第12話 FHマスターエージェント『ブラッド・ルビー』
「私は誰の手にも操られない。私の意志を持ってして私の命を謳歌する。それって素敵でしょう?」
私は自分の意志で選んだ道を後ろ気にせず歩いて来た。
周りを見れば親しい人が、親がそう言ったからそう動くなんて自ら従順な犬に成り下がるなんて人生の無駄でしかない。でもよく考えたら、後ろを見ないのも他人を信用しないで自分の手で確実にやるのはただ怖かったのかもしれない。後ろを向いて後悔することが。他人に裏切られることが。利用されることが。最悪のことになることが。まぁ、そんなことその時に思ったりなんて一ミリもないけど。
私には父親と母親がいて3人家族だったの。でも私が5歳ぐらいだったかしら?母親が病気で死んだ。それには悲しみもしたかしら。けども今は何とも思ってないからそこまで落ち込むことなく受け入れたのかもしれない。病気だってことは知っていたから、覚悟していたんだと思う。それからは父親と2人暮らし。小学校までは順調。中学の時にひどく荒れたの。
父親は結構有名な政治家だった。
テレビを付ければ父親の真面目な顔が見れた。私もその娘として礼儀正しくしろと教えられ、自然と身についていた。近所との付き合いだとか、自然と父親の背中を見ていた。私もいつかこうなるのだろうかと考えていた。でもはっきり言って父親のような政治家は嫌いだった。父親のような人たちの考えでこの街が、この国が動く。それが本当にすべての人を幸せに生活できるようにするものかはよく議論されるも、結局は誰かが損をした。それが私にはとても滑稽に見えた。なぜ、自分の意志を自分の口で言いに来ないのだろう。損をするのは自分かもしれないのに。なぜ、より多くの人の声を聴かないのだろう。この街、国を背負っているのはあなた達なのに。あぁ、滑稽で仕方ないわ。
私は中学の時に父親の顔を効かされて、優等生として名をあげられた。将来有望と持ち上げられた。そんなことないのに。成績だってそこまででもない。人をまとめる力だってそこまでないのに生徒会長までされたことがある。それらはすべて私を持ち上げ、私の理想の未来を見ての決め方だった。私の周りには同じように政治家の娘息子はいない。偉い社長の孫だっていない。私が常に一番の名を持っていた。一番に上げられた。まるで『僕たちより君の方が絶対にうまくできる!』と笑いかけるように。私にはどうしても『僕たちはどうしてもやりたくないのでやってください』と押し付けているとしか思えない。その讃える笑顔も偽物でしかない。ステージに立って生徒会長からの挨拶を話せば、半分は下を向いて寝ているのだから。かといって否定する気力も湧かない。だって、私が断ったら何時間と押し付け合いの話でめんどくさくなるから。口で言わなくても視線が私に向けられて無言の『やってくれ』が聞こえる。なんて自分勝手だろうか。人に従うしかできないのになぜ自分より優秀だと思う人には全員そろって共感するかのように押し付けるだろうか。
中学校の3年生の時ね、私が荒れ始めたのは。
私が卒業した後の生徒会長を決めようとした。その話し合いには現役の生徒会長の私は強制的に一番いい椅子に座らせられる。あーだこーだ言いながら、この椅子だけは好きだたかもしれない。結構座り心地良かったのよ。
話をしても決まらない。ハードルさげれば?そう言ってもいい人の名前は上がらない。椅子は良くても長い話は嫌いだ。私は絶えられず、現役の副会長に3人指名させてその中で投票を行わせるよう言った。それに半分近くが賛成した。私が言ったことにしか従わないの?頭使えないの?イライラとストレスのようなものが乗った。
次になんの言葉が飛んできたか。『さすが政治家の娘!』これに思わず、並べられた机を蹴り飛ばした。
