第2話
前回迄のあらすじ
よく分からないけれど、クラスメイトの櫻木 琴音さんは俺こと、中城 浩輔へ何かと辛く当たって来る。
そんな日々が当たり前の様になっていたある日の事、教室に体操服を忘れてしまい取りに戻った所で櫻木さんは俺の体操服を両手で抱え込み思いきり臭いを嗅いでいた!!
何故か逆ギレっぽく返してもらいその日は異様な感じだった。
そしてその後も体調が悪い櫻木さんを保健室へ連れて行く事になってしまい、連れて行く途中喧嘩をしてしまい、流石に櫻木さんも少し申し訳無さそうにしながらも大人しく授業中は保健室で休む事に・・・
だが、放課後、戻って来ない彼女を呼びに行った俺は扉の手前迄来て彼女の話声を聴く事に・・・
何やら俺の名前を「様」付けで呼びながら色々アレな内容っぽい展開で話が進んで行き落ち着いて来た頃だと思い中へ入ったら、彼女1人だった!!
何だか訳が分からないまま悶々としながら別の日になった・・・
そして、ある日の放課後、友人の真木谷に学校内での奇妙な噂を確認する為誘われて、今は使われていない5階フロアにある女子トイレへと向かおうとしていた。
だが真木谷は突然帰って来る様メールで家族から連絡が入りどうしても事実確認をしたいからと俺1人に確認させる様言って来た。
どうせ何も起きやしないだろうと諦めて真木谷に報告しようと帰る直前だった!?
本当に聴こえて来た!!しかも変な声は変な声だったのだが・・・これって喘ぎ声!?
完全に女子トイレの方から聴こえて来る・・・だが中に入れないし・・・
どうしようかと考えながらトイレの中から誰かが出て来た!?
櫻木・・・さん?・・・
その後、櫻木さんにトイレの隣にある使用されていない教室に強制連行されて問いただされたが、知らない間に俺は黒づくめの男に襲われてしまい意識を失ってしまう・・・
気が付くと如何にもお金持ちが住んでいそうな豪華な部屋の大きなベッドの上にいた。
するとそこには襲って来た?と思われる男を説教している櫻木さんが!?・・・
櫻木さんが俺が目を覚ました事に気が付くと話掛けて来たけれど、そこには学校では信じられない様な程態度が豹変していた彼女の姿が映し出されていた!!
どうやら彼女は俺をご主人様と崇めて奉り、色々とされたがっていたらしい・・・
俺は全くそう言う事に興味関心が無く断ろうとしたが、既に彼女の婚約相手に迄登り詰めてしまっていたらしく色々と混乱しながら説明を聞いていたのだが、兎に角驚く事ばかりで、彼女はド変態のマゾらしく、その彼女は財閥のご令嬢様だったと言う事だ!?
けれど、学校では今迄通りの態度で接する事に悪気を見せ、心苦しそうに俺に伝えて来た。
確かに急に態度が変わってしまうのもクラスや学校の視線と言うものがあるだろうし、俺も何かしたのではないだろうかと疑われる可能性も高い!
ここは彼女の言う通り話を合わせておく事にしよう・・・
「浩輔!?今日はどうする?俺、ちょっと行ってみたい店があるんだけどさ?」
「えっ!?・・・そうだな、別に良いけど・・・」
「ちょっと中城!?・・・又寄り道とか企んでいるんじゃないでしょうね!?来週から中間テストよ!?テスト対策とかちゃんとしなさいよねっ!!」
出て来たぁ!!相変わらずの態度・・・と言うより俺、そんなに点数悪く無いのにな・・・
大抵櫻木さんが絡んで来る時は勉強どうのって理屈が多い気がする。
「いや・・・授業中きちんと頭に入れてるから特にテスト勉強とかいつもしていないんだけどな・・・」
「五月蠅いわねっ!!本当に頭に入っているのか気になるからこれから見てやるわ!!感謝しなさいよねっ!!」
わぁぁぁい・・・恐怖のテスト勉強対策だろうか!?別の勉強とかにならないか本当に怖いけれど・・・
「何だ?悪いけどさ、櫻木?先に俺がこいつに頼んでんだし、その対策ってのは明日でも良いだろ?」
ヘルプキターーーーーーー\(^o^)/
でも明日なら良いんだ・・・そこは言わなくて良かっただろ!?真木谷!!!!!!
「そっ!?・・・それもそうね!明日は週末だしゆっくり出来そうだから・・・じゃぁ中城!?明日の放課後よっ!空けておきなさいよ!?」
「明日の放課後か・・・気が重くなるな・・・でもとりあえずは真木谷サンキュー!!」
「お前も色々と大変だな・・・まぁ、今日は思いきり発散しようぜ!?って言っても今日は俺、買い物したいんだよ!!駅前のショッピングモールにさ?」
「どうしたんだよ!?珍しいじゃないか!」
「あぁ!ちょっとな!」
珍しく買い物に行きたいと言い出した真木谷に付き添う事に・・・駅前のショッピングモールだと色々と店もあるし良い暇つぶしにはなりそうだな!
