第51話(3話)目覚める鬼

…謎の高台…

「やぁ、ずいぶんと待たせてしまったね」

と指にはスズメが止まっていた。


「おやおや、これはこれは随分とややこしい奴らが目覚め始めたね。まぁ、いい。見てみようか」



…上海 とある丘…


人間のような3つの石像がこちらを見つめるようにして立っている。



もちろん、その石像は本来は動かないはずだったが石像の指が少しずつ動いていた。


そう、かつてないほどの憎悪を纏った鬼が目覚め始めていた。


「今は西暦何年だ?おい、孔徳(こうとく)」


「多分、2000年以上は経つよ。呂蘭(りょらん)」


「まぁまぁ、慌てなさんな。ここからと行こうじゃねぇか。」



「わかったよ。政皇(せいおう)」




…中国田舎の村…





墓石には名前などはなくただ一言、碑(いしぶみ)と記載されていた。




「もう、いいか?」


「あぁ、そういえばあんた。どこから来たんだい?」


「俺は日本からこっちにきた。」



「名前聞いていなかったな。俺は八尾路 奏。よろしく。」


「俺は李政。」



「これからどうするんだ?」


「お前の村を襲ったあの化け物は鬼だ。俺は鬼を倒すためにここに来た。お前はどうする?」


「俺も行くよ。」


「なら、あの人の元に向かおう。」


と言い、馬に乗り上海へ走り出した。




続く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る