何が政治家の娘だって?父親とは今仲が悪いの。あんな身勝手で我欲の塊のようなバカ共と同じ扱いしないでくれるかしら?私は政治家になる気なんてこれっぽっちもない。あなた達で勝手に私の未来作らないでもらっていいかしら?私はあなた達の身代わりじゃないの。人形でもない。口揃えて称賛する頭あるなら自分にして他人に押し付けないでくれるかしら?こっちとしてはつまらなくて、長くて、退屈でおかげさまで机蹴り飛ばしてしまったわ。今までただ黙り続けた私もだけど、それを察することもないあなた達も大概ね。ついには大人である先生ですら一緒になってやってるんだから。
溜まった言葉を吐き出したらすっきりした。この時に思ったことは言った方がいいと思った。だからこれからは思ったことは口に出すことにしたわ。だって目の前にいるバカ達は口で言わないと理解できない心無い人みたいだから。周りは黙り込んで口空きっぱなしだった。
この後、私は二度と学校に行くことは無かった。
家に帰る途中ですごいものを見た。
薄暗い路地裏の横を通り過ぎたら全身黒服の人とぶつかってしまった。反射的に謝罪をしたら腕掴まれて、かくまってくれ!だって。後ろからは2人の警察官さんが息切れしてやってきた。それを見てから黒服の人を見たらいつの間にか綺麗なスーツ姿のかっこいいおじ様になっていたの。早着替えでもしたのかと腕掴まれたことより驚いてしまったわ。
警察官さんは全身真っ黒の服の男性が来なかったかを聞いた。おじ様は威厳あるかのような顔つきで無言。私はきょどった顔で”そんな男性来ていませんよ?”と嘘をついた。続けてどうしたのかを聞いた。殺人事件と帰ってきた。警察官さん達は見失ったと慌てて走って行った。私はその背中を少しだけ口角の上がった顔で見ていた。絶対に楽しいことが起きると思ったから。
人のいないところに行っておじ様とお話をしたら、その人は暗殺者だった。それも特別な能力を持ったプロの暗殺者さん。私はとても興味惹かれた。こんな非人道的なことをなぜ職業としてやれているのか。帰ってきた答えは『殺したいから。生きたいから。人が嫌いだから。』3つも予想外の言葉が出てきて私は思わず笑ってしまった。私はこの暗殺者さんが気に入った。
その後、暗殺者さんの家まで付いてきてしまったの。そこは色々な書類に人を殺すためだけの道具。テレビでしか見聞きしたことない物が目の前に、しかも触れた。その感触と気持ちの高ぶりですごい笑ってると言われてしまった。やだ、お恥ずかしい。
暗殺者さんは、怖くないのか?と聞いて来た。私は全くと返した。お前のようなガキは初めてだと帰ってきた。それから朝までずっと非現実的なお話をした。私は初めて寝ずに他人のお話を聞いた。とても目が覚めて仕方なかった。心が弾んだ。
私は朝になって家に帰ってきた。父親に怒られた。手を上げなかったのはいいと思えたわ。けどもその分耳の痛くなる怒鳴り声は続いた。学校からの話も聞いたと。それはお前が正しいと怒りはしなかった。なんだ、理解してくれたわ。だが、朝帰りは認めないと次から学校に行くときには車で送り迎えすると言われてしまった。怒鳴り散らした後はしっかりお帰りと小さく言っていた。優しさも理解もあると私は感じていたが、根っこの方はもう父親に恨みしかない。信用なんて、親の大事さなんてこれっぽっちもない。だって、私政治家が嫌いだから。それに縛られて、学校の出来事も大元はすべて目の前にいる父親だから。愛想笑いして部屋に向かった。
私は送り迎えすると言われたが学校には行きたくないと部屋の中に引きこもった。こんな悪いことしたのは初めて。今まで頭の中で思いつつも実行したことは無かったから。ずっと夢のようにも思えた。こんなにも自分の意志で自分の時間を自由に使えるなんて。ずっとついていた鎖のような、重りのような、大量の本のような動きを縛る物を自分の意志で引きずり降ろして踊ている気分。最高というにふさわしい。でも、ずっと部屋にいるのもつまらない。昼は家は誰もない。私は連絡交換した暗殺者さんと電話した。暗殺者さんは私の事を気に入ってくれたのか、しばらくすれば窓をノックして私を外へと出してくれた。とても少女漫画のような連れ出し方だけども、私には心躍る愉快なものだった。