「まさか真木谷がファッション関係に鋭いって言うのは意外だったよ!」
「そうか?・・・まぁ学校じゃあんな感じだしな!休日とか割と服装なんて考えてんだぜ?」
「あら?・・・随分と可愛いわね?ちょっとお姉さんとお茶しない?」
真木谷と話をしながらモール内を歩いていると目の前に20代半ば~30代に差し掛かるか掛からないかと言った感じの綺麗な女性が現れた!
「えっ!?・・・俺たちの事ですか?」
「そうよ♪あそこのカフェとかどうかしら?」
「行きます!是非♪」
ノリノリで返答を返した真木谷だった・・・いや、俺こう言う女性苦手って言うか・・・
「あの・・・俺、この後用事があって・・・2人でどうぞ?」
「おい、折角の誘いを台無しにするつもりか!?・・・まぁ、無理強いするのも良くないし・・・じゃぁ俺だけでも・・・」
「えっ!?・・・そうなの?残念ね・・・じゃぁ、そちらの方の子と今日は2人きりでデートね?」
「はっ!?・・・はいっ!宜しくお願いしますっ!!」
本当に今の俺は、女子がよく言うセリフ「本当男って嫌ねっ!・・・鼻の下をデレっと伸ばしちゃって・・・」と言う気持ちが痛い程分かる気がした・・・
「本当男って嫌ねっ!・・・鼻の下をデレっと伸ばしちゃって・・・」
「えっ!?・・・心の中読まれてる?・・・って櫻木さん!?どうしてここに!?」
「偶然よっ!ぐ・う・ぜ・んっ!!あんたたちを尾行しようとか一切、これっぽっちも、1ミクロンたりとも思っていないんだからっ!!」
尾行されてたんだぁ~・・・もしかしてストーカーってやつなのか!?
「随分と綺麗な女性に声を掛けられていたのね!どうして断っちゃったのよ?」
「いや・・・どうしてって・・・俺、ああ言うタイプの女性苦手なんだよ・・・」
「そっ・・・そうなのっ!?・・・だったらどう言う女性だったらタイプなのよっ!?」
「う~ん・・・至ってノーマルかな?」
「そっ!?・・・そうなんだ・・・べっ・・・別にあんたの理想の女性像なんて全然興味ないしっ!!変な誤解されちゃうと嫌だから先に言っておくわっ!!」
本当女優向きじゃないのかな?・・・あの時の事は夢か嘘だったのかって思う程の態度の豹変ぶりだよな・・・
「せっ!折角なんだしこの後少し付き合いなさいよっ!」
「えっ!?・・・櫻木さんに!?俺が?・・・どうして?」
「五月蠅いわねっ!!いいからさっさと行くわよっ!!」
何だか無茶苦茶な展開で真木谷が正面から来た女性と一緒に何処かへ行ってしまった為、俺は帰ろうかと思っていたのにそこには櫻木さんが現れて強制連行させられてしまった・・・
「ちょっ・・・ちょっとここって割と高い喫茶店じゃないの!?」
「ふんっ!!あんたには似合わないだろうけれど私は割と通っているのよっ!!」
こんなモール内にこ洒落た1軒の喫茶店が佇んでいたのだが、割と高級感があって至って一般的な俺たち高校生からは、入り辛い印象の店だった・・・
「いらっしゃいませ・・・あっ!!お嬢様、お久しぶりで御座います。」
「お久しぶりです。売り上げも上場だとお父様から伺っていますので安心致しましたわ!」
「はい!お蔭さまで少し年齢層の高い方も気に入って頂けております。最近では若い方も口コミ等を経て訪れて頂ける様にも・・・」
「少し来ていない間に随分と成長を遂げていらっしゃるみたいで良かったですわ♪」
「はい!本当にありがとう御座います・・・失礼致しました、本日も例の?」
「えぇ!今日は大切なお友達がいらしています!奥の専用ルームへと・・・」
「えっ!?・・・専用ルーム?・・・って?」
「えぇ!それは後程のお楽しみですわ♪」
何だか嫌な予感しかしないのだが・・・!?・・・専用ルームで奥にあるって一体!?・・・ここって喫茶店だよな?・・・
「さぁ、こちらですわよ!?」
「うわっ!!どれだけ広いの!?お店ってこじんまりした感じだったよね!?」
案内された奥にある1室に入るととんでもなく広くて綺麗な如何にも大手カフェチェーン店の様なフロアが広がっていた・・・ってここをメインにしたら良いんじゃ!?
