クラスメイトのツンデレ美少女は実は変態令嬢だった!?・・・そして?・・・
小鳥遊凛音
第1話 皆の憧れの美少女は変態財閥ご令嬢?
♪キーンコーンカーンコーン
「浩輔!ちょっと寄り道でもして行こうぜ?」
「あぁ!いいけど、どこ行く?」
「そうだな・・・っておい!浩輔?来たぞ?」
「何が?・・・あっ!!」
友人の真木谷 (まきたに)と帰り寄り道をして行く事で話をしていると早速櫻木さんが突っかかって来たのだ!!
「ちょっと中城!?寄り道とか高校生にあるまじき行為じゃないの!?高校生たるもの家に帰って授業の復習、そして次に習う所を予習、宿題だって疎かにしてはいけないでしょ!?」
「いや・・・皆やってるし、それに宿題とか勉強も特にさぼっている訳じゃないから・・・」
「何よっ!?人が心配して言ってあげているって言うのに!!本当中城はこれだから・・・」
いつもの会話だ。
櫻木さんは俺が何かしたり言ったりするといつもこの様に俺だけが悪人の様に言い聞かせて来る・・・一体俺が何をしたって言うんだろう?
うんざりしながらも俺は櫻木さんに話を合わせながら無事その場をやりきって俺は学校を出た。
「今日も説教喰らってたのか?本当どうしてお前に対してだけあんな態度なんだろうな?ひょっとしてお前の事が好きなんじゃねぇのか?」
「うん・・・いつもの説教だったよ。「学生たるもの」みたいな如何にも生徒会長が口にしそうなセリフを吐かれたよ!あれで俺の事が好きだとかあり得ない話だけどね!」
「そうか?でもまぁ今日の所は終わったみたいだからこれから少し気晴らしでもしようか!!」
「そうだね・・・ってあれ?無い?・・・」
「どうしたんだ?何か忘れ物か?」
「うん!体操服忘れたみたいだ!汗かいてるし明日じゃ使えないから急いで取りに戻るよ!」
学校から出てしばらく真木谷と寄り道場所へ歩いている時に気が付いた。
俺は真木谷に先にゲーセンに寄ってもらう様告げて学校へ戻った。
「あぁ・・・本当あんな所で櫻木さんが止めに入るから忘れてしまったじゃないか!本当ついてないよな。来年は櫻木さんとは別クラスであってもらいたいものだ!」
学校へようやく着いた俺は教室に急いで入った!!
ガラガラガラ!!
誰もいないだろうと思い俺は思いきり教室の扉を開けた・・・するとそこには!?・・・
「くんくん・・・・・へっ!?・・・」
「えっ!?・・・櫻木・・・さんだよね?・・・どうしてそこで?・・・その体操服って・・・?」
「へっ!?・・・あっ・・・その・・・これは・・・そっ!?そうよっ!!あんたね!!体臭が酷いわよっ!?もっとちゃんと体を洗いなさいよっ!!凄く蒸れていて大変な事になってるじゃない!!」
「いや・・・それはごめん・・・でも!・・・どうして俺の体操服に思いきり顔をうずめて臭いを嗅いでいたんだろう?」
「えっ!?・・・いや、これには色々と訳があって・・・あっ!いい事思い、いえ、あなたね!!この事誰かに言ったりしたらタダでは済まさないからっ!!」
えっ!?・・・俺が強迫染みた事言われてる?・・・どうして?・・・
櫻木さんは何故か俺の体操服に思いきり顔をうずめて臭いを嗅いでいたけど、逆ギレッぽくなって又俺に説教染みた事を言って来たのだった!!
「いい?分かった?絶対よ!?絶対にこの事を誰かに喋ったら許さないからっ!!」
「うん・・・別に言うつもりなんて無いけど・・・どうして俺の体操服を?」
「うっ!!五月蠅いわねっ!どうでも良いでしょ?そんな事!!とにかく!!とにかくよっ!!分かったらさっさと帰りなさいよっ!!」
「いや、その体操服を返してもらわないと俺も帰られないし・・・?」
「あっ!・・・はいっ!これっ!返すわよっ!だから早く帰りなさいよっ!」
丁度2人きりだから少し俺もこれ迄の事を聞きたかったから思い切って櫻木さんに聞いてみる事にした!