そうやって中学校を卒業式も出席せず、終えた。
私は高校に上がって、暗殺者さんとお話したり、教えてもらったの。
殺し方を。
本当は駄目なことで、お前まで手を真っ赤に染める必要はないと言われた。それでも私はやってみたいのと言って私は弟子になった。弟子になる上で色々条件を付けられた。暗殺者の弟子になったからには私にも犯罪が着く。警察に追われる立場になる。だからこそ裏切りは許されない。そして、殺すのは依頼されたやつだけ。勝手に他人を殺してはならない。理由を聞けばそれが暗殺者という職業であり、プライドだと。なんて楽しくてかっこいいのだろう。こうして私は暗殺者として名前を貰った。それはのちに私のCNになった。
高校は通信制にしてもらった。父親は縮こまっているようだけども威厳は消えていない。親としての責任があるから?それとも世間様の視線から?どちらにしても私はもう父親に向ける気持ちなどない。
私はそこそこ動ける暗殺者として名を広げた。実際に顔を合わせてやる依頼なんて褒めちぎられたわ。こんなに若いのにプロの腕だと。そんな言葉は聞き飽きた。さっさと依頼を話して。そんなことを続けていたら2つ名がついてしまった。『女王美魔女』。もっとましなのは無かったのかしら。この性格と態度でそうついたのは納得してしまうけど。
ある依頼で殺せなかったの。でも、すごくいい出会いをしたの。
闇企業を営む社長を殺しに行ったら、暗殺者さんと同じ特別な能力者だったの。こうなると普通の私には無理。仕方なく、撤退しようとしたら警察さんたちが来てしまった。しかも普通じゃない人達がいた。窓から少し見ていたらぞくっと慣れない感覚。確かこれはワーディング。私は普通だけどもしものとき用に暗殺者さんがワーディング除けのピアスをくれたの。おかげさまで私はオーヴァード相手でも撤退するくらいはできる。けどもあまりにも数が多過ぎる。私は急いで出て行ったわ。
屋上を排気口を通って出た。依頼者が用意してくれたヘリが来るまで隣の建物に移って隠れてようと思ったところで後ろから男性の声がしたの。紫の目、真っ黒の髪。同じくらいの男性だった。私に大声で言った。お前のやっていることは分かっている。大人しく来てもらおうか。”オーペイク・シスター”。これが私の暗殺者としての名前。私は”不透明な娘”としてそうCNを付けられていた。オーヴァードじゃないのに。私は笑顔でそのお誘いを断った。きっと牢獄に入れられてしまうから。せっかくの得たこの自由。死ぬまで謳歌させてもらうとこの命に刻んだ。男性は手を突き出してきた。がくんと体が重くなってしまった。こんなのは初めてだ。体を重くして動けなくするなんてずるいわ。そのまま男性に手を掴まれた。私はその手を両手で優しく包み、猫のように、訴えるように、媚を売るように、ただ見つめた。その紫色の目、近くで見たらとても宝石のようだった。男性はとどまって少し体が軽くなったのを感じ、すぐさま屋上から身を投げた。男性は驚いて私を見ていた。私は身を投げた状態で口に等し指を立て聞こえるかどうかの小声で言った。
嘘は、女のアクセサリーよ。
下には依頼主のヘリがあった。飛び乗って屋上に手を振って見せた。また会いたいと思ったから。もしもあの男性の暗殺依頼が来たら私はそれに飛びつくだろう。何せ欲しいと思えたから。