「さぁ、浩輔様♡おくつろぎ下さいませ♪」
「いっ!?・・・いや・・・おくつろぎと言うか、何と言うか・・・広すぎて逆に緊張感しかしないんだけど?・・・」
「あら!?満足頂けませんでしたでしょうか!?でしたらもっと、如何にもプレイに適したお部屋をご用意致しますが!?・・・ここからでは、少し遠くなってしまいますわね・・・」
「いや・・・ここで結構です・・・って言うかプレイって何!?・・・ここ喫茶店だよね!?健全なモール内にある決して如何わしいお店とかじゃないよね!?」
「はい♪表向きは・・・ですけれど♡」
詳しい話は例の如く聞かない様にしよう・・・
「浩輔様は何をお召し上がりになられますか?本場から直接入手した珈琲豆等を使っておりますのでご賞味頂きたく思うのですが・・・」
「そうだね・・・じゃぁ・・・このブラックを飲んでみようかな?・・・でもお金が・・・」
「そんな!?浩輔様はブラックを!?・・・素敵ですわ♡渋い殿方で紳士の嗜みですわ♪」
「いや・・・紳士でも無ければ渋くも無いキャラだと思うんだけど・・・?」
「では私はカフェオレでも頼もうかしら!?」
そして櫻木さんは注文をマスターに伝えてしばらく待っていると・・・
コンコンコン!
「お嬢様、大変長らくお待たせ致しました。」
「はい、どうぞ♪」
うん!普通の会話だ!ごく普通の店員さんとお客が交わす様なありふれた会話だ!!
でも・・・どうして俺の腕にしがみつきながらその会話をするのだろうか!?
正直・・・どいて欲しい・・・
「さて、浩輔様?ブラック珈琲ですわよ♪でも・・・当店のブラック珈琲は裏メニューがありまして・・・何だと思われますか?」
「えっ!?・・・裏メニュー?・・・そんなものあるの!?普通の珈琲だよね!?」
「えぇ♪普通の珈琲ですわ♪・・・ですが・・・このお部屋に入られたお客様は裏メニューをご賞味頂く約束となっておりまして・・・」
「えっ!?・・・裏メニューってもうこのブラック珈琲が裏メニューなの?」
「い♡い♡え♪・・・裏メニューは今から私が・・・こうして・・・」
そう言い出すと同時に櫻木さんは、来ていた制服のネクタイを外し脱ぎ始めてしまう・・・
「なっ!?・・・何をしているのっ!?止めてよっ!!急に制服脱ぎだすとか・・・」
「あら!?・・・脱がなくては出せませんわ?裏メニューのとっておきが・・・」
「いや・・・大体予想は付いたから服着て・・・お願いだからっ!!!」
「大丈夫ですわ!?もうこの部屋には誰も踏み入れない様になっていますから♪」
「そう言う話では無いのっ!!女の子が安直にそう言う行動に出てはいけないって事!!」
「そっ!?・・・そうでしょうか!?・・・折角私のお乳をブレンドさせようかと思っておりましたのに・・・」
やっぱりか!?・・・ブラックを頼んだのにミルク入れるとか無意味に等しい・・・いや、そうじゃなくて!!どこからミルクを入れようとしているんだよっ!!第一妊婦さんでも無い彼女から母乳なんて出るはずあるわけないじゃないか!!
「って今度は何してんの?・・・櫻木さん?」
「う~ん・・・もう1つの裏メニューは、カフェオレなのですが・・・それには浩輔様の・・・アレが必要なものでして・・・」
「うん!それももう理解出来た!!いいから止めようね?そう言う事するの!!」
「どうしてですか?・・・出して頂けないと私も裏メニューを飲む事が出来ませんわ?」
「裏メニューとか良いから・・・ここの珈琲って純粋に一度飲んでみたかったから、一度味を確かめてみたいんだよ!!だからブラックをお願いしたんだ!!」
そう・・・時々この店の前を通る時に凄く香りの良い・・・きっと、とても良い珈琲豆を使っているんだろうなって思っていた・・・
「そう・・・ですか・・・分かりました!では、少しお話が長くなってしまいましたが、宜しければ一度ご賞味下さいませ♪とても香ばしくて嫌味が無く飲みやすさが売りの当店の珈琲ですわ!」
「うん・・・ありがとう!頂くよ!」
何とか変な方向へ話が行くのを阻止出来たが、今後もきっとこの様なトラップが至る所に張り巡らされているのだろうと考えると頭が・・・
翌日の学校・・・
「浩輔~!!!!!」
「どうした真木谷!?顔がにやけているぞ?」
「昨日のあの女性!凄かったぞ~♪・・・テクが・・・」
「おまっ!!一体何したんだよっ!?」
「それは深くは言えん!!だが、俺、増々あの人に惚れた♪」
何か嫌な予感がした・・・憎悪と言うものだろうか!?・・・俺は何かと予知をする事があってこの憎悪と言うのはきっとこの後何かがある様な気がする・・・
「でもさ・・・お前の事が気になっている様な事を言っていたぞ!?勿体無かったよな・・・あんな美人で綺麗なお姉さんが逆ナンして来てくれたってのにさ!?」
「俺を?・・・どうしてだろう?特に俺は何処にでもいる様な感じだと思うけど・・・?」
「何か女性特有の感情が出るみたいだって言ってたな・・・母性本能ってやつ?」
「そうなんだ!?・・・でも母性本能って無いぞ!?あれは話の例えだから!」
「そうなのか!?・・・だが本当勿体無いよなお前って・・・いっその事櫻木さんを堕としちゃえよ!?実は櫻木さんってお前の事好きだったりすると思うぞ!?」
「どっ!?・・・どうして櫻木さんの話に変わるんだよ!?・・・俺はだな・・・」
「あら!?・・・私が・・・何かしら?・・・どうせ又私の陰口でも叩いていたんでしょ?」
「いやっ!!違うよ!!昨日の女性と真木谷が一緒に何かあったらしいから・・・」
咄嗟にまたしても櫻木さんが話に割って入って来たので慌てて俺は話をそらそうとした・・・そこで・・・
「中城!?あんた忘れてないでしょうね!?今日、私の家で勉強見てあげるって話の事を!?」
しまった~!!!色々な話が凝縮され過ぎていてすっかり忘れてしまっていた!?・・・
しかも泊まり?・・・とか言っていたようないなかったような・・・?
