさ、このクラスに櫻木 琴音って子がいると思うんだけど?」


「おい、あれって学園一の美少年でお金持ちって噂の榊川 咲真 (さかきがわ さくま)だろ?珍しいよな・・・」


「咲真さまよ!?どうしてこのクラスに!?」


「・・・・・・・榊川君、外へ行きましょう!」


「おっ!アイドルがいた!外?・・・別にここでも良いだろ?」


「いいから外に行きましょう・・・皆の迷惑になるから・・・」


「櫻木さん?・・・それに榊川って・・・」


「ふんっ!中城!あんたには関係無いでしょ?さっ、行きましょう?」




(浩輔君・・・誤解しないで・・・私は・・・)




「榊川 咲真君・・・学園一の美少年、頭も良く、人当たりも良いまさに理想の男性だと学園の女子たちに大人気の彼・・・家は大金持ちで何不自由無く過ごしているわ・・・でも・・・私はいけ好かない・・・」


「風谷さん・・・」


「大丈夫よ、あなたが不安に思う気持ちは分かるわ!でも櫻木さんもきっと私と全く同じ思いのはず・・・」


「でもあいつに声を掛けられた女子は皆堕ちてるって噂だぞ?風谷もあいつに声を掛けられた事があるのか?」


「いいえ、私は・・・その直前って所かしら・・・恐らく・・・彼女が・・・櫻木さんの事に目が入ったからだと思う・・・」


「榊川 咲真・・・一体櫻木さんに何を?・・・」








































第3話 新たに迫り来るツンデレ美少女も大金持ちだった!?・・・そして、琴音に迫り来る男子が!?彼は一体何者!? Finish

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