その後、私は高校を卒業。一人前の暗殺者として暗殺者さん、師匠から教わることは無くなった。私は高校生とは思えない大人のような立ち振る舞いと体で翻弄し続けた。ただの殺しじゃない。誘惑し、私に溺れさせて社会的に潰してみたり、情報を吐くだけの動物に躾けたり、色々な方法をその人に合うふさわしい姿にしてあげた。それ相応の報酬も美味しく頂いた。その時に聞いた。師匠はUGN側のイリーガルだと。つまりUGNと敵対しているわけではないと。逃げた意味をここでちょっぴり後悔。あの男性もUGNだったということだろうか。そして、私に来る依頼はすべて悪側であり、善良には1人も手をかけていないと告げられた。確かに罪の意識はあった。もはや依頼であれば誰でもいいのだとかも思っていたから。師匠は数少ない私が信用している人だったの。だからこそ心からの感謝と尊敬を向けることができた。本来の親よりも親として慕っていた。
私は師匠と共に検査に来ていた。初めてだった。侵蝕率の計測だったわ。師匠はオーヴァード。侵蝕が続けばジャームという化け物になると教わっている。別に私は普通の人間。オーヴァードですらなかった。けども、私の侵蝕値はいつ覚醒してもおかしくない数値だった。けども覚醒していない。それほどまでの体に負荷がかかること、体が反応をしていないということ。ある意味いいのだが、ここ最近はオーヴァード相手の依頼がまぁまぁある。そうなるとさすがに一人じゃ無理だから師匠に手伝ってもらってるわ。普通の体でオーヴァードと少しであれば戦えるほどに育てられた。鍛えられたから。だからこそのこの腕だった。
ある依頼で私は紫目の男性と再会した。標的は同じ。けどもまさかの依頼主がFHのエージェントだった。それは盲点。私は運悪く逃げ回ってたの。そのFHエージェントは私が政治家の娘であることを知っていた。私の本名を知っていた。それはバラされたくなかった。
角の突き当りで紫目の男性と会った。体に多少の怪我を貰い、オーヴァードであれば平気であろうものは人間である私には致命傷になる。この体は不便だわ。すぐに動けなくなるなんて。でもそんなことで傷を付けたら自慢の肌が穢れてしまう。それはだめね。
男性とは和解していた。軽く笑い飛ばしてあげたら心配して私を抱きかかえて逃げてくれると。私はお言葉に甘えてその手を取った・・・が。後ろに銃口があったのがすぐ見えた。
私は男性の足を蹴り飛ばして転ばせる。ぎりぎりで銃弾は避けられた。明らかな殺意を向けたその銃を持った人は、真っ白な髪を持っていた。あぁ、この人は依頼主だ。男性は痛がりながらも後ろにいた人に戦闘態勢を持って前に出た。相手がオーヴァードなら任せるほかない。私は後ろに下がった。そしたら後ろから撃たれてしまった。もう一人なんて、気づかなかった。
私はその場に倒れて真っ赤な血の中から、戦う黒い髪の毛の男性と白い髪の毛の人を見ていた。
意識が1回途絶えた。これは死んだなとも思った。でも、こんなので死にたくないとも思った。依頼主がFHでそれに気づかず、挙句には後ろにいるもう一人なんて予想すらしていないわ。普通の人間だから分からなかったで済ませたくない。私はすべてを学んだ暗殺者よ。プライドは高く持っている。自分の意志のまま、本当の自由を求めて。
微かに聞こえた。紫目の男性と白い髪の毛の男性・・・もう一人。この声は。
俺の弟子である娘に何をしてくれる、と。懐かしい声がした。
親子そろって殺してやる、と続けて聞こえた。
血が廻った。
また目を開くことが出来た。また足に力が入った。溺れるくらいにあった血は思い通りに動いて赤い鎌を作った。それは元は冷たい鉄の武器だったもの。逃げるために捨ててしまった愛武器。その鎌を血で濡れた手で掴んで、足に力を入れて、ただ見据える。ただ鎌を振るった。
白い髪の人は逃げた。
周りには血みどろの紫目の男性。血みどろの父親。私は睨みつけるようにして赤い鎌を手に持って立っていた。
覚醒したんだなと父親は言った。おかげさまでと返した。
今まで黙っててすまないと師匠の声が言った。むしろ黙ってて正解よと返した。