「その顔は、忘れていたって感じね!?・・・はぁ~・・・まぁいいわ!帰りは急ぐからあんたは自宅へ電話だけして友達と泊まるからって伝えておきなさい!いいわねっ!?」
「は・・・はい・・・」
又あの訳の分からない豪邸へ監禁されてしまうのだろうか!?・・・
泊まりとか俺どうしたら!?・・・
「おい!浩輔!?泊まりってまさかっ!お前もう!?・・・」
「んな訳あるかよっ!!泊まりで勉強見られるんだよ!!最悪だよ・・・」
「な~に~?最悪とか聴こえたけれどまさか今日のお泊まり勉強会の事を言っているんじゃないでしょうね?・・・な♡か♡ぎ♡く♡ん♪」
「い・・・いや・・・まさか・・・そんな訳無いよ・・・ははっ・・・ははは・・・」
地獄のお泊まり会の始まりの合図だった・・・
学校が終わって校門の所にとてつもなく大金持ちしか乗っていない様な長細い高級車が待っていた・・・俺は何事も無かったかの様にスルーしようとしたその時!?
「あら~♪何処へ行くのかしら?もしかして逃げるつもりじゃないでしょうね?・・・この間の様に少し手荒な真似をしちゃうかもしれないけれど?それでも良いのかしら?」
「ひぃぃぃっ!!行くよっ!!行くから・・・」
誘拐だ!!こんなの誘拐の他何もないよっ!!・・・半強制連行させられてしまった俺はその車に乗り込み櫻木家へ連れて行かれてしまった・・・俺、無事に家に帰る(還る)事が出来るのだろうか?
「さぁ、着きましたわ♪今日の日を楽しみに待っておりましたの♡昨日真木谷さんがあの様な事を仰って頂けたおかげでお泊まり会を思い付きましたわ♪今日から明日の夜迄色々なお勉強をしましょう♪」
「それ、学校の授業の範囲内での勉強だよねっ!?」
又してもあの・・・櫻木さんの部屋へ招待された俺はしばらく待っている事に・・・
コンコンコン♪
「は~い!どうぞ?・・・ネコババ・・・いいえ、猫ババアと言った方が良かったかしら?年増のおばさんせ・ん・せ・い?」
「あら、随分な言い様ね?琴音ちゃんがご執心の殿方を少しお試しで食べちゃおうかと思っていただけなのに?」
「それがネコババだって言ったんのよっ!!昔から私の気に入った物を後から盗んで・・・いくら従姉妹だからって許せる範囲と許せない範囲があるわよっ!!」
何!?・・・このお姉さんって昨日真木谷とモールに行った時に声掛けて来たあの人じゃないかっ!?・・・しかも従姉妹って・・・櫻木さんの!?・・・なるほど・・・櫻木さんが気に入った物を・・・ってそれで俺を?
「あら♪ボー然としちゃって?可愛いわね♡私はここにいる小娘・・・いいえ、琴音の従姉妹の雫(しずく)と言います。一応大学院生でこの子に勉強を教えているのだけれど・・・♪」
「あっ・・・初めまして、俺は中城 浩輔って言います・・・」
「えぇ・・・無駄な知識ばかり叩きこまれていますわっ!?・・・」
まさかとは思うが・・・櫻木さんの変態性癖の原因って!?・・・
「本当あれだけ手取り足取り教えてあげた恩師に向かって言うセリフとは思わないわね!?・・・そんなんだから好きな男の子1人堕とせないのよっ!?」
「五月蠅いわねっ!!あなたに関係無い事よっ!!」
「じゃぁここでこの浩輔君?だったかしら?琴音ちゃんがどれだけ好きなのか見せてもらおうかしら?」
「すっ!!好きだなんて一言も言っていないじゃない!!雫が勝手に決めただけでしょ!?」
「あら?・・・好きじゃないんだって?可愛そうに・・・思いきり色々と連れ込まれて色々な事されて気に入っていないんだ?・・・じゃぁ折角だからお姉さんの所へ来る?いくらでも甘えさせてあげるわよ♡」
「えっ・・・遠慮しておきます・・・」
何だか居心地の悪い所へ連れ込まれてしまったみたいだ・・・
2人が俺を争って、奪い合って・・・ってそんな美味しい状況では無く、微妙に俺もショックを隠せない様な事を言われていた様な気が・・・
「ふふん♪雫は知らないでしょうけれど、中城は雫の様なタイプは苦手なんだって♪そっちに寝返るなんて思わない事ね!!」
「あら?知らないの?この子の目を見ていれば分かるわ?・・・本能の中に眠っている私の様なタイプが理想だって事を!?・・・きっとまだ目覚めていないのね?いいわ!教えてあ♡げ♡る♪この私が本当の女の魅力を♪」
やっぱり嫌な予感が的中しちゃったよ!!・・・勉強会なのに全く関係の無い方向の勉強会へシフトチェンジしようとしている・・・ダメだ!いけない!ここは俺が・・・俺が!!