「あのさ?・・・俺、櫻木さんに何か悪い事した?」
「えっ!?・・・」
「何か君を不快にしていたのなら謝るよ・・・俺の事が嫌いならそれでも良い。でもどうしていつも俺に対してだけそんな態度を取って来るのか教えて欲しいんだ・・・直せる事なら直すから・・・」
「中城・・・!?」
少し驚愕した表情で固まった櫻木さんだったけれど、相変わらず体操服から顔を離さずにいた。
「はっ!!・・・わっ・・・悪かったわ!!少し色々と辛く当たってしまったかもしれないみたいね・・・別にあんたの事が嫌いって訳じゃないし特にあんたに悪い所なんて無いわ!?ただ・・・その・・・鈍感・・・」
最後の一言がはっきりと聴こえなかったけれど、これで少しは落ち着くだろうか?
そう思いながら体操服を櫻木さんから返してもらった俺は急いで真木谷の所へ戻った・・・
「バカ・・・どうして良い所で戻って来ちゃうのよっ!?・・・もっと・・・あぁ・・・もっと嗅いでいたかった♡浩輔君の匂いを・・・」
帰宅後、俺は何故あの時教室で櫻木さんが体操服に顔をうずめていたのか無性に気になっていた。
「何かの性癖なのだろうか?・・・それにしても俺が櫻木さんに嫌な思いをさせてしまったとか、嫌われている訳では無いみたいだし、じゃぁ何で俺にだけあんなに冷たく当たって来るのだろうか?」
依然として根本的な原因や理由が未解決のままだった!!
そしてモヤモヤしながら翌日になり、学校へ行くのだが、またしてもとんでも無い事が俺に降り注ぐ事に・・・
「先生・・・あの、すみませんが・・・」
「どうした!?櫻木?・・・少し顔色が悪いぞ?帰るか?」
「いいえ!一先ず落ち着く迄保健室で休ませてもらえれば・・・」
「無理するなよ!・・・じゃぁ、中城!悪いが櫻木を保健室迄連れて行ってやってくれ!」
「えっ!?・・・俺がですか!?・・・」
櫻木さん、そう言えば今日朝から顔色が悪かった様な・・・
昨日の一件でだろうか?それとも風邪かな?
少し嫌だったけど仕方無いから俺は櫻木さんを保健室へ連れて行く事に・・・
「うわ・・・・あんたに連れてってもらうなんて私・・・あのさ?私一人で行くから戻ってくれて良いわよ!」
「いや、俺も先生に言われてるから付き合うよ!」
「つっ!!!付き合うっ!?・・・あんた、ちょっと何考えてんのよっ!!」
「おい、あまり暴れないでよっ!怪我するだろ!?体調悪いなら大人しく保健室で寝てれば良いだろ!?」
「五月蠅いっ!・・・いいから私一人にしてよっ!」
「何だとっ!!人が心配して言ってるのにその態度は何だよっ!!俺も、もうお前なんかに突っ掛かられるの嫌なんだよっ!俺の事なんて放っておいてくれよ!!」
「浩・・・中城・・・ごめん・・・言い過ぎた・・・でも今誰かに聴かれちゃったら・・・私・・・」
「えっ!?・・・誰かに?聴かれる?・・・俺たちの話を?」
「ううん・・・そうじゃ・・・無くて・・・」
♪ブブブブブブ~♪
何だろう?今振動音の様なモノが聴こえた?・・・まさか?・・・まさかだよな?・・・いや、考えない様にしよう!ここで何か反応したら間違い無くとんでもない事になってしまう気がする!!
