【短編小説】開けっ放し。

くっしー🐬

【短編小説】開けっ放し。

抑圧された欲望。

夏にしては涼しい。秋にしては暑い日


俺の車。ペットの犬が出入りできるようにあけていた。

女の子がそこで寝てた。

ショートパンツ、短い半そで、Cぐらいの胸、少し汗ばんで透けている白の肌着、今はポニーテール。ショートカットよりは少し長い茶色かかった髪、濡れ髪のようにうねっている。でもととのったナチュラルメイク、ギャルにしてはあまりに清楚。女子高校生のようだ。しっかりしている、たまに甘えたような声がでる。舌ったらずになる。しかもこの男に心揺らいでいる。肌はほんのり焼けて夏色。


女が乗った理由は、暑くて、迷子になり、ドアがあいた車から、冷房の音。なにか盗んでやろう。しかし誰もいないから少し涼んでたら、寝てしまっていた。

男は気づいたが、なんやかんやして寝取ってやろうと思った。

女は車上あらしとして、引き換えにいろいろさせてやろうか。しかし、男はそれはしなかった。

まるで時がとんだように、その後も会うようになり、なぜかいい感じになっていく。男の優しさ、もともと盗みでやったのに、許してくれて。今までの男とちがう。しかし女も、そんな男にいろいろされたかった。が、抑圧していた。


まるで前戯のような感じ。女は抑圧する。

男はもう我慢できず、ベットに連れ込む。押し倒す。

向こうも受け入れている。

着衣のまま、

相手はワインレッドのワンピース。

首もとで大きく息を吸い、髪を強く握り、耳元で大きく囁くように息を吐く。

抑圧された欲望どうしが、汗ばんだ互いの体を、夏のような暑い気候が乱れ狂わせた。

夕暮れ、さすがは秋、暗くなるのがはやいのか、

ひがささない暗がりで、お互いが陰ってほんのり見える。生々しいより、映画のように、お互いの愛の欲望が揉まれあう。木々の擦れ揺れるおとを背景に、

「入れて」

まるで数十回としてきた夫婦のように、いたって自然だった。

正常位のまま、体は触れあったまま、体温が伝わる。

秘所は濡れて、中はあたたかい。もちろん付けている。それでも伝わる締めつけ。初ではない。それがまた所有欲や嫉妬心をうならせる。

彼女の腰があらぶる。前後に激しく乱れる。さらに締め付けが伝わる。びくと震えている。

いってしまったようだ。

そのあとゴムをはずされ、とろけた上目でそれをくわえた。男根の下の筋を舌先で這い、皮の段差が刺激される、痛さのない力加減で性感帯が刺激される。息が漏れている、ん、ん、と。自分も声が出そうになる。彼女の髪を握る。いきそうになるとそれを強く握り、「いきそうっ」というと離すと思えば、さらに増すばかり。これには耐えられない。始まりからずっと犬が吠えているのに気づいたのは、いってからだった。

いった。やってしまったと思ったが、ごっくんしていた。そのまま冷蔵庫へ飲み物、ベットにもどり、お互い肌で抱き合いながら寝むった。


その日はわかれ、次の日、また会う。より激しく、より暑く、より密着する。女の柔らかい肌とくびれが、男をより興奮させる。また、大人の恵まれた肉体と、日々のトレーニングで鍛えられた筋肉が、女を酔わせる。そして、まるで猫の首輪のように、男は手で、強く首をしめる。それに答えるように悶え、喘ぐ。

手が、女の首筋からゆっくりと手が下りる。絞めていた手をはなすと、女の目の前が暗くなる。ネクタイで目隠しする。男はその場を立ち去る。女は自分が大きな息づかいをして感じていたことに気づく。何か扉を開く音、戻ってくる男。きしんだベッドの音、ひんやりとした何かがスペースのあいた谷間にあたった。氷だ。冷蔵庫の扉だったか。その氷が首筋へ、そして女を四つんばえにさせ、背中に氷が這っている。男はまた女の耳元で息づかいをさせ、女が声をんっとあげると、男は女の尻をひっぱたいた。男は女の髪を強くひっぱり、低い声で「声はダメだ。もし出たら今みたいに罰だ。」低い声だった。その声にまた感じてしまう。男はまたひっぱたいた。女は下唇をかみしめこらえたが、男の手は乳房にまできていた。しかし焦らされる。まるで溜めるように、声の出てしまうゲージがたまるように高まる。すると、ひんやりはなくなった。が、もう一方の手が体がびくっとしてしまう。ゆっくり、やさしく、でも強引に、そしてねっとり。


そこで目が覚めた。

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【短編小説】開けっ放し。 くっしー🐬 @kushikushi

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