「あの・・・そろそろ勉強しませんか?・・・櫻木さんは俺がちゃんと勉強をしているのかって事が知りたかったんだよね?」
「えっ!?・・・あっ・・・そっ、そうねっ!勉強よ!!あんたがちゃんと勉強しているか確かめる為に雫にも協力してもらうの!!」
「うふふ♪あらあら~?初心なのね?でも知っているわよ?琴音が「勉強会」と銘打って彼を呼び寄せたのは裏がある事に♪」
「なっ!!無いわよっ!!私はただ、こいつがちゃんと勉強しているか気になっただけだから雫にも見てもらおうかと思っただけっ!!いいから早く勉強始めるわよっ!!試験が近いんだからっ!!」
「あらあら♪必死になっちゃって可愛い♡」
何とか無事に勉強が始まった・・・勿論普通のごく普通の学校での勉強が・・・
って、だから俺、ちゃんと勉強はしてるから特にここでやらなくても良いのに・・・
「うん!君?随分と理解力が高いわね!」
「そっ!?・・・そうですか?ありがとう御座います。」
「私もここは割と悩んでいた所だったけれど、君は直ぐに理解出来て間違いも無いし完璧だわっ!琴音より頭が良いみたいね♪」
「うっ!!五月蠅いわねっ!余計な事は言わなくて良いっ!!」
「さて・・・一通り落ち着いた所で次の勉強に移りましょうか?」
「次の勉強?・・・って5教科は一通り終わりましたよね・・・それにもう夜だし・・・」
「だからよ?大人の勉強は夜が本番なんだから♡」
「ちょっ!!雫はこの後定例会に出席するんでしょ!?早く行きなさいよっ!中城も困っているでしょ!?」
「あらあら♪残念~・・・じゃぁ続きは又今度ね?今度は1日掛けてじっくりねっとりと大人の勉強を教えてあ♡げ♡る♪・・・じゃあね?琴音、しっかり彼をロックオンしておくことね?でないと私が♪・・・うふふ♡」
「さっさと帰りなさいっ!!!!!」
やっと1人が帰ってくれた・・・あのまま雫さんがここにいたら俺、何かされていたのだろうか!?
「あの・・・浩輔・・・様?・・・先程は大変粗相を・・・」
しまった!!一難去ってまた一難・・・1人去ってまた一難・・・ここは何か話をそらして・・・
「あのさ・・・もう夜だもんね・・・お腹空かない?なんなら外で何か食べに行こうか?」
「あら?・・・もうその様な時刻に!?・・・そうですわね!外食も良いでしょうが既にシェフが準備を済ませている頃合いでしょうか?・・・」
シェフ!?・・・まさか豪華フルコースなのだろうか!?・・・良いのか!?一度はお金持ちが食べている様な高級料理を食べてみたいとは思っていた・・・思っていたのだけれど・・・今は逃げる事を優先させたかった・・・
「んまいっ!!!これ最高だよ!!凄いな・・・櫻木さんはいつもこの様な料理を食べているの?」
「いえ・・・普段は私が作ったものを食べていますが今日は浩輔様がいらっしゃると言う事でケータリングをしてみましたの・・・喜んで頂けたみたいで何よりですわ♡」
「へぇ~・・・櫻木さんが料理を・・・どんな感じなんだろう?・・・」
「あの・・・もし宜しければ月曜日お弁当を作って差し上げようかと・・・」
「えっ!?・・・いいの!?・・・でも迷惑だろうし・・・」
「そんな・・・ご主人様が悦んで下さるのであれば奴隷としては決死の覚悟で臨みますわ!!」
いや、そんなに興奮して言われても・・・しかも「悦ぶ」じゃなく「喜ぶ」ね?・・・わざとかな?