「聴こえちゃった?・・・」
「えっ!?・・・なっ!?・・・何が?・・・」
「そう・・・ならいいの・・・保健室誰もいない様ね・・・良かったわ・・・」
「じゃぁ、ゆっくり休んでよ、朝から顔色悪かったみたいだったし!」
「あっ・・・その・・・ありがと・・・」
「うん・・・じゃぁ!」
そうして保健室へ櫻木さんを送り届けて授業へ戻ったのだった・・・
「あぁぁぁ♡浩輔君優しかったな♪やっぱり言うべき所はきちんと言える男の子なんだぁ~♪はぁ・・・ダメ、朝から着けて来ちゃったから誰にもバレないか心配だったけど・・・良かった・・・」
「おい、浩輔?大丈夫だったか?」
「何が?」
「いや、櫻木さんと2人切りだったろ?何か又とやかく攻められたのかと思ってさ?」
「あぁ・・・まぁ最初の方は色々と言っていたけど大人しくなったよ!」
「大人しくなった?・・・一体何が起こったんだよっ!」
授業が終わり櫻木さんが戻って来る様子が無かったから俺は保健室へ呼びに行った・・・
すると変な声が聴こえて来た・・・
保健室からだよな?・・・一体何を話してるんだろ?
そう考えながら俺は保健室の扉の外から中の話し声を聴いた・・・
「浩輔様♪次のご命令を・・・」
えっ!?・・・浩輔様?・・・ご命令?・・・一体何を言ってるんだ!?
「あんっ・・・放置プレイですね?それはそれで私も燃えます♡ですが、放置プレイだと縛って頂く方がより興奮しませんか?」
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!??????????
どう言う事だよ!?
呼びに入るに入れない俺はしばらく中で話し声がしているのを聴いているしか無かった・・・
「昨日の浩輔様の体操服の香りが鼻と頭から離れなくて夜も眠れず興奮に至っておりました。」
何だってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?この話に出て来ている浩輔って俺の事だよな?
それも体操服って昨日のアレ?まさか櫻木さんって・・・変態?だったのか?
しばらくすると話し声が聴こえなくなったのでそろそろ頃合いだろうかと思った俺は恥ずかしながらも保健室の中へ入る事にした。
♪コンコンコン
「櫻木さん?入るよ?・・・」
すると櫻木さんは自分が寝ていたベッドの枕にキスをしながら蕩けた顔をしていたのだった・・・
「きゃぁぁぁぁぁ!!!あんた勝手に入って来るなんて!!」
「ノックはしたよ?・・・それに授業は終わったからもう帰るよって言いに来ただけだけど?」
「そっ・・・そう・・・もう放課後なんだ?・・・今日は、その・・・悪かったわね・・・私はもう大丈夫だからあんたは帰って良いわよ?」
「そうか・・・顔色も大分良くなって来たみたいだしそれならもう大丈夫そうだね・・・じゃぁ俺は帰るから!」
「待って!」
「えっ!?・・・まだ何か?」
「その・・・・・・聴こえてた?」
「何が?」
「えっ!?・・・いいえ、何でもないわ!じゃぁ又明日。」
「・・・うん・・・」
何も聴いていないぞ!俺は一切何も・・・ここにいるのはいつものツンケンした櫻木さんだ!!他に誰もいない、人間独り言なんて誰でも言うものだ!気にするな!気にするな俺!?浩輔様とか放置プレイとか体操服の匂いがどうのとか関係無い関係無い!!
