第48話 最終話「終わりの朝に」
…本能寺 浮城内…
滅鬼が時間停止能力を駆使し、城外に逃げようとしていた。
それを阻止するため鐵也が走り出した。
七つの色のついた線が滅鬼に向かって溢れでている。
目では見えないその線に吸い込まれるようにその線に沿って進み続ける。
襖を壊して外の手すりから飛び降りようとした時に鐵也が追いかけてた線が一つになり、滅鬼の身体を斬り裂いた。
「虹ノ型 七色五流」
「バカな…」
滅鬼を斬り裂いたまま落下していく直後に季節外れの朝顔が顔の横を通り抜けるように上に散っていった。
朝日が鐵也たちを照らし始めた。
…本能寺敷地内…
「鐵也~鐵也~」
とうるさい声がする。
気がつくとそこには鬼狩りのみんながいた。
「大丈夫か?鐵也」
「はい!なんとか、雪道さんは?」
「あぁ、なんとかな。」
後にこの戦いは本能寺の変と呼ばれるようになった。
…数ヶ月後…
富士山山頂
「どうしたの?」
と若い女性が昔の面影のある男に聞く。
「いや、何でもない。行こう。」
「うん。」
例え、目が見えなくても大丈夫。俺が見えなくても今は彼女が俺の変わりに色んな景色を見せてくれるだろうから。
そう、呟きひたすらその先を歩み続けて行った。
…太平洋底…
海深くに滅鬼の亡骸が葬られている。
しかし、その亡骸から嫌な殺気を感じ近づくと片目をあけてこちらをじっと睨んでいた。
第一部完
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