「あはは・・・ありがとう・・・もし櫻木さんに負担が掛からないのであれば是非お願いさせてもらいたいな・・・」
「はっ!!はいっ!!最高のお弁当をご用意させて頂きますわ♡」
はぁ~♡浩輔様が私を求めて下さった♪これは一世一代の試練!必ずミスが無い様に最高のお弁当をご用意させて頂かなくては!!も・ち・ろ・ん♪アレも入れますわよ~♪うふふ♡
何だか又嫌な予感がした気がする・・・まぁそれは置いておくとして、今は最高の料理を頂こう♪
「さて、そろそろお夕飯も終わりですし、少し休憩を取られてご入浴を致しましょう?」
「そ・・・そんな事迄申し訳無いよ・・・俺1日位なら別に・・・」
「あら!?・・・それは臭いフェチと言う事で宜しいのでしょうか?・・・私的にはど真ん中ですけれど・・・浩輔様が仰るのでしたら私も今日は控えさせて頂く事に・・・」
「いや、どんなお風呂なのか興味があったからやっぱり入らせてもらえないかなっ!?・・・」
「あら?・・・そうですか!?・・・でしたら少し休憩の後にでも・・・」
危ない危ない!!又変な方向に話を持って行かれる所だった!!軽はずみな事は言えないな・・・
そして、休憩後お風呂に入る事にしたのだが・・・
「で・・・デカ過ぎる!?・・・何なんだこの家は!!こんなお風呂何人で入っているんだろう!?」
信じられない、スパリゾートかと言う程の高級感漂う大き過ぎる浴場を目の当たりにした俺は本当に俺1人で使わせてもらっても良いのだろうかと思える程のお風呂だった・・・でも折角だし堪能してみよう!!
「それにしてもライオンの口からお湯が出るとか家にある様なお風呂じゃないよな・・・しかも何か曲が流れていて気分が出てるよな・・・」
「あの・・・浩輔様?」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!櫻木さん、いつの間に!?・・・って今、俺入っているんだけど・・・そろそろ俺出るからゆっくり入って!?」
「(ふんふんっ!!!)いいえ!?私は浩輔様のお背中をお流しに参りましたの!ですからお気になさらずに!!」
「いや・・・そんな興奮した面持ちと鼻息が荒い状態で言われても・・・」
「お風呂プレイとか如何でしょうか?今週は両親もおりませんし、余計な邪魔は入りませんわ?」
「お風呂プレイ?・・・いや、そんなのやらないよ!!俺疲れちゃったから出るよ!」
「あら・・・せめてお背中だけでも・・・どうか・・・どうか・・・」
疲れた・・・本当に・・・櫻木さんは、あの変態性癖&ツンケン状態が無ければ本気で俺の理想の女の子なんだけどな・・・
「♪~」
「・・・・・・」
「♡」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「あの・・・櫻木・・・さん?・・・どうしたのかな?・・・そろそろ寝たいんだけど・・・」
「うふふ♪・・・もう寝るのですか?・・・最後に夜のお勉強が残っているではありませんか?」
「夜のお勉強って何!?・・・いや、答えなくて良い・・・俺、寝たいからそろそろ!!」
「そうですか・・・残念ですわ・・・ですが一つだけしくじりましたわね?」
「なっ!?・・・何を?・・・」
「寝る・・・この言葉の真意をご存じでしょうか?」
「えっ!?・・・いや、寝るって普通に眠る事でしょ?」
「いいえ!寝るとは眠る意外に意味を持ちます!それをご存じかと言う事ですわ!!」
「いや、寝るは寝るじゃないの?・・・」
「いけませんわ!!それでは紳士としての嗜みが・・・」
「えっ!?・・・どう言う事?・・・」
「寝る・・・とは、女を抱く・・・抱きしめる意外での意味を持つ事と同じ事・・・それ即ち!!」
「いや、それ以上言わないで欲しいんだ!分かったよ!もう分かったから・・・」
なるほど・・・寝ると抱く・・・抱くって意味で分かったよ!もうダメだ早く「眠る」事にしよう・・・これ以上付き合いきれない・・・
「あの・・・俺、本気で眠いからそろそろ眠るよ!ごめん・・・」
「そう・・・ですか・・・残念です。ですが1つ屋根の下、1晩を共にする事が叶ったのですから私は最高に幸せ者ですわ♪・・・では私の膝枕でお休み下さいませ♪」
そう言って櫻木さんは、ベッドに正座をして俺の頭を優しく膝に寄せた・・・
「♪~・・・♪~・・・やさしいあなたに~・・・心をこめて~・・・私はあなたを包み込みたい~♪」
何だろうこの歌?凄く綺麗な声と優しい雰囲気だ・・・何処かでこの様な歌を聴いた気がするけど・・・zzz~
「ありがとう・・・私、ことね、あなたは私の命の恩人♪私と将来結婚しましょう?」
「えっ!?・・・・僕と?・・・いいの?僕なんかと結婚しても?」
「うん♪だって私が死んじゃう所をあなたが助けてくれたから私は今生きている!だから残りの命はあなたの物だよ?」
「うん・・・分かったよ!じゃぁ将来結婚しよう!」
「わぁぁぁい♪ありがとう・・・えっと・・・あなたの名前は?」
「浩輔だよ!次に会った時にお互いの事を覚えていたらね!」
「うん♪私覚えてる・・・命の恩人の事を忘れるはずが無いもん!!」