更に翌日になり、俺は何かの夢でも見ているのかと思ってしまう程次々に櫻木さんの実態を知って行く事となる・・・
「♪~」
「琴音?スマホで何聴いてるの?凄くご機嫌な顔じゃん?」
「えっ!?・・・あっ!これはちょっと・・・」
「ふふ~ん♪何かエロいのでも聴いてる?」
「そんな訳じゃないから!!」
何だろう?櫻木さんいつもにも無いご機嫌な様子だな・・・
まぁ俺はあまり関わらない様にしておこう・・・
「浩輔、今日の櫻木さんかなりご機嫌だしさ、この辺りでツンケンするのをどうにかしてもらえばいいんじゃねぇの?」
「いや、そのご機嫌な表情がいつもの様に切り替わる事を考えるととてもそんな事言えない・・・」
「そう言えばお前知ってるか?」
「何を?」
「この学校の放課後5階の女子トイレから変な声が聴こえるって噂だよ!」
「何だよそれ?今、5階って誰も使ってないだろ?それに女子トイレ?」
「何か気味悪いから近づくなって皆言ってるけど面白そうじゃねぇ?俺たちで確認してみようぜ?」
「ダメだろ!女子トイレだったら男子が入れないし・・・」
「そうだよな・・・でもさ、近く迄なら行けるだろ?トイレの前辺りで様子見てさ?」
「お前もマニアックだよな?・・・オカルト好きなのは分かるけど何かトラブルに巻き込まれたらどうするんだ?」
「まぁ、そんなのある訳ないって知ってるから良いんだよ!とりあえず今日の放課後はそこへ行って確認だ!」
真木谷は好奇心も旺盛なご様子で俺にも一緒に来て欲しいと頼み込んで来た・・・
正直な話、そう言うのってガセと言うかデマばかりだからはなっから信じていない!
でも放課後も特に予定が無いし真木谷といると面白い事が結構あるから付き合う事にした。
「よし、そろそろ行ってみても良いだろ!!」
「本当お前、目がキラキラしてるぞ?そんなに好きなのか?そう言うの・・・」
「当然だ!!こう、正体不明のモノを発見する時のワクワク感、お前もあるだろ?エロ本を初めて見た時の様なあの感覚をだな!」
「あぁ・・・はいはい、分かったから早く行こう?」
そしていよいよ5階の女子トイレ前迄やって来たのだが・・・
「うわっ!浩輔、悪ぃ!!メールが入って早く帰って来いって言われた・・・悪いが俺は今日は・・・辛いが帰らなければならなくなった・・・今回の任務はお前に全てを託す!だから結果を帰ったらメールで良いから教えてくれないか!?」
「何だよそれ・・・お前が呼んだんだろ?俺は興味無いし・・・」
「頼むっ!今回の任務は非常に興味深いんだ!・・・何か女子トイレから喘ぎ声みたいな声がして何かしてんじゃねぇのか?って言う情報なんだよ!!だから俺は正直結果が知りたい!どうか頼む!!」
「分かったよ・・・でも俺も直ぐ帰るぞ?とりあえず少しならいても良いけど・・・」
渋々真木谷の望みを受け入れた俺はしばらくそこへ立っている事にした・・・
「どうせ何も起きやしないしそろそろ俺も帰ろうかな・・・」
そう思っていたまさにその瞬間だった!!
「ひゃぁぁ・・・んん♡」
聴こえて来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!
でも一体どうして?ここって誰も使っていない階だし、何かの空耳なのか?
「んん♡・・・あはぁぁぁん♡」
確かに喘ぎ声に聴こえなくも無いけどまさかこんな所で?それも確か毎日とか聞いた様な?
「ご主人様ぁ♡もっとぶって下さいませぇ♡」
えっ!?ご主人様?ぶって?・・・何のプレイをしてるんだ!?
あまりにも唐突過ぎた為俺はその場に立ちすくんでしまいしばらくその会話の様な声を聴いていたのだが・・・これって似た様な状況が最近あった様な・・・?
いや、きっと俺疲れてるんだ!櫻木さんの事があるしストレスと言うのだろうか?欲求不満と言うのだろうか?
色々と考え込んでいてようやく落ち着いて来たので真木谷には事実だったと言っておこう!
そして俺は万が一行為中だったらいけないのでバレない様に足音を消しながら帰ろうと階段の方へ振り向いたその時だった!!
