第50話(2話 )残酷な夜
…謎の高台…
「あぁ、わかったよ。」
と言って本のような物を閉じた。
「おっと、これはこれはまた動き出そうとしているようだね。 あぁ、ごめんよ。紹介が遅れたね。私は神龍シェンロン。私はこの物語のいわゆる語り手だ。よろしく頼むよ。」
水晶玉が光、神龍はそれを見てこういった。
「おっと、そろそろ見れる頃だね。さぁ、彼らの運命はいかに!このコイントスで占おう。龍が表で万里の長城が描かれている方が裏だ。」
コイントスをあげる。空中で表と裏が交互に見えていた。
…中国田舎の村…
真夜中になり、薄気味悪い静けさが回りに漂っていた。
妙な違和感を感じて目を覚まし飛び上がる。
そこには何かを食いちぎっている人間らしきものがいた。
「お前、何やっている?」肩に手を伸ばそうとした。
次の振り向きこちらに噛みつきかかろうとしていた。
必死に抵抗し、その人を突き飛ばした。
「どうなっているんだ?」
と困惑しそうになりながらも外に出る。
すると、村のあっちこっちから悲鳴が聞こえた。
「武器になるもの…そうだ!納屋に鎌と斧、鍬がある。」
急いで納屋に向かった。
「何の騒ぎだ?」
村の義勇兵たちが駆けつけた。
しかし、首もとを噛まれて死んだはずの人たちも立ち上がり義勇兵がいる方向へ向かっていった。
次々と人が無惨に死んでいく。
そんな中、政は村から出て助けを呼びに他の村へ向かおうとしたとき、突如見覚えのある顔が目の前に現れた。
「礼…嘘だろ…なぁ…嘘だと言ってくれ…」
礼は何も言わずにそのまま、政に噛みつこうとした時、一瞬の光が死んだはずの人を含む何十人の首を斬り裂いた。
「あんたは?…」
「八尾路 奏。鬼狩りだ。」
といい、礼の手を斬り首を斬り裂こうとした瞬間に…
礼と奏の間に立ち、「頼むから…やめてくれ…」と土下座をし言った。
心中「分かるよ。俺もそうだった。今まで散々、家族、親友、恋人が死に鬼になり、庇ったものを見てきたからな…」
刀を投げた。
「なら、自分で殺せ。この世界は弱肉強食。弱きものは死に強きものは生きる。例え、どんな理由があろうとも己でその者の人生いのちを絶ちきらねばならない。」
刀を持ち、鬼となった礼の隣にいく。
涙で顔がグシャグシャになりながら、刀を振り上げ、礼を斬首した。
そして、遺体を抱いて泣いた。
続く
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