「んっ・・・何だ!?・・・今の夢は?・・・何か懐かしい気がするけど・・・はっきりと覚えていない・・・あっ・・・櫻木さん・・・座ったまま眠ってる?・・・俺・・・櫻木さんの膝枕で・・・」
どれ位眠っていたのだろうか!?部屋の電気が消されていて俺は目が覚めた時、櫻木さんの膝枕のままだった・・・きっと櫻木さんも色々と疲れたのだろう・・・俺はこのままでも心地良かったけど櫻木さんをベッドに横にして布団を掛けてベランダへ出て月を見ていた・・・何だろう?凄く懐かしい気分だ・・・昔、こんな事があった気がした・・・でも何故か思い出せない・・・それでもいつかきっとこの様な心地の良い思い出が甦るのだろうか?・・・
「はぁ~・・・何だかよく寝た・・・ってあれ?ベッドの上っぽい?・・・確か俺、夜中に目が覚めて少しベランダで夜空を見ていて眠くなったしソファーに横たわったはず・・・?ってこのムニムニとした柔らかくて気持ちの良い感覚は?・・・はて?・・・」
「あんっ♡・・・浩輔様激しいですわ♪」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!ごめん・・・本当にごめん!!まさか俺、ソファーで寝ていたはずなのにどうして?・・・」
「そんなぁ!!ご主人様をソファーなんかに眠らせて奴隷がベッドなんかに眠る等あってはいけない事ではありませんか!?・・・ですので浩輔様がソファーに眠られていらした時に私が目を覚ました所でお手伝いを呼んでこちらへ運んでもらいましたわ!!」
「いや・・・健全な高校生の男女がこんな状態・・・ダメじゃないかな?・・・」
「ですが、主従関係を考えますと・・・それに、私の事を敬い膝枕の状態からこの様に眠らせて下さったご主人様のご厚意が私にとっては最高の幸せでしたわ!!では、そろそろ朝ですし朝食が仕上がる頃かと・・・」
コンコンコン♪
「お嬢様、朝食の準備が整いました!お着替えをお済ませ頂きダイニングの方へ・・・」
「ありがとう!直ぐに着替えて向かうわ!」
そう言いながら着替えを済ませ・・・勿論一緒にじゃなくて別々に!
俺たちはダイニングへ向かったのだった!
「これは又朝から豪勢な・・・!!」
「そうでしょうか!?・・・朝ですが、これから活発に動く時間ですのでガッツリと召し上がって頂こうかと・・・それに、性欲は食べ物や飲み物が大きく影響するもの!しっかりとお召し上がり下さいませ♪」
「いや、性欲必要無いし・・・まぁ、こんなに豪華な朝食も夢の様な感じだし・・・悪くは無いよね!?」
「♪~」
「あっ・・・そう言えば昨晩の歌、凄く綺麗な声で懐かしい感じがしたんだ!!」
「そう・・・ですか?・・・嬉しい・・・です。」
言葉では喜んでいた彼女だったけど、どこか切ない感じの表情で何か言いた気な感じがした・・・
「浩輔様?今日は何をして遊びましょうか?」
「へっ!?・・・遊ぶ?・・・勉強見てくれるってのも昨日やったからこの後は解散じゃないの?」
「何を仰います!?・・・折角の休日ですよ!?遊びましょう!?ねっ!?ねっ!?」
いつもより積極的な彼女の表情はどこかしらいつもの様な変態チックでは無く純粋な感じだった・・・だから俺は・・・
「うん!じゃぁどうしようか!?」
きっと本当の意味で遊ぶんだろうなと思っていた・・・なのに・・・なのに・・・どうしてこうなった!?
「じゃぁ・・・ソフトSMごっこなんて如何でしょうか!?(ふんふんっ♡♡♡)」
「いや、やらないから!!最後の「ふんふんっ♡♡♡」って何を期待して興奮しているのかな?」
やっぱりいつもの櫻木さんだった・・・でもこうしてツッコミ入れたりしながら彼女と過ごしている事が最初は嫌悪感に近いものを感じていたけど何だか慣れたのだろうか?それとも・・・1夜を共にしたからだろうか?少しずつ悪く無い気がして来た様な感じがする・・・
「浩輔様?・・・ではハードでも構いませんが!?(ふんふんふんっ♡♡♡♡♡)」
「ハートマークを何個付けられてもやらないよっ!!それより俺、少し櫻木さんの事が知りたくなって来たかも!?」
「えっ!?・・・それは本当ですか!?」
「うん・・・昨夜の歌の件もそうなんだけど、何か俺、凄く大切な事を忘れちゃっている気がして・・・あの時櫻木さんの歌を聴いてから凄く懐かしい気持ちがして凄く心地良かったんだ・・・きっと昔も何かあったのかな?って・・・」
「はい♪私なんかの事で宜しければいくらでもお話させて頂きますわ♡」
そうして櫻木さんは笑顔で答えた。その笑顔を見ていると俺は何か思い出さなければならない事がある様な気がしてならなかった・・・でも・・・どうやっても思い出せない・・・俺の過去の記憶に何かが!?・・・
「と言う事ですわ!?如何でしたか?私の遡上は!?・・・もしかして退屈でしたでしょうか?」
「えっ!?・・・そんな事無いよ!!色々と楽しかったし、何より櫻木さんの事が色々と知れて嬉しかったよ!言いたく無い事もあったかもしれないのにありがとう!!」
「いいえ!!浩輔様に喜んで頂けたのでしたら私としてもこの上ない悦びですわ!!」
いや、折角良いシーンで又誤字してるよね?・・・
色々と櫻木さんと話をしている間に早くもお昼頃になってしまいそろそろ解散する事に!