「浩・・・中城!?・・・あんたまさかっ!?」
「へっ!?・・・櫻木・・・さん?・・・いっ、いや・・・これはその・・・」
「聴いてたんだ!?」
「えっ!?・・・何を?・・・」
「さっきの声の事よ!!」
「いや・・・これはその・・・ここの女子トイレから何か声が聴こえるらしいから実態を確認しようと言われて・・・」
「誰に?」
「真木谷に・・・」
「それで?当の本人らしき人影すら見当たら無いんだけど?」
「真木谷はメールが入って帰って来いって言われたから帰って行ったんだよ・・・」
「だったらどうしてここにあんたがいるのよ?」
「真木谷がどうなったか教えてくれって頼み込んで来たから俺が代わりに・・・」
「ふ~ん・・・そうなんだ・・・?」
「そう・・・なんだよ・・・だから俺何も知らないし・・・」
「ちょっと隣の教室いい?」
「えっ!?・・・いや・・・その、俺この後用事で・・・」
嘘を言い何とか櫻木さんから逃げようとするも櫻木さんは俺の腕をがっしりと掴んで女子トイレの隣側にある使われていない教室へ強制連行させられた・・・
「あんた、この間から今日のこの時点迄の私の失態を誰かに言ったりしてるんじゃないでしょうね!?」
「いや、誰にも言ってないよ!・・・それを言った所で何の得にもならないし・・・」
「本当に本当ね!?」
「本当に本当だよ!!」
「例えば、私がとてつも無いあられも無い姿で何かをされていてそれを動画に録画されていてその動画を「お前が俺に抵抗したらばらまいて全世界に配信するぞ!」とか脅しを掛けて私の弱みを握って・・・あぁ♪・・・そう言う事はしないって事ね?」
「う・・・うん・・・特に興味無いし・・・って凄く目がキラキラしてるけど?・・・」
「何だ、つまんない!!」
「えっ!?・・・・つまんない?」
「男の子が女の子のあられも無いモノ見たり聴いたりして自分のモノにしちゃいたいって欲求とかって無いのかって聞いてるのよ!?」
「いや・・・確かに無いと言われれば嘘になるかもしれないけど、脅しとかそう言うのは興味が無いし・・・それって犯罪じゃないか!?」
「じゃぁ同意の上でなら良い訳ね?決定!今からあんたは私のご主人様!あんたは私の恥ずかしい姿や声を聴いて欲情しちゃって私をモノにしたくなって私に脅しを掛けた・・・と言う所でどうかしら?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」
「もう~!!鈍いわね!!だから、あんたが私のご主人様で良いかって事!?」
「ん・・・あれ?・・・何でこんな展開に?」
「あんたはこの間、私が体操服に顔をうずめている所から、保健室での出来事、そして今トイレで私が喘いでいた事実を知ったの!!」
うわぁぁぁぁぁぁぁ!!白状しちゃったよ・・・まだ不確定な事実ばかりだったのに・・・
今のトイレだって確かに誰も来ない様な位置だったけど、櫻木さんだけしかいなかったって確定した訳でも無ければ俺は男だから女子トイレには入られないのに・・・
「い~い?たった今からあんたは私のご主人様だから!2人切りの時は好き勝手に私に命令して罵って支配しなさい!?」
いや・・・こんな上から目線の奴隷なんているのだろうか?
それに俺そんな趣味毛頭無いし・・・
「あの・・・何の事かよく分からないけど、謹んでお断りさせて頂きます。」
「へっ!・・・今、何て?・・・」
「いや・・・だから、俺はそう言う事には一切興味がありませんのでお断りさせて頂きます。」
「どうして?・・・こんな超絶美少女の私を好き勝手出来るのよ?こんな幸せ絶頂な事は無いでしょ?」
「いや・・・確かに超絶美少女で憧れはあるんだけど・・・何と言うかそう言う事した事ないし、興味が沸かないと言うか・・・」
「ならこの姿を見ても?そんな事言えるのかしら?」
自信満々でスカートをまくり上げて俺に見せて来たのは縄で縛りあげた下半身だった・・・
「待ちなさい!!据え膳食わぬは男の恥でしょ!?ほら逃げないで!!」
うん、これはきっと悪夢だ!・・・俺、本当に疲れ切っているんだな・・・
早く帰って眠れば目が覚める様な気がするよ!じゃぁ、さらば!俺の悪夢よ!!
