第10話 十二天会合

...夜...亥ノ刻(22時)...尾張城会所...


「入れ」と信長様の声がする。

「失礼します」

中に入ると7人くらいの男女がいた。


「はっ、また拙者は寝ていたのか」

「吉部衛(きちべえさん)お館様がいる前で寝るとは何事ですか?」

「まぁまぁ、さっちゃん落ち着きなされ。されど今宵は新しい入隊希望者がいるんじゃから」

「ごたごた、うるせぇよ狸じいじい」


「.....」

「そこまでだ。お館様の前だぞ。少しは考えて発言せよ。」



「来たか。西野村鐵也」


「花蓮、他の5人は?」

「あっ、はい。5人とも別々の任務で会合にはいけないとのことです。」


「ならば、しかたあるまい。これより十二天会合を始める。」

「お館様のご登場じゃ、頭を下げよ」

「頭をあげてよい」


と信長様がいうと一斉にその場にいた人たちが頭をあげた。



頭をあげてお館様のお姿を初めてみた。

姿は子供でも何かが違うそう感じられた。


「まだ、名前言っていなかったね。僕は第七代目鬼狩り当主 藤原道憲だよ。宜しくね。鐵也くん。」

「あっ、はい。宜しくお願いします。」



「で、お館様。今回はどうなされましたか?」


「うん。それが清州城がどうやら、鬼に占領されてしまったようでね。それをどうにかしてほしいって清州の民から依頼があったんだよ。それもどうやら普通の鬼ではないらしいからもう二人くらいいってほしいんだ。」


「清州の件ですが、若虎が向かっております。」

「そうか、若虎くんね。なら西野村くんに行ってもらえるかい?」

「はい、わかりました。」



そう、この後、起きたことを俺は一生忘れることはできないだろう。



続く


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