でも櫻木さんはどうして俺を選んだのだろう?・・・ただ好きになった?・・・そう言っていたけど、幼少期に事故に遭いそうになった所を少年に助けられたって話してたな・・・
名前は覚えていないって言ってたけど・・・いっその事その人を将来のパートナーにすれば良い気がしたけど・・・
でもその話をしていた時の彼女の表情は凄く悲しそうで苦しそうだったな・・・
お互い助かったのなら喜ぶべき状況だっただろうに・・・
でも、流石に2度事故に遭って助けられてその助けてくれた相手が同じ少年だったってなるとこれは絶対に運命的なものを感じずにはいられないはずで・・・
いや、あまり考えない様にしよう・・・人様の事だし・・・
やはり浩輔君は記憶を無くしている・・・
私がどうして彼を・・・浩輔君を将来のパートナーに選んだのか・・・
でも、あの歌を聴いて懐かしいって気持ちが残ってくれていたのであれば、少なくとも・・・
ごめんね・・・私の・・・私のせいで君を・・・君の記憶を・・・でも必ず私が君の記憶を・・・・取り戻すから・・・
「浩輔!?・・・今日学食行こうぜ!?」
「あっ!?わっ、悪い!!俺今日弁当なんだよ・・・」
「おっ!?珍しいな!お前が弁当持ちか!?親御さんに作ってもらったのか!?いいな・・・俺もそろそろ手作り弁当が恋しいお年頃なんだよな・・・」
「中城っ!あんたねっ!昼休みなんだから屋上にでも行きなさいよっ!!小一時間程説教してあげるわっ!!」
「えっ!?・・・お説教?・・・しっ・・・仕方ないな・・・櫻木さんの命令なら行かなくちゃ・・・」
「おい、どうして棒読みなんだよ!?」
「いっ、いや・・・何て言うか・・・お昼食べたかったのに食べられそうにないからショックと言うか・・・」
「まぁいいや、俺食堂だから、又後で!」
「おっ!?おう・・・行ってらっしゃい・・・ごゆっくり・・・」
何と言うか色々と緊迫してしまうな・・・どうして櫻木さんの手作り弁当が嬉しいのにこんな緊迫ムード漂わせなければならないんだ!?・・・そう思いながら俺は櫻木さんと一緒に屋上へ行く事に・・・
「さぁ、ここなら誰もいないわ!?存分に堪能しなさいよねっ!!」
「そんなにツンケンされて優しく差し出されても説得力が・・・」
「ほら、口開けなさいよ!ア~ンしなさいよっ!」
「そのキャラ疲れない?」
「余計な事言ってないで早く口を開けなさいよ!ほら・・・ア~ン!!」
「ア~ン・・・ってこれ美味し過ぎる!!!」
「あっ!?当たり前よっ!私が作ったものなんだからっ!!」
「それに・・・どうして俺の好きな物ばかり・・・って何で知ってるの!?」
「べっ!!別にそんな事どうでも良い事でしょ!?あんたは気にしないで私の味を堪能すれば良いのよっ!!・・・って私の味って変な意味で捉えないでよっ!?私が作った料理の味って事よっ!!分かった!?」
「いや、誰も変な意味でなんて捉えてないよ・・・凄く美味しくて顎が落ちそうだし・・・」
「堕ちそう?・・・♡」
「いや、落ちる・・・上から下に落ちるって意味・・・顎が外れそうって言った方が良かった?」
「わっ!?分かってるわよっ!そんな事!!一々私に突っかからないでよっ!!」
「いや・・・突っかかっているのはどちらかと言うと・・・」
確かに料理も一流の味!?本当に彼女が作ってくれたのだろうか!?とも思える程の腕前だったが、何より俺の大好物ばかりと言うのが不思議だった・・・一体どうして俺の好物を知っていたのだろうか!?
「ふんっ!!あれだけツンケン彼に接していた子が手作り弁当をね・・・全く気持ち悪い子だとは思っていたけど中城君の好物迄調べ上げていたとは・・・とんだツンデレ娘って所ね・・・でも・・・♪」
屋上で櫻木さんの手作り弁当を誰かにバレない様に2人きりで食べていた所にドアの影から覗かれていた事をこの時の俺と櫻木さんは気付くはずもなく、ツンケンした櫻木さんに手作り弁当を食べさせてもらっている俺がそこにはいた・・・次回!?新たなる人物が!?
俺は本当にこの後どうなって行くのだろうか!?不安の次回も乞うご期待?
第2話 変態財閥ご令嬢の従姉妹も変態だった!? Finish
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