急いで学校から出た瞬間俺は黒づくめの男に後ろから襲われ気を失った・・・
「うぅ・・・ん・・・」
目が覚めると俺は凄く広い部屋の中心にある如何にも大金持ちが寝ている様なベッドの上で仰向けになったまま眠っていたみたいだった・・・
「だからっ!浩輔様にあの様な手荒な真似をしてはいけないと言っていたでしょ!!何かあったらどうするつもりなのっ!?」
「は・・・はい・・・申し訳御座いませんでした。お嬢様のお気持ちに中々気付かれていらっしゃらないご様子だったものですから少々自覚をして頂こうかと・・・」
「それは私の役目なの!!いい?もう余計な事したら許さないわよっ!?」
「はい・・・大変申し訳御座いませんでした。二度とあの様な手荒な真似は致しません。」
あれ?・・・櫻木さんが黒づくめの男に説教を?・・・ってあの黒づくめの男、さっき確か俺に・・・又俺、変な夢を見ているみたいだ・・・丁度良いからこのベッドでもう一度眠ってみるとするか・・・次は現実世界に戻っていてくれ!
「中城・・・いいえ、浩輔様?お目覚めで御座いますか?」
「ん・・・何か美少女染みた声が聴こえて来たぞ?・・・夢にしてはリアリティーがある様な・・・」
「いいえ、夢では御座いません。これは紛れも無い事実で御座います。私のご主人様・・・そう、中城 浩輔様♡」
「ん?・・・えっと・・・夢じゃない?・・・とすると俺は放課後友人である真木谷に学校の噂で5階の女子トイレの方から毎日放課後に変な声がするから確かめに行こうと無理矢理!!無理矢理連れて行かれて真木谷はメールで帰れと呼び出され帰ってしまい、俺も帰るつもりでいたけど、真木谷がどうしても結果を教えて欲しいと頼み込んで来たから泣く泣くそこで確認をする羽目に・・・でもそんなオカルトな事ある訳無いだろさて、そろそろ帰ろうかなって階段の方へ向いたその時っ!!?」
「そうです♡私の念が通じたかの様に浩輔様は私の目の前にいて下さったのです♪」
「やっぱりあれは現実だったのか・・・!?」
「はい♡」
だとするとあの黒づくめの男は櫻木さんの関係者!?・・・もしかして櫻木さんって
怖い人の家の生まれなのか?
「先程は家のボディーガードが大変粗相を致しました事、あなた様の奴隷である私から改めてお詫び申し上げます。お怪我は無いそうですのでご安心下さいませ。」
「えっと・・・随分と人格が違う様な気が・・・」
「はい・・・学校では色々と失礼極まりない態度を取ってしまいまして誠に申し訳御座いませんでした。ですが2人きりの時はあなた様が私の主♪ですのでどうぞお気を楽にお持ち頂き、私を可愛がって下さればこの上無い悦びと考えております。」
「念の為に聞くけど・・・「喜び」だよね?」
「はい♡喜びであり悦びなのです♡」
「じゃぁ俺はこの辺で・・・って何じゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
部屋を出て行こうとした瞬間!?
通路が無限に広がる程の広さで何が何やら分からなかった・・・
「あぁ!これは大変失礼致しました。浩輔様が家にいらっしゃる事は今回が初めてでしたね・・・宜しければ将来浩輔様の所有物となるこちらの家を少しばかりご案内させて頂いても宜しいでしょうか?」
「あ・・・・あはは・・・いえ、もうお腹いっぱいですので今日は帰りたいと・・・」
「あら?それは残念です・・・折角本日はお泊まりして下さるかと思い張り切っておりましたのに・・・」
そうこう言いながらようやく玄関先に辿り着いた時既に夜の7時だった・・・
もういい加減家に帰らないといけないなと思っていた時間だったが、外に出て更に驚愕の事実を知る事に・・・
「ご安心下さいませ、ちゃんとご自宅迄お送り致しますので♪」
「い・・・一体、君は何者?・・・」
「はい♪私は櫻木家の次期頭首、櫻木財閥4代目予定の櫻木 琴音で御座います♡」
櫻木家次期頭首?櫻木財閥4代目予定?・・・櫻木財閥って確か造船だけじゃなく国内の結構なシェアで鉄鋼業やら様々な展開で活躍していたあの櫻木グループなのか!?