政治家であり、暗殺者であり、オーヴァードだったと言った。ものすごく意外だったと返した。
とても久しぶりなようで最近会話した人。詳しい話を聞こうとしたら後でと返された。それよりもやることがあると。私に追加任務があると。私は聞いた。
目の前にいるジャームを殺せ、と。
師匠は、父親は化け物となってしまった。告げられて目を見た。今まで以上に鋭く、冷たい目だった。手の一部が変形していた。私ははぐらかすように報酬は何かしらと聞いた。報酬は未来だと返された。お前の生きたい道を胸張って生きろと大きな報酬を約束された。私は何とも言えない気持ちになってしまったわ。
鎌を構える。そして告げる。
私はパパが嫌い。師匠が好き。パパは政治家という話を聞かない人。背負っているくせに無理な道を探そうと奮闘し、滑稽に見える。師匠はただ純粋に悪意を持ってじゃない。善意を持って、敵とみなす人だけを手にかけた。よく考えれば、表でも裏でも日常を保つために必死だったのね。そんなあなたにはどんな気持ちで首を撥ねればいいかしら?
帰ってくる言葉は、お前が決めろとだけ。
だったら私の意志で。父親への憎悪と師匠への尊敬を。
清々しく、心残りなく、優しく微笑んだその首を撥ねた。
私はピュアブラム=ストーカーとなった。その後、紫目の男性とお付き合いを始めた。最初から父親のことも知っていたと。偉そうにとも思いつつ、この人は気に入っていたからそのまま付き合い続け、子供を1人。女の子を授かって普通の人間として産んだ。子供が出来たと言え、結婚はしなかったの。そうなると暗殺業に支障が出ると思った。私は本名を葬り、自分でつけた名前を使って日常を生きた。母親として、暗殺者として、オーヴァードとして。あら、似た者同士だったわ。
娘を小学生まで育てた後、私はUGNからの任務で堕ちてしまったの。一度は死を考えた。だが、娘もいる状態で簡単には死ねないとFHに下ることを選んだ。その際に事情をすべて知る優しいセルリーダーに会ったわ。私はその人についた。彼は私よりも若いのに比べ物にならない野望を持っていた。それは見方を変えればまるで父親のような人だった。誰にも言いたくない隠し事を確実に、絶対的に隠し通して夢を追い求める少年のように。背負い過ぎて潰れないかしら?
紫目の男性にはどうするかの話は付けた。私の存在は一般市民として情報の上書きをするから、あなたはそのまま娘を育て続けてと言ったの。何も死ぬわけではないのだから毎日会いに行くと言った。娘にはできるだけオーヴァードであることを隠し、FHであることを隠し通した。いくら自分の娘とは言え、私の汚れ切った過去はさらけ出さないし、ちょうど今が真っ黒なところ。言えるわけもなく、言うタイミングも探したまま逃してしまったかもしれないわね。
私は後悔なんてしない。相手に相応しい死を与えながら、自分に相応しい死を探しているの。娘が一人前になるその時まで。FHに下った今でも殺した師匠と父親の言葉通り、悪意持って殺しはしていない。善意ある者には手をかけず、救った。それが私のやり方だとセルリーダーも納得してくれているわ。私は裏切者を許さない。けども、嘘はつく。だってそれが私だから。私は私の選んだ道を胸張って留まることなく進む。貫き通す。他者に心まではあげない。これは私の物。私の未来という報酬だから。
表に出れば元UGNのイリーガル。そして伝説の暗殺者。悪意を持たない影の元として不透明と言われた私は消えた。ただ真っ赤に、宝石のような鋭さと意思の強さを持ってして私は自分の相応しい死の未来を探す。
そんなことをから名付けられたのは『ブラッド・ルビー』。
かつての名前を『オーペイク・シスター』。
追記:『ブラッド・ルビー』はあるシナリオにて死亡した。
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