「あの・・・一応聞くんだけど・・・櫻木財閥ってあの!!櫻木財閥だよね?」
「はい(にっこり)♡」
「同じ名前だったのにどうして気が付かなかったんだ!?俺は!!」
「それは極秘事項でしたから♪誰にも知られてはいけないと言い伝えられて来ておりました故・・・ですが私が決めた殿方=ご主人様と認めた方になら行く末は後を継いで頂く訳ですからお伝えしておいても良いかと・・・」
「いや、どうしてさっきから俺が君のご主人様だったり跡継ぎの話になってるのかな?」
「それは勿論♪私が決めたご主人様だからです♡」
「私が決めたご主人様です♡・・・って俺の権限は?」
「勿論♪・・・花木?先程の準備は宜しいですか?」
「はい!いつでも構いませんお嬢様!」
ひぃぃぃぃぃぃ!!!!!俺の権限は無いみたいだ・・・
「さぁ、到着致しましたわ!明日も元気に学校でお会いしましょう?ご主人様?私は毎日ご主人様の事を考えながら床に就いておりました。学校ではあの様な無礼極まりない態度でこれからも接する事になってしまうかとは存じ上げますが、どうか、どうか、その様な態度に強い苛立ちをお覚えになられた際には2人きりの時に思いきりお仕置きをして下さって全然問題御座いませんので今後とも宜しくお願い申し上げます。浩輔様♡」
「は・・・・・はい・・・もうどうでも良いので、今日はありがとう御座いました・・・」
疲れた・・・本当に・・・って言うか学校ではどうしてあんな態度なのに豹変したみたいに2人きりの時はあんなに可愛く・・・いや、変わり果ててしまうのだろうか?別に学校でもさっきみたいに接してくれれば良いのに・・・
それにしても財閥のご令嬢様か・・・凄いよな櫻木さんって!
まぁ、あのツンケンさが無ければ俺もあの子を好きになっていただろうし・・・
翌日・・・
「おい、浩輔?昨日の結果だけど、やっぱ声はしたんだよな?」
「うん・・・声がしたからしばらく様子を見てたけど特に誰かが出て来る事も無かったよ?」
「そうか・・・何か声って言うか言葉だったりしたのか?」
「そうだな・・・喘ぎ声って言うよりも唸っているみたいで少し怖かったな・・・」
適当に興味を持ちながらもショックな結末で無い様に真木谷へは伝えてある。
まさか皆のアイドル櫻木 琴音様が慰め行為に夢中だったなんて口が裂けても言えるはずがない!!
「ちょっと何変な話してんのよ!?まさか私の事で陰口言ってるんじゃないわよね!?」
「ひっ!?・・・いや、何か変な人が最近多いよなって話をしていただけで・・・櫻木さんの事じゃないから・・・安心して?・・・」
やっぱ学校だとこうなんだよな・・・でも彼女の真実の姿?を知っているから前みたいな緊迫感は無い・・・無いのだが!?・・・昨日の5階女子トイレの一件をどの様にごまかすか俺はそれが大変だった!!そうすると櫻木さんが耳打ちで誰にも聴こえない程の声でこの様に言って来た。
(ありがとう御座います、ご主人様♡私の事を考えてあの様にお伝え頂いたのですね♪私、嬉し過ぎて濡れちゃいそうです♪)
いや・・・やっぱり全てが夢であって欲しかった・・・でもこれは紛れも無い事実・・・
一体俺、これからどうなってしまうんだろうか?そしてその行く末に待ち受けているものは一体!?・・・次回へ続く?・・・
第1話 皆の憧れの美少女は変態財閥ご令嬢? Finish
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